テトラヒドロ葉酸
(1グルタミン酸型THF)
識別情報
CAS登録番号29347-89-5
テトラヒドロ葉酸(テトラヒドロようさん、Tetrahydrofolic acid)は、葉酸誘導体の一つ。 ジヒドロ葉酸レダクターゼ(EC 1.5.1.3 いくつかの真正細菌はジヒドロプテロイン酸シンターゼ テトラヒドロ葉酸は多くの反応、特にアミノ酸と核酸の代謝に関わる補酵素である。1炭素基ドナーとして機能するが、この炭素は他の生合成によって合成されたホルムアルデヒドから得る。テトラヒドロ葉酸はヌクレオチド合成を阻害するメトトレキサートによって還元される。 テトラヒドロ葉酸の欠乏は大球性貧血を引き起こす可能性がある。メトトレキサートは、骨髄抑制を起こすことがある。 5-メチルテトラヒドロ葉酸-ホモシステインメチルトランスフェラーゼは補因子であるメチルコバラミン(MeB12)を含み、5-メチルテトラヒドロ葉酸(N5-methyl-THF)とホモシステインを基質とする。 この酵素反応は二段階のピンポン機構で進行する。始めに、5-メチルテトラヒドロ葉酸(N5-methyl-THF)からのメチル基の転位でMeB12とテトラヒドロ葉酸(THF)が生成する。次に、メチル基がMeB12からホモシステインに転位し、コバラミン(B12)が再生すると同時にメチオニンが生成する。 テトラヒドロ葉酸 + L-セリン ⇌ {\displaystyle \rightleftharpoons } 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸+ グリシン + H2O 5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸 + デオキシウリジン一リン酸(dUMP) + FADH2 → チミジル酸(dTMP) + テトラヒドロ葉酸 + FAD DNAの合成は、dUMP?dTMP?dTDP(チミジン二リン酸)?dTTP(チミジン三リン酸)と進むことで完結する[2][信頼性要検証]。葉酸は、DNA合成に必要であり、すべての細胞分裂に必要なビタミンB12が含まれる重要な反応についての基質である[3]。
代謝
ヒトによる生合成
真正細菌による生合成
ジヒドロ葉酸
5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸
機能
生化学反応テトラヒドロ葉酸(THF)による代謝とビタミンB12によるTHFの再生産、de:Folsaure
5-メチルテトラヒドロ葉酸からの生成
5,10-メチレンテトラヒドロ葉酸からの生成
セリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼによる生成反応
チミジル酸シンターゼ (FAD)による生成反応
脚注^ “Kinetic modeling of folate metabolism through use of chronic administration of deuterium-labeled folic acid in men”. The American journal of Clinical Nutrition (65). (1997). doi:10.1093/ajcn/65.1.53
^ ⇒血液検査-巨赤芽球性貧血 1999/03/10の講義 中国労災病院中央検査部
^ Goh YI & Koren G (2008) Folic acid in pregnancy and fetal outcomes. J Obstet Gynaecol 28, 3-13.