テツぼん
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テツぼん
ジャンル鉄道漫画、政治漫画、青年漫画
漫画
原作・原案など高橋遠州

作画永松潔
出版社小学館
掲載誌ビッグコミックオリジナル増刊
ビッグコミックオリジナル
レーベルビッグコミックススペシャル
発表号(増刊)
2008年9月号 - 2010年11月号
(本誌:特別編)
2008年19号 - 2010年23号(不定期)
(本誌:通常連載)
2011年2号 -
巻数既刊31巻(2022年5月現在)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『テツぼん』は、原作:高橋遠州、作画:永松潔による日本漫画作品。

鉄道ネタと地方政治という2つの要素を組み合わせて繰り広げられる政治漫画であり、鉄道行政を題材にした1話から数話完結型のシリーズである。本作の物語開始当時は、主人公の所属する憲政党(モデルは自由民主党[要出典])は与党だったが、現実世界の政権交代を反映して、民衆党(モデルは民主党[要出典])との間で与野党の立場の入れ代わりも起こっている。

ビッグコミックオリジナル増刊』(小学館)にて2008年9月号から2010年11月号まで連載され、『ビッグコミックオリジナル』(同社刊)本誌にも2008年19号から特別編として不定期に掲載された後、本誌に完全移籍して2011年2号から通常連載されている。
あらすじ

鉄道オタクフリーター・仙露鉄男(せんろ てつお)は、代議士の父・道男(みちお)が急逝したため、弔い合戦の候補者として擁立され選挙で当選し、二世議員となってしまう。

新米の数合わせとして党内でも軽視され、仙露自身も忙しい国会議員よりフリーターに戻りたい思いから、支援企業の不利になる正論を提言するも逆に有権者に受け、持ち前の鉄道知識による斬新な視点で鉄道会社や支援企業へユニークな提言をし、与野党間の政治問題や地方の問題を解決していく。官僚からの交通関係資料の説明も持ち前の知識で間違いを訂正し、追加の説明を求められた官僚が窮して官僚からも一目置かれるようになり、与野党や内外の財界人などに人脈を構築していく。

第11巻以降は、仙露とのぞみが「地域」別に視察する形(プライベート旅も含める)を取っており、静岡、青森、福岡、千葉、石川、三重、函館、群馬、岐阜、熊本、山形、鹿児島、茨城、広島、埼玉、和歌山、山梨、福島、高知・徳島、岩手の順番に訪乗している(取材の都合からか東日本に偏っており、国内は沖縄、東北アジアはモンゴルが未踏破・未接触)。
登場人物
主人公近辺
仙露事務所

主人公には第一秘書・内山、政策秘書・のぞみ以外に第二秘書などがいるが、内山とのぞみ以外はほとんど登場しない。仙露はのぞみのことを妹でありながら「のぞみ」と呼び捨てで呼ぶためしがない(姓で呼び捨てか、名前の場合は「君」づけで呼ぶなど敬称付きである)。
仙露鉄男(せんろ てつお)
主人公。
高円寺に住む28歳(初登場時)の元フリーター。金にも権力にも興味がない鉄道オタクとして気ままな生活をしてきたが、父の急死にともない、急遽後継者として憲政党から立候補させられ、衆議院議員となる。父の代からの支持団体は自動車メーカーである「トドロキ自動車」で、派閥としては道路族に属しており、そのため鉄道オタクであることを内密にしている。誠実な性格なので、割と女性からも好意を持たれているのだが、恋愛関係に対しては非常に鈍いため、告白されたことに全く気付かない。米国からハニートラップとして金髪美女を差し向けられたこともあるのだが、誘惑されていることに気付かなかったため、効果が無かった。鉄道趣味に使える時間が減ってしまったため、選挙のたびに自身の敗北を願って自分が不利になる正論を発言するが、逆に支援者や選挙民に支持を受けてしまう。さらに鉄オタの知識を使って功績を挙げてしまうため叶わない。果ては官僚の難解な官僚用語の説明も鉄道マニアの知識で間違いを指摘、さらに深く質問しかえして官僚が困窮し、官僚にも一目置かれるようになる[1]。民衆党が主催した講演会に招かれた時の発言が密かに細川議員によって広がり、黒田幹事長から国替えを勧められ静岡の参議院議員の後継者として立候補を予定していたが[2]、トドロキ自動車からの圧力と鉄道協会の要請といった大人の都合でキャンセルされ、代わりに国土交通政務官(正式には国土交通大臣政務官)に就任[3]。深くではないが、あらゆる鉄道趣味に精通している。文系嗜好では車窓や歴史に詳しく、自宅に鉄道模型があることから技術にも興味があり理系嗜好もある。芸術系嗜好では貴賓車に使われる伝統工芸に精通し、第16巻(石川編)では「加賀のれん」や「群青壁」、北陸新幹線の設計にも精通。また体育系嗜好は第12巻(静岡編後編)での未成線(未開業の廃線)や秘境駅訪問などで顕著となっている。
内山芳仲(うちやま よしなか)
仙露の第一秘書。仙露の父「仙露道男」が衆議院議員をしていた時から第一秘書をしており、そのため仙露鉄男のことを「ボン」と呼んでいる。新米議員である仙露のことは頼りなく思っており、政治の世界のことをいろいろ仕込もうとしている。仙露が鉄道オタクだとは知らない。父親のような存在で、仙露に他の趣味を仕込ませようとしたり、お見合いをさせようとしたりもしている。プライベートではペットのフレンチ・ブルドッグの「リエ」を連れて夫婦で散歩に行くのが楽しみで、銀婚式の代わりに豪華列車カシオペア号で北海道旅行へ行く愛妻家でもある。仙露の高校時代の友人を「票田」としか考えていないようであり、仙露が帰郷する度にのぞみをお目付け役として同伴させているため(また彼は道男の法事や文男など仙露が父をきっかけに知り合った関係者を票田の道具としか見ていないところ、利害だけで人を選ぼうとするところもあり)、それを仙露は快く思っていない。だが、一見目先の利権だけで仙露の交流関係を仕分けしているようだが、道男に対してはとても恩義に感じていて、仙露が「弔い合戦」として後継者候補かつ使い捨てとして選挙に担ぎ上げられた際は、他議員のオファーを断っても仙露を立てており、仙露が道男の世襲議員としてデビューして引き続き議員秘書を続けているため、憲政党、とりわけ黒田派に対しての忠誠心が強く、仙露に対して「黒田派にとどまってほしい」と事ある毎にリクエストしている(仙露がいつ大臣になるかは読めないので、さっさと引退して妻の故郷に引きこもりたいと思っていたが、妻の猛反対にあい、光子、のぞみが仙露を誘導する形で「大臣になるまで議員秘書を続ける」という約束をとりつけられた)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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