テスラ_(会社)
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テスラ
Tesla

テキサス州にある本社
種類株式会社
市場情報NASDAQ: TSLA
S&P-500 Component
S&P-100 Component
NASDAQ-100 Component
本社所在地 アメリカ合衆国
テキサス州オースティン
設立2003年7月1日 (20年前) (2003-07-01)
業種輸送用機器
代表者.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul{line-height:inherit;list-style:none none;margin:0;padding-left:0}.mw-parser-output .plainlist--only-child>ol li,.mw-parser-output .plainlist--only-child>ul li{margin-bottom:0}

ロビン・デンホルム(会長)

イーロン・マスクCEO

ドリュー・バグリーノ(CTO

ザック・カークホーン(CFO

売上高 815億(2022年)
営業利益 137億2000万(2022年)
純利益 126億2000万(2022年)
純資産 447億ドル(2022年)
総資産 824億(2022年)
従業員数127,855(2022年)
主要株主イーロン・マスク(20.6%)
主要部門

電気自動車

ソーラーパネル

主要子会社

DeepScale(英語版)

Tesla Energy(英語版)
Tesla Grohmann Automation(英語版)
関係する人物

マーティン・エバーハード(創業者)

マーク・ターペニング(創業者)

イアン・ライト(共同創設者、元チーフ・エンジニア)

J・B・ストラウベル(共同創設者、元CTO)

イーロン・マスク(共同創設者)

外部リンクwww.tesla.com
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テスラ(: Tesla, Inc.、NASDAQ: TSLA)は、テキサス州オースティンに本社を置く、アメリカの電動輸送機器およびクリーンエネルギー関連企業である。及び、同社が製造販売する自動車のブランドや自動車自体の通称である。

テスラの現在の製品には、電気自動車、家庭用からグリッドスケールまでのバッテリー電動輸送機器ソーラーパネル、ソーラールーフタイル、およびその他の関連製品とサービスが含まれる。
概要

テスラは、世界で最も売れているプラグインおよび二次電池式電気自動車の乗用車メーカーとして位置づけられており、2020年の販売において、プラグイン・セグメント(ハイブリッド車を含む)で16%、バッテリー・エレクトリック(純粋な電気自動車)で23%の市場シェアを獲得している。テスラは、子会社のソーラーシティを通じて、米国で太陽光発電システムを開発し、その主要な設置者となっている。

テスラは、電池式エネルギー貯蔵システムの世界最大級のサプライヤーでもあり、2020年には3GWhの電池式貯蔵システムを供給する。

2003年7月にエンジニアのマーティン・エバーハード(英語版)とマーク・ターペニング(英語版)によってテスラモーターズとして設立された同社の社名は、発明家であり電気技師であったニコラ・テスラに敬意を表してつけられたものである。2008年よりCEOを務めるイーロン・マスクは、創業期に資金の大半を提供した人物である。マスクによると、テスラの目的は、電気自動車や太陽光発電によって得られる持続可能な輸送とエネルギーへの移行を促進することにあるという。

テスラは、2009年に最初の自動車モデルであるロードスターの生産を開始した。その後、2012年に「Model S」セダン、2015年に「Model X」SUV、2017年に量産型の「Model 3」セダン、2020年に「Model Y」クロスオーバーを発表した。Model 3は、2020年12月までに80万台以上が納入されており、世界で最も売れている電気自動車である。テスラの2020年の世界車両販売台数は、前年比35.8%増の499,550台となった。2020年には、電気自動車の生産台数が100万台の大台を突破した。
歴史

2003年、エンジニアのマーティン・エバーハード(英語版)とマーク・ターペニング(英語版)によってアメリカ合衆国デラウェア州にて「テスラモーターズ」(: Tesla Motors)の社名で設立される[1]Corporate headquarters in San Carlos, CA

2004年4月に750万米ドルを調達した第一回シリーズA投資ラウンドは、南アフリカ共和国生まれの起業家でスペースX社CEOのイーロン・マスクPayPal共同設立者)によって主導され、Compass Technology Partnersが参加した。イーロン・マスクは取締役会長に就任した。

2005年2月には1300万米ドルを調達した第二回シリーズB投資ラウンドを主導した。この資金提供チームにはValor Equity Partnersが参加した。

2006年3月、マスクはVantagePoint Venture Partnersと共同で4000万米ドルを調達した第三回シリーズC投資ラウンドを主導した。第三回投資ラウンドは、Google共同設立者であるサーゲイ・ブリンラリー・ペイジ、元eBay社長ジェフリー・スコールハイアット相続人ニコラス・プリツカーなどの著名な企業家からの出資を含み、またベンチャーキャピタル会社のDraper Fisher Jurvetson、Capricorn Management、およびJPモルガン・チェース管理のThe Bay Area Equity Fundを加えた[2]

2007年5月の第4回シリーズD投資ラウンドは4500万米ドルを追加し、民間金融で1億500万米ドル以上の総投資をもたらした。2007年8月にエバーハードはCEOを解任され、マイケル・マークスが暫定CEOに就任[3]、12月になってゼェブ・ドロリがテスラモーターズの常任CEOと社長に就任した。イーロン・マスクによれば、2007年には制御しきれなかった資金の回転率を下げるため、テスラモーターズは従業員を約10%減少せざるを得なかった[4]

2008年1月、テスラモーターズは新CEOによる勤務評価の後、創業時からの数名の幹部を解雇した[5]。2008年5月の第五回シリーズE投資ラウンドは4000万米ドルを追加した。イーロン・マスクはテスラモーターズに個人資金の7000万ドルを提供した。2008年10月、会長のイーロン・マスクがCEOを兼務することとなりドロリは副会長に棚上げされたが取締役会に残留した。

2009年1月までには、テスラモーターズは1億8700万米ドルを集め、また147台の車両を納入した[4][6]。2009年、元CEOのエバーハードがイーロン・マスクに対して不当な追放行為およびマスクがテスラモーターズの創設者だと偽っているとして訴訟を起こすが、後に和解。その際、実際の創業者であるエバーハードとターペニング両氏に加えてマスクら3名を加えた5名を共同創設者として認定することで決着した[7]

2010年1月7日、テスラモーターズとパナソニックは共同で電気自動車用の次世代バッテリーを開発すると発表した。テスラモーターズの最新型のバッテリーパックに、パナソニックのリチウム・イオン・バッテリーを採用する。

2010年4月21日、ロードスターの日本導入を発表し、ロサンゼルス郊外の港で日本向け車両12台を報道関係者に公開した。それに伴い日本語版ウェブサイトも開発され、ロードスターの予約が開始された。価格は1,810万円だった。

2010年5月20日、テスラモーターズはトヨタ自動車と電気自動車の分野における共同開発を行う業務提携契約を結ぶことを発表した。現在は使われていないカリフォルニア州NUMMIの工場を利用し、数千人の雇用を生み出すことが期待された。この契約にはトヨタ側がテスラの株を5000万ドル分買い取ることも含まれた[8]。しかし協業は進展せず、2014年にはトヨタがテスラ株式を一部売却。トヨタによると、残りの株式も2016年末までにすべて市場で売却した[9]

2014年、中国に進出[10]。当初はモデルSの輸入販売のみだった。

2018年9月29日、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が誤ったツイートで投資家を惑わせたとして米証券取引委員会(SEC)に提訴された問題で、マスクは罰金2000万ドル(約22億円)を支払ってSECとの和解に応じ、CEOにとどまる一方、会長職を退くことに同意した[11]。テスラは11月7日、これまでテスラの社外取締役などを務めていたロビン・デンホルムを新たな会長に指名した、と発表した[12]

2019年1月8日、テスラ上海工場の建設を開始[10]。これは前年に、中国政府がEV市場における外資の出資制限を撤廃したことに呼応したもので、中国企業との合弁を行わない外資単独の自動車工場の第1号となった。新工場の最大生産能力は50万台で「モデル3」と「モデルY」を生産する[13]

2019年4月22日、NVIDIAから供給されていた自動運転用の半導体を、自社設計の製品に切り替えたと発表した[14]

2020年4月23日水野弘道社外取締役就任[15]

2020年に入ってから同年9月1日までにテスラの株価は約500%上昇している[16]。2010年に17ドルで上場したテスラ株は2020年8月28日現在2318.49ドルに達している。7月1日には時価総額がトヨタ自動車を抜き、自動車業界のトップとなった[17]。9月2日の時点で時価総額は約4570億ドルである[16]

2021年4月19日、上海国際モーターショーの会場で、ブレーキが効かないという苦情を訴える顧客がテスラの展示車両に上り不満を叫んだ。この件をテスラの対外関係担当幹部が「やらせ」ではないかと疑問を呈したことから問題が拡大。新華社通信がテスラの謝罪は「不誠実」だと指摘した上で、問題のある上級幹部の更迭を要求する事態となった[18]。その後の詳細な調査により、ドライバーがアクセルペダルとブレーキペダルを混同していたことが立証された[19]

2021年8月19日、人型ロボットの開発に参入すると発表した[20]

2021年10月7日、カリフォルニア州パロアルトからテキサス州オースティンへ本社移転を発表[21]

2021年11月、マスクCEOはTwitterで、「最近、含み益が租税回避の手段であるとよく言われる」ことから、保有するテスラ株の10%を売却することを提案した[22]。350万人以上のTwitterアカウントが売却を支持した結果、マスクは1週間で69億ドル、年末までに合計164億ドルのテスラ株を売却し[23]、目標の10%を達成した[24]。2022年2月、ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、イーロン・マスクとキンバル・マスクの両方が、この売却に関連したインサイダー取引の可能性で米国証券取引委員会 (SEC) による調査を受けていると報じた[25]

2022年9月30日、開発する人型ロボットオプティマスの試作機を公開[26]

2022年12月7日、タイで正規輸入販売を開始すると発表[27]。2モデルの販売を開始した[28]
テスラの車両製品
電気自動車
テスラ・ロードスター (2008)詳細は「テスラ・ロードスター」を参照テスラ・ロードスター

2008年に販売されたテスラモーターズの最初の生産車両「ロードスター(Roadster)」はリアドライブスポーツカー仕様の電気自動車であり、車体のベースは「ロータス・カーズ(Lotus cars)」のものである。

プロトタイプは2006年7月に一般に紹介され、またロードスターは同年12月にはタイム誌選出による「Best Inventions 2006 - Transportation Invention」の受賞者として表紙を飾った[29]。2008年2月、最初の生産型が取締役会長イーロン・マスクに届けられ、そして一般的な生産は2008年3月17日に開始された[30]。発売から人気は高く、98,000ドル(約1,000万円)の高値にもかかわらず、最初のロードスター「Signature One Hundred」は3週間足らずで完売[31]、さらに2007年10月には2回目の100台が完売した。2008年5月2日時点では600台以上のロードスターが予約され、400台以上が順番待ちとなっている[32]

アメリカ合衆国環境保護庁の認定研究所からの試験結果によるとテスラ・ロードスターの走行距離は356 km(221マイル)で、テスラモーターズによると0 - 100 km/h(60マイル/時)加速が4秒未満、最高速度201 km/h(125マイル/時、安全のためにリミッターが設定されているため)と発表している。また、1マイル毎の走行経費は$0.02米ドルと見積もられている[29]

非常に排他的だったためロードスターの批評記事はほとんどなかった。初期の非専門家による[33]で、それまで公開されなかったいくつかの情報が議論された。完全な電気自動車のためエンジンの始動音がなく、運転者はチャイムで迎えられる。ダッシュボードは、速度と回転数を表示する以外に、何アンペアが即座に使用されているかを示す。また残量の状態を示し充電中にも点灯する、特別なバッテリー制御スクリーンもある。イギリス自動車番組トップ・ギアのレビューでは、TopGearテストトラックで同条件のポルシェ・911 GT3と同じラップタイムを出したが、ロータスよりも重い車重とエコタイヤによるグリップの低さ、およびサーキット走行時の航続距離の短さが指摘された。

2009年1月11日、テスラモーターズはそのロードスターの高性能版である新しい「ロードスター・スポーツ」について受注を開始し、2009年6月に$128,500で販売を始めた[34]

2010年4月21日には日本導入が発表され、ロサンゼルス郊外の港で日本向け12台を報道関係者に公開した。初出荷分は売約済みで、価格は1,810万円。また、横浜ゴムのブルーアースのCMでも使用されている[35]


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