テスラ・ロードスター
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テスラ・ロードスター

概要
製造国 アメリカ合衆国
販売期間2008年 - 2012年
ボディ
乗車定員2名
ボディタイプ2ドア ロードスター
駆動方式MR
パワートレイン
モーター三相交流四極誘導モーター
最高出力通常
215kW(292PS)/5,000-6,000rpm
スポーツ
215kW(292PS)/4,400-6,000rpm
最大トルク通常
370N・m/0-5,400rpm
スポーツ
400N・m/0-5,100rpm
変速機単速
前独立 ダブルウィッシュボーン
後独立 ダブルウィッシュボーン
車両寸法
ホイールベース2,351mm
全長3,946mm
全幅1,851mm
全高1,126.5mm
車両重量1,238kg
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ロードスター(Roadster )は、アメリカテスラが製造・販売していたスポーツカータイプの電気自動車である。
概要

2006年7月19日カリフォルニアサンタモニカ空港にて、招待客350人の前でプロトタイプが初披露された。そして同年のサンフランシスコモーターショーに出展されたほか、ロサンゼルスやデトロイトのモーターショーに何度か出展された。

その後、2004年から2007年までの間にいくつかプロトタイプが開発された。初期のプロトタイプはロータス・エリーゼにEVシステムを組み込んだものが製作され、2006年から2007年初頭までは「Engineering Prototypes(EP)」と称されたプロトタイプが全部で10台(EP1?EP10)製作された。そしてほとんど市販形に近い「Validation Prototypes(VP)」が全部で26台(VP1?VP26)作られ、耐久試験や衝突試験が行われた(なお、このVPシリーズは2007年3月に市販された)。

元々は2007年10月にデリバリーが予定されていたが同年9月に延期が発表され、最初のデリバリーは2008年3月17日となった(その前の2月1日には、「P1」と称される市販第1号車がテスラモーターズ社長のイーロン・マスクの手に渡った)。

発売前からロードスターの注目度は高く、98,000ドル(約1000万円)の高値にもかかわらず、650台の受注生産枠を超える注文が殺到したが、開発の難航と後述のトランスミッションの問題、そして発売延期などの災難に見舞われた。にもかかわらず、ロードスターは発売から順調な売り上げを記録し、2009年夏からはヨーロッパへのデリバリーが開始された。

多くのアメリカの著名人もロードスターを購入しており、ハリウッド俳優レオナルド・ディカプリオトヨタ・プリウスから乗り換えたことで話題を呼んだほか、ジョージ・クルーニーブラッド・ピットアーノルド・シュワルツェネッガーなども購入した。

2010年からは右ハンドル仕様の生産も開始された。トヨタ自動車豊田章男社長は、同年11月12日、イーロン・マスクCEOから右ハンドル日本仕様のテスラ・ロードスターを直接プレゼントされた[1]

フロント

リア

インテリア

充電プラグ

メカニズム

ロードスターは2シーターオープンカーのスタイルをした電気自動車で、ボディは軽量化を図るために炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使用した。シャシー開発には英ロータスからの援助を受けており、部品の一部はロータス・エリーゼから流用されている。組み立てもイギリス・ヘセルにあるロータスの工場で行われており、そこに世界各地にあるテスラの工場から送られたパーツを集め、車体を組み立てている。

動力は、当初は米AC Propulsionからライセンスを受けて同社製のEVシステムを改良して使っていたが、その後独自のパワーエレクトロニクス、モーター、ドライブトレインなどを組み込むなどの大幅な改良を施した結果、今ではAC Propulsionのライセンスを受けていない全くオリジナルのシステムを採用している。これは、製品化の段階でAC Propulsionの駆動系が上手く動作しなかったことが判明し、同社の特許技術を用いて独自の駆動系の設計、製作を行う必要があったためである。イーロンはこの件に関して当時、投資家や株主たちから厳しく非難されたことをインタビューで明かした ⇒[1]

動力は三相交流四極誘導モーターMRレイアウトで搭載し、リチウムイオンバッテリーを電源としている。最高出力215kW(288hp、292PS)、最大トルク370 N・mとなっており、1回の充電で236マイル(378km)まで走行可能。最高出力はそれほど大きくないが、モーターによって低回転域から高トルクを発生させられるため、最高速度201km/h(安全のため制限されている)、0-60マイル(0-96km/h)加速が3.9秒と、30万ドルのスーパーカーにも劣らない驚異的な加速性能を備えていると、メーカーは発表している。また、2009年デトロイトオートショーで発表され同年6月に販売が始まったスポーツモデル「Roadster Sport」は、より高密度な手巻きコイルを使ったモーターを搭載しており、最高出力は215kW(288hp、292PS)、最大トルクは400N・mとなる。0-60マイル(0-96km/h)加速が3.7秒までに性能が高められている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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