モデルY(Model Y)は、アメリカのテスラが製造・販売しているクロスオーバーSUVタイプの電気自動車である。
テスラ・モデルY ロードスター、モデルS、モデルX、モデル3に続くテスラの5番目の電気自動車。[1]小型EVセダンのモデル3をベースに開発された。モデル3よりも約10%ボディが大きく、モデル3の同じバッテリー仕様と比較して価格は約10%高く、航続距離は若干短くなっている。[2]グリルのないフロントフェイスなど、デザインはモデル3と共通のイメージを持つ。インテリアもモデル3のようなデザインで、車両に関する設定はほとんど15インチのタッチパネルに集約されている[3]。基本は2列シート5人乗りだが、オプションで3列目シートを追加し7人乗りとすることも可能。2列目シートは3人掛けのベンチシートで、個別に倒すことができる。また、2・3列目をすべて倒すとフルフラットの荷室になる[3]。 アナリストが調査した結果、モデルYの利益率は29.4%以上であることが判明し、高級車メーカーの平均利益率8?10%と比較すると際立っていることが指摘されている[4]。 テスラは時期も頻度も決めず、いきなり価格を変更するメーカーであるため、2021年3月には4万8990ドルだったベースモデルが2022年8月には6万5990ドルにまで値上がりしている[5]。 4WDモデルはフロントとリアに独立した2つのモーターを備える。また、フロントとリアのホイールのトルクは統合してコントロールされており、時速100 kmまで3.7秒で加速する力をもつ[3]。 「オートパイロット」と呼ばれる運転支援システムが全車標準装備となっており、OTAでのソフトウェアアップデートで機能の追加や改善も可能である。「テスラ (会社)#オートパイロット」を参照 雨や雪などの天候により路面状況が変化しても安定して走行できるよう、トラクションコントロールが装備されている。 リアシャシー部分などはギガプレスと呼ばれる型締力8000トンの超大型鋳造マシンで一体的に製造している。部品点数や製造工程を減らすことでコスト40%、重量を30%をカットできる新技術であるが[6]、事故時の修理費用は高くなる、状況によっては即廃車になることが懸念されている[7]。
フロント
リア
概要
製造国 アメリカ合衆国
中国
ドイツ
ボディ
乗車定員5・7名
ボディタイプ5ドアクロスオーバーSUV
駆動方式後輪駆動、全輪駆動
パワートレイン
変速機単速
車両寸法
ホイールベース2,891 mm
全長4,750 mm
全幅1,920 mm
全高1,623 mm
車両重量1,780 kg - 2,003 kg
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概要
メカニズム
パワートレイン
安全装備
鋳造シャシー
年表
2016年7月 - イーロン・マスクCEOが車名を「モデルY」とするとTwitter上で公表。[8]
2018年6月 - 年次株主総会においてティザーイメージを公開。[9]
2019年1月 - 2020年内に量産を開始する計画を発表。[10]
3月 - イーロン・マスクCEOが3月14日、モデルYを米国カリフォルニア州ロサンゼルスのデザインスタジオで初公開するとTwitterで発表。[2]
7月 - モデルYの生産を、2020年秋頃に米国カリフォルニア州のフリーモント工場で開始すると発表。[11]
10月 - 生産計画を見直し、2020年夏頃に開始すると発表。中国上海のギガファクトリーの設計から得られたノウハウや効率を活用し当初の計画を前倒しするとしている。[12]
2020年1月 - 納車を2020年3月末までに開始すると発表。また、生産台数を徐々に増やし、モデル3と合計で年産50万台を掲げた計画を発表した。[13]
3月10日 - イーロン・マスクCEOがテスラ車の生産台数が100万台を突破したとTwitterで発表。なお、その100万台目の車両はモデルYであった。[14]
3月16日 - モデルYの納車を開始。[15]
2023年3月8日 - アメリカ運輸省道路交通安全局は、2023年型モデルYについて、走行中にハンドルが外れた事例が2件発生したことを受け、12万台を対象に予備調査を実施すると発表した[16]。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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