テイルスピン (TaleSpin)は、1990年9月7日から1991年8月8日までディズニー・アフターヌーンにて放送されたディズニー映画『ジャングル・ブック』のスピンオフアニメである。日本では、1992年4月13日から1992年7月15日までWOWOWにて毎週平日18:00 - 18:30に放送された。ディズニーチャンネルでも放送されたことがある[1][2]。
『ジャングル・ブック』に登場するクマのバルーが主人公だが、物語の舞台は人間の代わりに擬人化された動物が暮らす1930年代のアメリカに似た世界。スターシステム制が取り入れられ、バルーは飛行士という設定になっている。番組名は航空機が急降下する意味の言葉から付けられた[3]。
アメリカでは初回2時間スペシャル編で放送された。日本のWOWOWでは帯番組として全65話を放送した。2022年4月6日から定額制動画配信サービスであるDisney+にて欠番となった2つの回[4]を除く全63話が配信を開始した[5]。 対空砲を備えた崖に守られる美しい港町・シュゼット岬(英語名のケープ・シュゼットはクレープ・シュゼットのもじり)。この町に住むクマのバルーは天才パイロット。しかしだらしない性格がたたり、愛機シーダック号と自分の小さな運輸会社をシングルマザーの実業家レベッカに売る羽目に。 バルーはシーダック号を買い戻そうとレベッカが興した輸送会社・スカイ航空に入社し、孤児のキットを新たな仲間に迎える。町の億万長者カーン社長に出会ったバルー達は、空の海賊ドン・カルナージ達から町を守りながら、今日もシーダック号で荷物や人を運んでいく。
ストーリー
主なキャラクター
バルー
声 - エド・ギルバート、郷里大輔(日本語吹き替え版)[6]シュゼット岬に住む主人公の灰色熊で、だらしないが気の良い天才パイロット。モデルは「ジャングルブック」に登場するバルー。歌と踊りが大好き。小さな運輸会社の社長だったが、返済が滞ったローンの担保として愛機のシーダック号と会社を売る羽目になり、スカイ航空のパイロットになった。好物はオレンジソーダ。
キット・クラウドキッカー
声 - R・J・ウィリアムズ、松岡洋子(日本語吹き替え版)[6]孤児の茶色熊の少年。空賊のドン・カルナージ一味に拾われていたが、悪党稼業に嫌気がさして逃げ出し、バルーの相棒になった。バルーにもらった帽子がトレードマーク。
レベッカ
声 - サリー・ストラザース、小宮和枝(日本語吹き替え版)[6]新進気鋭の実業家でシングルマザーの茶色熊。バルーの運輸会社とシーダック号を購入し、会社をスカイ航空に改名してその社長になった。怠け者のバルーと言い争ってばかり。バルーとは両思いだが、中々素直になれない。
モリー
声 - ジャンナ・マイケルズ、吉田古奈美(日本語吹き替え版)[6]レベッカの娘。おてんばな性格で、バルーになついている。
ルーイ
声 - ジム・カミングス、及川ヒロオ→沢りつお(日本語吹き替え版)[6]バルー行きつけのバーの店主。モデルは「ジャングルブック」に登場するオランウータンのルーイ。
ワイルドキャット
声 - パット・フラリー、西村知道(日本語吹き替え版)バルーのお抱え整備士のライオン。ぼんやりしているが、メカニックの天才。カーン社長の偽物になったことがある。
ドン・カルナージ
声 - ジム・カミングス、石丸博也(日本語吹き替え版)[6]本作のディズニーヴィランズで、空賊のキャプテンの赤毛のオオカミ。役者のように気取った威勢のいいお調子者だが、略奪が大好きな悪者でシュゼット岬に目をつけている。食料などの物資も略奪で調達しているが、マヌケな部下に手を焼いている。
カーン社長
声 - トニー・ジェイ、加藤精三(日本語吹き替え版)小さな会社を世界一の貿易会社に伸し上げたカーン社の社長。モデルは「ジャングルブック」に登場するディズニーヴィランズのシア・カーン。現代社会を弱肉強食のジャングルに例え、金と政治にしか興味がなく、裏社会と繋がっている冷血なビジネスマンのトラ。信用を裏切った相手には容赦しないが仁義を守るタイプで、バルーに目をかけている。他人を脅す時や怒りを感じた時は黙って爪を立てる。ドン・カルナージと結託して燃料代を釣り上げるために石油を隠したことも。
その他
マッド・ドッグ
声 - チャーリー・アドラードン・カルナージの手下のイヌ。あまり賢くはない。
ハック・ソー
声 - チャック・マッキャン
ジャック
声 - ジム・カミングスドン・カルナージの手下のパイロット。
その他 - 鹿島信哉[7] ほか