ティル・デス
Till Death
監督S・K・デール
『ティル・デス』(Till Death)は2021年のアメリカ合衆国のスリラー映画。監督はS・K・デール監督の長編映画デビュー作で、出演はミーガン・フォックスとカラン・マルヴェイなど。結婚記念日の翌朝、夫の死体と手錠でつながれた状態で人里離れた家に取り残された妻の運命を描いたシチュエーションスリラー[3]。 エマは夫マークの高圧的な態度に心底うんざりしており、マークの同僚であるトムとの不倫に快楽を見出していたが、それもついに終わりを迎えることになった。その翌日はマークとの結婚記念日であり、エマはマークからネックレスと湖畔にあるコテージでのバカンスをプレゼントされた。そのコテージは2人がまだ仲睦まじかった頃によく訪れていた場所であった。湖畔に到着した日の夜、マークは「もう1度だけチャンスが欲しい」とエマに懇願した。そして、2人はかつてのようにお互いの体を求めあうのだった。 翌朝、エマが目を覚ますと、マークは拳銃で自分の頭を撃ち抜く。さらに悪いことに、エマとマークの手には手錠が掛けられていた。エマは拳銃で手錠を壊そうとしたが、弾は空だった。鍵をこじ開けられるような物もなかったため、エマは携帯電話で助けを求めようとする。しかし、彼女の携帯電話は水に沈められており、起動はしたもののすぐに動かなくなってしまう。コテージ中を探し回った末、エマはキッチンのごみ箱に車の鍵が捨てられているのを発見する。急いで湖畔から離れようとしたエマだったが、車のガソリンは抜き取られていた。 ほどなくして、トムが突然コテージに姿を見せる。トムはエマにメールで呼び出されたものと思っていたが、そのメールを送ったのはマークだった。実は、マークは長らく不正に手を染めており、警察に逮捕されるのも時間の問題であった。その事実を把握したマークは自暴自棄になってしまい、自分を裏切ったエマをもトムごと破滅させようとしたのであった。携帯電話の水没もガソリンの抜き取りもすべてマークの仕業だったのである。 エマとトムがこの状況をどうするべきか話し合っていると、ジミーと名乗る男が車でやって来て、パイプ修理のために呼ばれたと言う。ジミーを不審に思ったトムは彼に現金を渡して帰らせようとするが、車から続けて降りてきた男に殺されてしまう。その男はジミーの兄で、かつてエマに付きまとっていたストーカーのボビーであった。ボビーは自分の想いを拒絶した挙句、左目を潰したエマを憎んでいた。マークはその憎悪に目をつけ、ボビーが出所できるように手はずを整えた。そして、「コテージの金庫にはダイヤモンドが入っている」などと吹き込み、彼を湖畔へと誘い出したのであった。 エマはボートの錨を使ってマークの死体と自分を切り離し自由に動けるようになるが、ついにはボビーに捕まってしまう。金庫のダイヤモンドと引き換えに命だけは助けてもらえることになった。ところが、マークはそれすらも見越して残忍な策を仕込んでいたのである。実はダイヤモンドは金庫ではなく、前夜にマークがエマに贈った特注の鋼鉄のネックレスに収められており、しかもそれは首から外すことができず、エマの首を切り落とさなければ手に入れることができない物だったのである。ボビーはエマを殺そうとするが、それを止めようとしたジミーともみ合いとなり、弾みでジミーが死亡する。エマはボビーを殴り倒し、その隙にマークの死体と彼を手錠で繋げてしまう。必死に逃げるエマを、ボビーはマークの死体を引き摺りながら追いかける。そしてエマとボビーは凍った湖の氷上でもみ合いとなり、氷が割れて湖に落ちてしまう。水中でボビーともみ合うエマは何とかボビーの右目をナイフで刺す。マークの死体とともにボビーは沈んでいき、エマはナイフで氷を割って何とか氷上に出る。
ストーリー