ティアーズ・オブ・ザ・サン
Tears of the Sun
監督アントワーン・フークア
脚本アレックス・ラスカー
パトリック・シリロ
製作イアン・ブライス
マイク・ロベル
アーノルド・リフキン
製作総指揮ジョー・ロス
出演者ブルース・ウィリス
モニカ・ベルッチ
音楽ハンス・ジマー
撮影マウロ・フィオーレ
編集コンラッド・バフ
制作会社シャイアン・エンタープライズ
『ティアーズ・オブ・ザ・サン』(Tears of the Sun)は、2003年にアメリカ合衆国で公開されたナイジェリアを舞台にしたドラマ・アクション・戦争映画。アントワーン・フークア監督。
当初は『ダイ・ハード4.0』の企画として進められていたが、アフリカにおける石油利権問題と民族浄化というテーマ性の深さから独自企画に変更されたものである。 民族問題や石油利権を巡って内戦が続くナイジェリアで、フラニ族などが率いるムスリム・反米の反政府軍がその全土を掌握する事態が発生する。米国が支援する現職大統領とその家族は殺され、大統領が長を務めるキリスト教系イボ族や在留外国人は命を狙われる状況に陥ってしまう。 国連が経済制裁を検討する中で、米国は在留外国人の脱出支援を開始していた。ウォーターズ大尉率いる米海軍特殊部隊SEALsのチームは、ナイジェリアの村で医療活動に従事するリーナ・ケンドリックスというアメリカ人女性医師の救出任務を命じられる。ウォーターズと7人の部下は難なくリーナのもとに到着するが、彼女は患者と一緒でなければ脱出しないと主張してきた。任務完遂を最優先に考えたウォーターズは、「自力で歩ける者は脱出ヘリに乗せる」と彼女に告げ、リーナと約30人の難民を連れてヘリとの合流地点を目指し出発する。 道中で反乱軍の兵士と遭遇するも難を逃れた一行は無事に脱出ヘリと合流するが、ヘリに乗ることができるのはリーナとウォーターズのチームだけだった。騙したことをリーナから批難されてもウォーターズは動じず、強引にヘリに乗せてその場から飛び立っていくが、反乱軍の焼き討ちにあった伝道所の上空に差し掛かった時、判断の誤りに気が付いたウォーターズは、難民のもとに引き返し、ヘリには老人・子供・歩行困難者を可能な限り乗せ、自分たちはリーナと残りの難民を連れて、安全なカメルーンとの国境を目指して再び歩き始める。 一行は本部からの連絡で追加の脱出ヘリや援軍が期待できない状況にあることを知らされるが、その背後では300人ほどの反乱軍がウォーターズたちの存在を察知し、追跡を始めていた。追跡から逃れるため移動を早める一行だが、行き当たった村では反乱軍が残虐な行為を繰り広げており、ウォーターズは交戦ルールを無視して自分たちから攻撃を仕掛けていく。村にいた兵士たちを皆殺しにして生き残りを収容するが、一行の人数は増え、さらに歩みがのろくなってしまう。そして傷の治療と休息のために一晩野営を行うが、その間も反乱軍の追跡は止まっていなかった。迷うことなく一行に迫るその動きに内通者の存在を疑ったところ、反乱軍に人質をとられた男が難民に紛れており、発信機で現在地を教えていたことが発覚する。 ウォーターズが難民たちに銃を突きつけて追跡の理由を問い質すと、殺されたナイジェリア大統領の一人息子アーサー・アズーカが名乗り出てくる。アーサーは危険を察した大統領によって事前に逃がされており、反乱軍は彼を殺すために追ってきているという。事態を把握した本部からは難民を捨てて帰還するように言い渡されるが、ウォーターズはそれを拒否した上に、一刻も早く援軍を送るように要請する。ウォーターズが部下たちに意見を求めると、難民全員を救出することが部隊の総意だった。 国境を目前にし慎重に歩を進める一行だが、ついに反乱軍に追いつかれ、激しい銃撃戦が始まってしまう。難民たちも武器を取って戦うが、次々と部下や難民が傷つき死んでいく中で、ウォーターズが負傷しながらもリーナとアーサーを国境に送り出すと、ようやくやってきた航空支援によって背後に迫る反乱軍は一掃される。
あらすじ