ツール・ド・フランス2010
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ツール・ド・フランス2010
ツール・ド・フランス2010コース図
レース詳細
開催期間7月3日?25日
ステージプロローグ+20ステージ
全行程3,642 km (2,263 mi)
優勝タイム91h 58' 48" (39.596 km/h (24.604 mph))
レース結果
優勝 アンディ・シュレク (LUX)(サクソバンク)
2位 サムエル・サンチェス (ESP)(エウスカルテル・エウスカディ)
3位 ユルヘン・ファンデンブルック (BEL)(オメガファーマ・ロット)

ポイント賞 アレサンドロ・ペタッキ (ITA)(ランプレ・ファルネーゼ)
山岳賞 アントニー・シャルトー (FRA)(Bbox ブイグテレコム)
新人賞 アンディ・シュレク (LUX)(サクソバンク)
チーム時間賞チーム・レディオシャック
2009 2011

ツール・ド・フランス2010は、ツール・ド・フランスの第97回目の大会である。2010年7月3日から7月25日までの日程で開催された。
概要

コースプレゼンテーションは2009年10月14日、パレ・デ・コングレにて行われた

スタート地点はオランダロッテルダムが設定され、09ブエルタアッセン10ジロアムステルダムに続き3連続でオランダがグランデパールを務めることとなった。オランダからスタートするのは1996年スヘルトーヘンボス)以来14年ぶり。初日は個人タイムトライアル(TT)を行うが、距離が8kmのため『プロローグ』という扱いになった[1]

第3ステージでは、伝統あるワンデーレースであるパリ?ルーベの難所で有名なアランベール (Arenberg) の石畳道を通過するという告知が当初なされたが、危険すぎるという理由でその手前にゴールが移動された。合計で13.2kmの石畳区間があり、これはツール・ド・フランスとしては1983年以来最長であった。

第16・第17ステージでは、ピレネー山脈ツールマレー峠を2回通過する。これは、ツール・ド・フランスがこの峠を通過するのが100周年になることを記念するもので、第17ステージではツールマレー峠がゴールとなる。

チームTTが廃止されたことと、タイムを計測される個人TTが2ステージ合計60.9kmと短いという2つの要因によって、オールラウンダーだけでなくクライマー特化型の選手にも、チャンスが広がることとなった。序盤でかなりのパヴェゾーン(石畳の区間)を通過することから、1999年のアレックス・ツェーレ他や2004年のイバン・マヨのようなアクシデントが起こらないとは限らず、序盤での波乱が危惧されるコースレイアウトとなった。
選手の出場動向
総合優勝争い

まずは前年優勝者
アルベルト・コンタドール(アスタナ)。タイムトライアルでも山岳でも欠点が見あたらないため今年も優勝候補ナンバーワンに挙げられた。前哨戦であるクリテリウム・デュ・ドフィネでもラルプ・デュエズ山頂ゴールを制しておりコンディションも好調。アシストも充実しており2年連続、3回目のマイヨ・ジョーヌを目指す。唯一の不安要素はアレクサンドル・ヴィノクロフが去年のランス・アームストロング同様に内乱を起こさないか、であった。

対抗馬は前年2位&マイヨ・ブランのアンディ・シュレク(サクソバンク)。苦手だったタイムトライアルもルクセンブルク選手権で優勝と欠点を克服しつつある。ルクセンブルクロードチャンピオンの兄フランク・シュレク、タイムトライアル世界王者であり、そしてパヴェも得意なファビアン・カンチェラーラ、デンマークチャンピオンニキ・セレンセン、デンマークTTチャンピオンヤコブ・フグルサング、ジロステージ1勝のクリス・アンカー・セレンセン、今ツールがラストと噂された大ベテランイェンス・フォイクトなど有力アシスト陣に支えられ、ウルリッヒ以来となる3年連続のマイヨ・ブランと同時にマイヨ・ジョーヌを狙う。

今年が最後のツールだと宣言したランス・アームストロング(チーム・レディオシャック)も優勝候補の一人。アシスト陣もクリストファー・ホーナーアンドレアス・クレーデンリーヴァイ・ライプハイマーなどツールに複数回出場したベテラン揃い。クリテリウム・ドゥ・ドーフィネでコンタドールを退けたヤネス・ブライコヴィッチ含め、どのような状況にも対応出来る布陣をそろえてきた。

昨年頃からオールラウンダーの才能を開花させたブラッドリー・ウィギンス(チームスカイ)、去年そのウィギンスと共に上位に入ったクリスティアン・ヴァンデヴェルデ(ガーミン・トランジションズ)、ジロ・デ・イタリアとのダブルツールを狙うイヴァン・バッソ(リクイガス・ドイモ)、ジロのリベンジを誓うカルロス・サストレ(サーヴェロ・テストチーム)、世界王者カデル・エヴァンス(BMC・レーシングチーム)、ジロ2連覇を狙わずツールに絞ってきたデニス・メンショフ(ラボバンク)、ルイス・レオン・サンチェス(ケス・デパーニュ)、ダミアーノ・クネゴ(ランプレ)、特に下りで力を発揮する09ブエルタ2位のサムエル・サンチェス(エウスカルテル・エスカルティ)などが期待された。

有力スプリンター

前年ステージ6勝ながら1ステージのポイント剥奪に泣いた
マーク・カヴェンディッシュ対1勝ながら難関山岳を逃げ、中間スプリントをコツコツと稼ぎマイヨ・ヴェールを獲得したトル・フースホフトの2強対決が今年も見られるか。カヴェンディッシュは最強のリードアウターマーク・レンショーの復活やベルンハルト・アイゼルベルト・グラプシュと去年も大暴れしたアシストを持つが、レース内外で色々とトラブルが多く、しっかりと精神面肉体面の集中を高めツールへ来られるかが一つの問題。対するフースホフトはノルウェーチャンピオンにも輝き心身共に最高の状態でツール入りする。ただし盟友ハインリヒ・ハウスラーを怪我で欠くのが不安要素。

1年の沈黙を破り3枚のマイヨ・ヴェールを獲得した(ちなみに今年のプロトン内最多獲得)ロビー・マキュアンが復活。今年はフィリッポ・ポッツァートが出場しないためスプリントは完全なマキュアンシフトが可能。たとえアシストがいなくても得意のただ乗りでステージ優勝とカムバックを狙う。

2010年ジロにて最多のスプリントステージ2勝を挙げたタイラー・ファーラーも今年は候補の一人。ジュリアン・ディーンロバート・ハンターと経験豊富な専用トレインが若手をサポートする。

他にも09ブエルタ1勝のゲラルド・チオレック(チームミルラム)、今年のミラノ?サンレモを制したオスカル・フレイレ(ラボバンク)、ジロこそ不本意に終わったがリベンジを誓うアレ・ジェットことアレッサンドロ・ペタッキ(ランプレ)、山岳にも対応出来る若手、しかもノルウェータイムトライアルを制しロングスプリントにも対応するエドヴァルド・ボアソン・ハーゲン(チームスカイ)らも虎視眈々とチャンスを狙う。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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