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2023年大会についてはツール・ド・フランス2023を参照1899年から1986年の自動車レースについてはツール・ド・フランス・オートモービル
ツール・ド・フランス概要
開催時期7月上旬?7月下旬(23日間)
開催地域 フランス及び周辺諸国
英語名Tour de France
地域名Le Tour de France (フランス語)
愛称ツール(ル・トゥール)
分野ロードレース
カテゴリーUCIワールドツアー / グランツール
形態ステージレース
主催者アモリ・スポル・オルガニザシオン(ASO)
責任者クリスティアン・プリュドム(英語版、フランス語版)
歴史
初回開催年1903年
開催回数110回(2023年)
初代優勝者 モリス・ガラン
最多優勝者 ジャック・アンクティル
エディ・メルクス
ベルナール・イノー
ミゲル・インドゥライン(5回)
直近優勝者 ヨナス・ヴィンゲゴー(2023年)
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ツール・ド・フランスまたは(ル・)トゥール・ド・フランス(フランス語: Le Tour de France、以下「ツール」)は、毎年7月にフランスおよび周辺国を舞台にして行われる自転車ロードレース。1903年に始まり、主催は、傘下にスポーツ新聞『レキップ』や一般紙『ル・パリジャン』などを抱えるフランスの大企業アモリ・スポル・オルガニザシオン(ASO, Amaury Sport Organisation)。
名称はフランス語で「フランス一周」を意味する[1]。フランス語による同様の名称のレースには、スイスで行われるツール・ド・スイスなどがある。単にル・ツール(Le Tour:ル・トゥール)と呼ばれることもある。ジロ・デ・イタリアやスペインで開催されるブエルタ・ア・エスパーニャと並ぶ世界三大自転車レース[2](グランツール)の一つであり、FIFAワールドカップやオリンピックと並ぶ世界三大スポーツイベントの一つ[3]と称される。
「近代ツール」と区別される場合は1930年大会以降の大会を示す。この大会から個人参加が認められなくなった。
概要2007年のコース
毎年7月に23日間の日程で行われるステージレースで、距離にして3300km前後[注 1]、高低差2000m以上という起伏に富んだコースを走り抜く。フランス国内でのレースが中心だがイギリス、イタリア、スペイン、ベルギー、モナコなど周辺国が舞台になるステージもある。ステージ数は1993年以降「プロローグ」を含めて全21ステージが定着しているが、それ以前はもっと多いステージ数で争われることもあった。平坦ステージ、山岳ステージ、タイムトライアルステージ(個人、チーム)と多彩なステージ設定がされているが、山岳の比重が大きくなることの多いジロ・デ・イタリアやブエルタ・ア・エスパーニャに比べて平地ステージと山岳ステージのバランスがとれた構成となっている[注 2]。
スポンサーの名を冠した8人編成(最低6人。2017年大会までは9人編成)のチームが、20?22チーム参加する。出場する選手の国籍はヨーロッパだけに限らず、アメリカやオーストラリア、カザフスタン、コロンビアなど多様である。
総合成績1位の選手には黄色のジャージ「マイヨ・ジョーヌ」が与えられるほかスプリント賞、山岳賞、新人賞といった各賞の対象者も特別なジャージを着用する。
賞金総額は2015年の場合で約203万ユーロ、うち総合優勝者に45万ユーロとなっているほか、各ステージ優勝やスプリント賞・山岳賞などに細かく賞金が設定されている[4]。
特徴街を駆け抜ける集団
例年、前半は平坦基調のステージが続き、スピードマンたちの逃げやスプリンターたちによる迫力あるゴールスプリントが見られる。そして中盤に一度山岳を通過し優勝候補が絞り込まれ、その後はまた平坦ステージが続き、今度はポイント賞争いが絞り込まれる。後半にかけてはラルプ・デュエズ、ガリビエ、モン・ヴァントゥなどの峠を舞台にした山岳ステージで総合優勝や山岳賞をかけたオールラウンダーやクライマーたちの戦いが繰り広げられる。
2度の山岳コースはそれぞれ3日ほど繰り広げられ、それぞれピレネー山脈とアルプス山脈を使うことが多いため、「ピレネーラウンド」「アルプスラウンド」と呼ばれる。間の平坦基調ステージは主にこの二つの山脈の間を移動するために設定されているが、この緩急をつけたレイアウトと平坦ステージの多さ、ポイント賞のシステム(後述)などもあり、スプリンターが一番ポイント賞を獲得しやすいグランツールとなっている。
かつては各ステージのゴールと次のステージのスタートが同じ町だったが、スタート・ゴール地点を希望する市町村が多いため現在は一致しないことが多い。
他のグランツールではしばしば最終ステージが個人タイムトライアルとなることがあるが、ツール・ド・フランスにおいては稀である。最終日前日の第20ステージ(プロローグが設定される場合は第19ステージ)で総合優勝争いには決着がつき、最終ステージはパリ市街を中心に回るクリテリウム形式のコース設定がされ、シャンゼリゼゴールに設定されるのが恒例である。最終日は選手たちがシャンパンを片手に走る光景もよく見られるなど顔見せの凱旋パレードの色合いが強く、ポイント賞を争うスプリンターやステージ優勝を狙う選手以外は安全を優先して走る。総合優勝を争う選手は集団落車に巻き込まれないようアシスト選手で周囲を固めゴールスプリントが済んだ後にゴールに入るため、実質的な総合優勝争いは最終日の前日までとなる。もっとも、過去に最終日に個人タイムトライアルに設定されたケースもあり、総合首位が逆転するケースがしばしば起こっている。1968年、前ステージまで16秒差の総合3位につけていたヤン・ヤンセンがヘルマン・ファンスプリンヘルを、また1989年、同じくローラン・フィニョンに50秒の差をつけられていたグレッグ・レモンが大逆転したケースがある。