ツーリングワゴン
[Wikipedia|▼Menu]

この記事には複数の問題があります。改善ノートページでの議論にご協力ください。

出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。(2017年10月)


独自研究が含まれているおそれがあります。(2017年10月)


ステーションワゴン (station wagon) は、車体形状や使用形態により分類される自動車の形態のひとつである。
目次

1 概要

2 ステーションワゴンの歴史

2.1 米国における歴史

2.1.1 名称の変化

2.1.2 オールスチール製ワゴン

2.1.3 フルサイズワゴン

2.1.4 2ドアワゴン車

2.1.5 現状


2.2 欧州における歴史

2.3 日本における歴史


3 その他の呼称

4 呼称に対する誤解

5 ステーションワゴン一覧(現行車種)

6 脚注

7 関連項目

概要 1950年代のフィアット・500でのエステートワゴン(左)とバンの相違。
ジャルディニエラ ベルヴェデーレ(左)と同コメルシアル バン。
この例ではワゴンはバンと比較して装飾が多く、バックドアも観音開きに対し上下開き、全高やリアオーバーハングも、荷室容積よりスタイルやプロポーションを重視していることがわかる。

いわゆる2ボックスの形状で前部にはエンジンフード、後部には乗員の座席とひとつづきの荷室を備えている。1990年代以前は荷室に予備座席(ジャンプシート)を備え現在のミニバン並みに使えるものも少なくなかった。単にワゴンとも呼ぶが、報道などで「ワゴン車」という場合はワンボックス型であることもある。

当初は「フレームのむき出しの自動車に、人も荷物も乗せられるよう架装した自動車」だった。その架装方法により、人を乗せるか、荷物を乗せるか、人も荷物も乗せられるようにするかの違いだった。乗用車の作り方がモノコックベースとなってからは、乗用車のセダンタイプをベース車両として設計された自動車では、その設計ベースなら「セダンの屋根を延長して」と言えるが、そうでないならそうとは言えない。「セダンの屋根を延長したものがステーションワゴン」という定義はない。「3ボックスセダンの屋根を後端部まで伸ばし、その屋根とショルダーラインとの間にもガラスとピラー(柱)を入れてトランク部を大きな荷室としたもの」(日本でのナンバー区分は3か5)。「ピックアップトラックの荷台を屋根つきの貨物室とした」という発想は、ベース車両設計がセダンであるというだけのことであり、当初のベース車両がどのようなものかと、それがステーションであるかライトバンであるかとは関係がない。同じベース車両から作られれば両者は車両としては同じものである。違いはその使用形態にあるのみであり、日本では、その使用形態が「法律上の区分(つまり税金区分)」となり乗用車区分のステーションワゴンと商用車区分のライトバンと区分けされている。ステーションワゴンもライトバンも貨物室の両側面にガラスのウィンドウを持つものでは、見た目も同一であり、単に法令上(税制上)の区分でしかない。一般にはステーションワゴンが個人ユースの装備を持って販売されるために豪華仕様に見えることが多い。しかし、両者はコスト面から全く同じ車体を使用して生産される(車名すら同じということも多々ある)ことが多いため、一般的にはステーションワゴンとライトバンの両者の違いはわからなくても当然である。また、現代でもフレームベースの車両で作られればそれもステーションワゴンやライトバンであることには変わりはない。人と荷物を載せられればステーションワゴンやライトバンであり、それにどういう名前をつけるかであり、日本では法令上、乗用車区分で販売したいならステーションワゴン、商用車区分で販売したいならライトバンと呼ぶだけのことである。

運送車両が大型化したことにより一般にバン(van)とはトラックの箱車(荷台が覆われているもの)のことであり2トン4トン10トンそれ以上などの大型も含む。つまりバンの範囲はいわゆるワゴンの範囲よりも広い。一方の、lightなvanとは、当然ながら、日本で通常ライトバンと呼ばれる車両も含むが、さらにそれよりもはるかに大きく、ハイエースよりもさらに大きなものを指すのも一般である。よってステーションワゴンとライトバンを対比させることは間違いである。

しかし、自動車発祥の地である欧州においては、ライトバンで貨物室の両サイドに日本のそれのようにガラスウィンドゥを持つものは存在せず、荷物室の両側はボディと同じ鉄板製であり窓を持たないため、ワゴンとバン両者の違いは顕著である。一般的にはステーションワゴンは充分な貨物スペースを保持するものであり、貨物スペースが大きいのが特徴であるが、近年はデザイン的な面からカーゴスペースを小さくしたため、ハッチバックタイプとの上の区別は難しいモデル、またハッチバックでありながらワゴンと名乗るモデル(マツダ・ファミリアS-ワゴン、スバル・インプレッサスポーツトヨタ・Opaトヨタ・アルテッツァジータレクサス・IS300スポーツクロス〉、スズキ・エリオ)等、メーカーや時代によっても基準は分かれる。また、車検証での'車体の形状'の表記種別の一つでもあり、トヨタ・イプサム等一般的にミニバンと認識されている車両も、車検記載上はステーションワゴンとして扱われる。ステーションワゴン以外には、セダンクーペ、ミニバンなどがある。

しかし、趣味的な利用の増加によって優れた居住性や、高いドライバビリティを持ったステーションワゴンが登場し、現在では積載能力にも配慮しつつ、上質な性能を持つものとして認識されている。

走行性能、居住性、積載能力、駐車場での取り回し、燃費などについて、高い領域でのバランスを持ち高い実用性を持つものの、1990年代半ば以降、その人気・需要は、クロスオーバーSUVやミニバンに転じている傾向が強い。現在、こうした新しいジャンルの車種とステーションワゴンとの境界は非常に曖昧である。

なお、車検証の形状では乗用車は001(箱型)、002(幌型)、003(ステーションワゴン)の実質3種類しか用意されていないため、いわゆるセダンタイプ以外は「ステーションワゴン」と表記されている場合が多いが、実際の形状を反映しているわけではない。
ステーションワゴンの歴史
米国における歴史

最初のステーションワゴンは列車での旅行の時代の製品だった。それは『デポハック』(depot hacks) と呼ばれた。デポとは鉄道の意で、ハックとはハックニーキャリッジ (hackney carriage)、英国支配していた時代のタクシーの呼び名)のことである。

また「キャリーオール」(carryalls 、「全部(なんでも)運べる」との意)とも「サバーバン」(suburbans 、「郊外」の意)とも呼ばれていた。「ステーションワゴン」は「デポハック」と同意で、それは「ワゴン (wagon)」、つまり人と荷物を載せる車で、かつ、そのワゴンは、列車が駅(ステーション)についたときに、列車から降りてきた人とその荷物を受け取って載せ、近所の最終目的地まで連れて行く役割をしていたことからステーションワゴンと呼ばれた。

初期のステーションワゴンは、トラックの進化だったため商用車とされ、一般消費者向けとは考えられていなかった。初期のステーションワゴンのフレームは全部覆われてはいなかった。商用だったからだ。屋根は固定屋根だったが、ガラスはなく、乗客部分だけを覆っているものだった。ガラスの代わりにキャンバス地のサイドカーテンを開け閉めして使っており、悪天候の際にはもっと堅いカーテンをスナップでとりつけて使っていた。 ポンティアック・ウッディ(Pontiac woodie)

1910年代にはフォード・モデルTのステーションワゴン(6人乗車)が製作されたが、これはまだデポハックとも呼ばれていた。木製ボディは手で磨いて仕上げられており、一般にはウッディ (woody) と呼ばれて親しまれた。屋根はあったが側面は全開放されていた。後部座席をはずすとトラック状となった。

1922年ハドソンの低価格ブランド用子会社エセックスがお買い得の全天候型の自動車を世に出した。これが米国自動車産業がオープン型車両から消費者の求める覆われた(エンクローズ)自動車に向かうきっかけになった。特に上流階級向けの高額モデルを作っていた自動車会社ではステーションワゴンもエンクローズタイプとなっていく。この時代のガラス窓は、リトラクタブル型やスライド式だった。

当初、ワゴンメーカーの乗客コンパートメントはカスタムボディビルダーにアウトソースされていた。木製ボディの製作には時間がかかったからだ。木製ボディの製造メーカーとして、ミッチェル・ベントレー (Mitchell Bentley)、USB&F、キャントレル (Cantrell) などがあった。木製ワゴンの屋根は通常ストレッチト・キャンバス (stretched canvas) と呼ばれるキャンバス地を張ったものに防水加工をしたものだった。

1919年には、ストートンワゴンカンパニー(Stoughton Wagon Company 、ウィスコンシン州ストートン)がカスタムワゴンボディをフォード・モデルTに架装をお開始。


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:56 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef