ツングース系民族Тунгусо-маньчжурские народы (ロシア語)
通古斯民族 (中国語)
Tungusic peoples(英語)
ツングース系諸民族の分布図
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ツングース民族旗(ロシア)[要出典]
総人口
Approx. 10,745,859
居住地域
シベリア, ロシア極東, 中国
中国10,646,954
ロシア78,051
台湾12,000
日本1,020
ウクライナ610
モンゴル537
言語
ツングース諸語、ロシア語、中国語
宗教
シャーマニズム、正教、チベット仏教など
関連する民族
モンゴル系民族、チュルク系民族、朝鮮人、日本人
ツングース系民族(ツングースけいみんぞく、ロシア語: Тунгусо-маньчжурские народы、英語: Tungusic peoples、中国語: 通古斯民族 T?ngg?s? minzu)は、満洲からシベリア、極東にかけての北東アジア地域に住み、ツングース語族に属する言語を母語とする諸民族のこと。
ツングース系民族は、北部 (エヴェンキ=ツングース) と南部(女真-ナナイ)の主要な2系統に分けられ、また、両者の中間グループ(オロチ-ウデヘ)が認められることがある。
名称ツングース系民族の分布図 緑色は北方ツングースの諸民族、赤色は南東ツングースでアムール川(黒竜江)流域やサハリンに住む諸民族、青色は南西ツングース(満洲族、シベ族)
「ツングース系」なる名辞は人為的なものであり、「ツングース諸語」とみなされる諸言語を話す人びとを一括して指しているにすぎない[1]。そしてこれは、ロシア語によるエヴェンキの外名、ツングース(Тунгус、Tungus) に由来する。また、ロシアのヤクート人が、自分たちと混血を進めていたエヴェンキ人を「トングース(To?us)」と呼んだことによるともいわれている。英語における Tungus の使用は、1850年代にフリードリヒ・マックス・ミュラーによって始まった。これは、それに先立つユリウス・ハインリヒ・クラプロートによるドイツ語での使用に基づく。「ツングース・満洲系民族」 (Тунгусо-маньчжурские 'Tunguso-Manchu')の名称もしばしば使用される。
ツングースカ(Tunguska)なる地名があり、これは、西はエニセイ川(別名、ツングースカ川)から東は太平洋におよぶ東シベリアの一地域を指し、この地名はエヴェンキ語に由来する[2]。ロシア語におけるТунгус(ツングース)は、東チュルク語(ヤクート語)の「ツングス tunguz 」(意味は「野生のブタ、イノシシ」、古いチュルク語ではトングス、tonguz)から借用された可能性が高いと指摘されるが[注釈 1]、一部の学者は、現代中国語の単語「?胡」(D?nghu、ドンフー)(「東胡」=東の異民族)から派生したのではないかと主張している[3][注釈 2]。こうした現代における発音の偶然の類似は、歴史上の東胡人がすなわちツングース人であるというかつて広く信じられた仮説につながっているが、理論そのものは明確な根拠をほとんど欠いている[4]。 ツングース諸語は北と南のサブグループに大別され、各民族もこれに応じて南北に大別される[5]。中間グループとして、オロチ-ウデヘ語群を独立させ三大別する場合もあり、さらに、学者によっては南方ツングースを満洲語群とナナイ語群とに分けて四大別することもなされている。
分布と分類
北方ツングースと南方ツングース
北方ツングース (Northern Tungus)
エヴェン(エヴェン語、トナカイ飼養)
エヴェンキ語群
エヴェンキ(エヴェンキ語、トナカイ飼養)
エヴェンキのソロン族(ソロン語(ロシア語版
オロチョン族(オロチョン語、狩猟、トナカイ飼養)
ネギダール(ネギダール語、漁撈)
キリ語を話す集団
オロチ・ウデヘ語群
オロチ(オロチ語、狩猟と漁撈)
ウデヘ(ウデヘ語、狩猟中心)
南方ツングース (Southern Tungus)
満洲語群
満洲族(かつては半猟半農の民[6]。満洲語・満洲文字を使用し、後金→清を建国した[6]。)
シベ族(シベ語・満洲文字を改良したシベ文字を使用)
ナナイ語群
ナナイ(ナナイ語、漁撈中心)
ウリチ(ウリチ語を使用。漁撈中心。かつて山丹交易を担った)
ウィルタ(ウィルタ語を使用。樺太東岸の幌内川やロモウ川の流域に居住。かつてオロッコと呼ばれた。トナカイ飼養民)
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