広義: Euonymus oxyphyllus Miq. (1865)[2]
シノニム
Euonymus oxyphyllus Miq. f. microcarpus (Hayashi) Hayashi (1966)[3]
和名
ツリバナ
ツリバナ(吊花[4]、学名: Euonymus oxyphyllus var. oxyphyllus)は、ニシキギ科ニシキギ属の落葉低木。和名の由来は、長い花柄にぶら下がって花を咲かせることに因む[5]。別名では、タンザワツリバナ[1]ともよばれる。またマキやイロマキともよばれ、北海道ではエリマキという地方名でもよばれている[6]。アイヌ語では、コンケ・ニといい、コンケは「曲がる」、ニは「木」を意味し、アイヌが弓の材にしたことからきている[7]。ツリバナ (Euonymus oxyphyllus) のイラスト 日本・南千島・朝鮮半島・中国の暖帯から温帯にかけてアジア北東部に自生し[8]、日本では北海道、本州、四国、九州に分布する[5]。丘陵や山地に自生し[5]、人の手によって植栽もされ、庭や盆栽などに見られる[5]。 落葉広葉樹の低木から小高木で[8]、樹高は1 - 6メートル (m) ほどある[4][9]。幹径は10 -20センチメートル (cm) になる[10]。樹皮は滑らかで、ふつう灰色だが茶色味を帯びたり、白っぽい斑が入ることもある[5][4]。一年枝は稜や皮目はなく、緑色や紫褐色をしている[4]。全体に無毛である[8]。 葉は対生し、長さ3 - 10 cm、幅は5 cmほどになる卵形から長楕円形で、薄くて先が尖り、脚部は円形で短い葉柄がつく[6]。葉の表面は緑色、裏面は少し薄い緑色で葉脈が浮き出ており[6]、葉縁には鋸歯がある[5][8]。秋には紅葉し、林の中で淡い黄色に紅葉するものが多いが、日当たりがよいと淡いピンク色から赤色に染まる[11]。
分布と生育環境
形態・生態