ツノシマクジラ
保全状況評価
DATA DEFICIENT (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))
分類
ツノシマクジラ (Balaenoptera omurai) は日本で発見されたヒゲクジラの一種である。鯨偶蹄目 - ヒゲクジラ亜目 - ナガスクジラ科 - ナガスクジラ属に属する。種小名は日本の鯨学の祖、大村秀雄にちなんで名付けられた。また和名はホロタイプの産地である山口県豊浦郡豊北町の角島に由来する。命名、発表者は和田志郎、山田格、大石雅之の三名。 これまで確認された個体数が少ないため、はっきりとした分布は分かっていない。標本が捕獲された地域は日本海、太平洋熱帯海域及びインド洋である。 体長は12m以下[1]だが、洋上での目測で15mに達したとされる例も存在する[2]。標本数が少ないため、平均値などは判明していない。また大型種の多いナガスクジラ属では比較的小柄である。同様に産まれた直後の体長なども不明。体色はナガスクジラに似て左右比対称。背面が濃いグレー、腹面は白であるが、左胸までグレーの部分が広がる。また胸びれの前縁と裏は白色となる。のどの畝状部は後方、臍まで達しその数は90近いなど、外観はナガスクジラの小型版といえる。しかし髭板は右列前方のみ黄白色の髭が見られ、それ以外では黄白色と黒のツートンあるいは黒一色であるなど体色と同様左側に黒い部分が多くなる。この特徴はクロミンククジラに似ている。また髭板の数は片側200枚前後で、他のヒゲクジラは大小問わず片側300枚持つことに比べて明らかに少ない点は、この種独特の形態である[3]。 頭骨の形態は、上面から俯瞰すると上顎骨外縁部の吻端から頬にかけてのラインが丸みを帯びている。またクジラ類特有の左右上顎骨間にある深い溝の最大幅は、ナガスクジラ属では最も狭いなど独特の形態を見せる。[3] 生態、生息数などについては詳細は不明である。2005年に宮崎県宮崎市の海岸に体長約3.2m程の幼体の雌が漂着したのが確認されている[4]。 2015年マダガスカル沖にて子供を含む25頭程度の群れが発見された。
目次
1 分布
2 形態・生態
3 発見
4 分類
5 脚注
6 参考文献
7 外部リンク
分布
形態・生態
発見
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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