ウィキペディアにおける全角チルダ・波ダッシュの使用については、「WP:WAVEDASH」をご覧ください。
この項目では、チルダについて説明しています。波ダッシュ(波線)については「波ダッシュ」をご覧ください。
~
チルダ
ダイアクリティカルマーク
アキュート´
ダブルアキュート?
グレイヴ`
ダブルグレイヴ ̏
ブレーヴェ?
倒置ブレーヴェ ̑
ハーチェク?
セディーユ¸
サーカムフレックスˆ
トレマ / ウムラウト¨
チルダ
チルダ(tilde)は、ダイアクリティカルマーク(発音区別符号)の一種で、記号「~」のこと。チルド、波線符号(はせんふごう)ともいい、鼻音に関する音をあらわす。もともと、字母の上に N を小さく書いたことから生じた記号である。
英語ではティルダ(tilde)、スペイン語ではティルデ(tilde)、ポルトガル語ではティウ(til)という。
また、単独で用いられるチルダ(freestanding tilde)は、例えば数学においては漸近的に等しいことや相似を表す記号として、UNIX系オペレーティングシステム上ではホームディレクトリを示す記号などとして用いられる。 国際音声記号の補助記号として使われる。 単独で用いられるチルダ (freestanding tilde) は、数学においては関数等が漸近的に等しいことや図形の相似を表す記号などとして使われる[2]。 また、X-SAMPAにあっては鼻音化を表す記号として使われている。 単独のチルダはASCIIに含まれ、キーボードから容易に入力できることから、コンピュータ上においては非常に頻繁に使われる。また、多くのプログラム言語などで特定の役割を与えられている。以下はその例。
各言語における用法
スペイン語、バスク語など
n は硬口蓋鼻音 /?/ を表す。
ポルトガル語
a, o は鼻母音を表す。
エストニア語、ヴォロ語
o は非円唇後舌半狭母音[?]を表す。
グリーンランド語
1973年以前の旧正書法には a, ?, ? があり、母音が長く、かつ後続する子音が長子音であることを示していた。現在は母音字と後続する子音字を重ねることで表す。
クリミア・タタール語
n は 軟口蓋鼻音 /?/ を表す。
リトアニア語
正書法上は使用しない。辞書や学習書・研究書等において上昇調のアクセントを持つ長い音節を表すのに用いられる。母音のほか l, m, n, r の上にもつけられる。また、アクセント記号なしではあいまいになる語を区別する目的でも使用される(具体例: ginti 〈(動物を)追い立てる〉)。
ラトビア語
正書法上は使用しない。平板調の声調を表す声調記号として学術書で用いられる。
ベトナム語
ガーという声調を表す。a, ?, ?, ?, ?, ?, o, ?, ?, ?, ?, ? がある。
グアラニー語
a, ?, ?, o. ?, ?が鼻音を用いる単語の強勢部分を示す他、g? が軟口蓋鼻音 /?/ を、n が硬口蓋鼻音 /?/ をそれぞれ表す。
音声記号
母音の上部に付されると、母音の「鼻音化」をあらわす。
文字の下部に付されると、きしみ声をあらわす。
文字に重ねると、軟口蓋化または咽頭化をあらわす。
その他の用法
アヴェスター語の翻字で t の下にチルダをつけた t? という字を使用する。
1897年、イタリアの数学者ジュゼッペ・ペアノは、チルダを使って否定を表すことを始めた。~pは「非p[pではない]」と読まれる。pの方は命題を表している[1]。
単独に用いられるチルダ
「漸近的に等しい」例: n 2 + 1 ∼ n 2 ( n → ∞ ) {\displaystyle n^{2}+1\sim n^{2}\quad (n\to \infty )}
「確率変数が特定の確率分布に従う」例: w k ∼ N ( 0 , Q k ) {\displaystyle {\boldsymbol {w}}_{k}\sim {\mathcal {N}}({\boldsymbol {0}},Q_{k})}
コンピュータ
UNIX系オペレーティングシステムでは、チルダはホームディレクトリを表す文字として用いられる(“~”単体で自身のホームディレクトリ、“~ユーザ名”でそのユーザのホームディレクトリ)。また、URLではしばしばユーザ別ホームディレクトリを表す記号として用いられる(例: http://www.example.com/~username/)。
C言語、およびそれに影響を受けた言語の多くでは、ビットごとのNOTを取る単項演算子として定義されている。
C++では、クラス名の頭に付けることでデストラクタを表す。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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