チューリング賞
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ACMチューリング賞

アメリカ合衆国
主催Association for Computing Machinery (ACM)
報酬100万USドル[1]
初回1966年 (58年前) (1966)
最新回2023年
公式サイト ⇒amturing.acm.org

ACM A・M・チューリング賞(ACM A.M. Turing Award)、通称チューリング賞(Turing Award)は、計算機科学分野の国際的な学会であるACMが、計算機科学分野における「永続的な重要性を持つ主要な業績」に対して毎年授与している賞である[2]

賞の名称は、アラン・チューリングの名に由来する。チューリングは、理論計算機科学人工知能の重要な創始者としてしばしば言及される[3]

この賞は、計算機科学の分野における最高の栄誉とされ、「計算機科学のノーベル賞」と広く認識されている[4][5][6][7]。受賞者にはハーバート・サイモンなどノーベル賞受賞者も存在している。

賞の授与は毎年1回行われる。2007年から2013年までは、インテルグーグルからの支援により25万ドルの賞金が追加された[2]。2014年からは、グーグルからの支援により100万ドルの賞金が追加されている[1][8]

1966年の最初の受賞者はカーネギーメロン大学アラン・パリスだった。初の女性受賞者は、2006年フランシス・E・アレン(IBM)だった[9]
受賞者

年度受賞者名写真受賞理由
1966
アラン・パリス高度なコンピュータプログラミング技法とコンパイラ構築の分野への貢献に対して。[10]
1967モーリス・ウィルクス世界初のプログラム内蔵方式のコンピュータである EDSAC の開発者として最もよく知られている。1949年に作られたとき、EDSAC は水銀遅延記憶装置を使用していた。さらに、1951年に Wheeler, Gill とともに出版した "Preparation of Programs for Electronic Digital Computers" の著者としても知られており、プログラムライブラリを効果的に紹介した。[11]
1968リチャード・ハミング数値解析自動プログラミング誤り検出と誤り訂正符号における業績に対して[12]
1969マービン・ミンスキー人工知能分野の創造、形成、促進、発展における中心的な役割に対して[13]
1970ジェームズ・H・ウィルキンソン高速なデジタルコンピュータを利用した数値解析に関する研究と線形代数と誤差解析の処理に関する深い洞察に対して。[14]
1971ジョン・マッカーシーマッカーシーの講演 The Present State of Research on Artificial Intelligence (人工知能研究の現状) は、彼の業績で高い評価を得た[15]
1972エドガー・ダイクストラ明快さと数学的厳密さのモデルとなった高レベルのプログラミング言語 ALGOL の開発への貢献、およびプログラミング言語全般の構造・表現・実装の理解への多大な貢献に対して。[16]
1973チャールズ・バックマンデータベース技術への多大なる貢献に対して。[17]
1974ドナルド・クヌースアルゴリズムの解析やプログラミング言語の設計に大きく貢献し、特に ”The Art of Computer Programming” に貢献したことに対して。[18]
1975アレン・ニューウェルRAND 社の J. C. Shaw との共同研究を皮切りに、カーネギーメロン大学の多くの教員や学生との共同研究で、人工知能、人間の認知心理学、リスト処理の分野での基礎的な貢献に対して。[19]
ハーバート・サイモン
1976マイケル・ラビン彼らの共作論文 Finite Automata and Their Decision Problem (有限状態機械とその決定性問題) に対して。[20] その論文は非決定性マシンという非常に貴重な概念を導入し、この分野の後続の者たちに絶えずインスピレーションを与えた。[21][22]
デイナ・スコット
1977ジョン・バッカス特にFORTRANの研究によって行われた、実用的な高水準プログラミングシステムの設計への深く影響力のある恒久的貢献、およびプログラミング言語仕様の形式的手法に関する画期的な出版に対して。[23]
1978ロバート・フロイド効率的で信頼性の高いソフトウェアを生み出す方法論に明確な影響を与えたこと、また、解析理論、プログラミング言語の意味論、プログラムの自動検証、プログラムの自動合成、アルゴリズムの解析など、コンピュータサイエンスの重要な分野の発見への貢献に対して。[24]
1979ケネス・アイバーソンAPLに代表される数学的記法とプログラミング言語理論への貢献に対して。[25]
1980アントニー・ホーアプログラミング言語の定義と設計に対する基礎的な貢献に対して。[26]
1981エドガー・F・コッドデータベース管理システム、特に関係データベースの理論と実用における基本的貢献に対して。[27]
1982スティーブン・クック重要かつ意義深い方法で我々の計算複雑性への理解を高めさせた貢献に対して。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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