チャン族
総人口
306,072人(2000年)
居住地域
四川省
アバ・チベット族チャン族自治州、北川チャン族自治県、カンゼ・チベット族自治州
言語
チャン語
チャン族(羌族、ピンイン:Qi?ng Zu)は、中華人民共和国の少数民族のひとつ。人口は約30.6万人(2000年[1])。主に四川省アバ・チベット族チャン族自治州内の茂(マオ)県,?川(ウェンチュアン、ウントン)県,理(リ)県及び松潘(ソンパン、スンチュ)県、更に綿陽(ミエンヤン)市内の北川チャン族自治県に集団で住んでいる。 チャン族は「爾瑪(アーマ)」或いは「爾?(アーミ)」と自称する。その意味は「現地で生まれ育った人,土着の人」である。中国による支配後、統一して羌(チャン)族と称するようになった。 チャン族(羌族)はシナ・チベット語族のチベット・ビルマ語派に属するチャン語
名称
言語
古代の羌人の中で最大勢力を誇り、西夏を建国したタングート族には独自の文字として西夏文字が存在し、そこから再現されたタングート語は、現代のチャン語北部方言に比較的近い。西夏文字は1227年に西夏がモンゴル帝国に滅ぼされて以降徐々に使われなくなっていったが、1502年までは使われていたことがわかっている。羌人は歴史的に漢族やチベット族と雑居し、接触を重ねてきた。現代のチャン族も多くの人が漢語かチベット語を話し、漢字やチベット文字を使用している。古代の羌人の居住地は、現在チベット語のアムド方言やカム方言が話される地域とほぼ重なっている。そのため、アムド方言やカム方言の話者の中には、古代羌人の後裔が多数含まれると考えられる。 1964年の中国全国第1回人口調査
人口
自治州
四川省
アバ・チベット族チャン族自治州
自治県
四川省
北川チャン族自治県
民族郷
平武県
平通チャン族郷
豆叩チャン族郷
鎖江チャン族郷
旧堡チャン族郷
歴史詳細は「羌」、「タングート」、および「西夏」を参照
チャン族は古代から中国史に名を残す異民族であり、古くは殷代の甲骨文字の中に、羌人に関する記載がある。古代の羌人は分布が広く、中国の西北,西南,中原の一部の地方にもその活動が見られた。その後、時代を経て古代羌人の一部は現在のチベット・ビルマ語族の中の各族に発展変化し、別の一部はその他の民族、とくに漢族と融合した。ただ、岷江上流域の渓谷に生活する一部の羌人はさまざまな要因によって今日までその姿をとどめている。
2008年の四川大地震で激しい被害を受け、チャン族の文化は保護復興事業の対象にされている。 チャン族はおもに農業に従事し、牧畜業も兼ねる。特に井戸掘りと石造建築物の構造技術に長じる。また伝統的な「アニミズム」が信仰されており、宗教生活におけるタブーも存在する。たとえば子供が生まれると、鬼を連れてくる恐れがあるので、面識のない人が部屋に入ることをもっとも忌む。そのために入口に赤い旗をかけて見知らぬ人の立ち入りを禁止する。もし家畜の豚,羊,牛などが子供を産むと、産まれた家畜の数と同数の棒を敷居に束ねておく。それは見知らぬ人の立ち入りを忌むことを示す。もし見知らぬ人が入ると、母親の家畜の乳が出なくなると考えている。子供たちは魔よけのために普段、銅の鏡をかけ、帽子にホラ貝をつける。また、見知らぬ人がこれらの物にも触ってはならない。台所の鉄の五徳を脚で踏んではならない。さもないと、天神を怒らせることになるためである。許(シュイ:シャーマン)を招いて病人のために鬼祓いをしてもらう場合、他人は室内に入ってはならないため、その家の門前にしばしば麦わらで作った人形や馬などを目印として置いておく。戊の日には畑を耕してはならない。戊が土に属し、耕作すれば土を犯すことになると考えられているためである。以上のように「アニミズム」の宗教がチャン族の生活に極めて重要な影響をもたらしている。 チャン族は古代羌族の時代から脈々と受け継がれてきた原始宗教である精霊・多神崇拝(アニミズム)を信仰している。彼らの精霊・多神崇拝というのはいわゆるアニミズム的観念であり、全ての人間には霊魂が宿っていて、それが外界の物事に推し及ぼし、あらゆる物,場所に精霊が存在し、行動していると考えた。
生活
宗教
アニミズム