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やノートページでの議論にご協力ください。チャック・ノリス・ファクト(チャック・ノリスの真実とも訳される、英語: Chuck Norris Facts)とは、アメリカ合衆国の俳優、チャック・ノリスを題材にした、彼を称えるジョークである。
概要顎髭に帽子、ジーンズにサスペンダーとブーツ、劇中のチャック・ノリスとの類似性に富む。 - ミネソタ州オークリー - ポール・バニヤン記念碑像 -
アメリカでは、その英雄的な偉業と、映画・テレビドラマの主演作で見せる比類なき屈強に洗練されたキャラクター像から、俳優チャック・ノリスを題材にした、チャック・ノリス・ファクトなるものがあり、人々の間で(インターネット世代と呼ばれる)若者を中心にジョークの定番となっている。アメリカの大衆文化を代表する“ポップカルチャー・アイコン”として、“チャック・ノリス”という名詞は、もはや一俳優を表すものだけではなく、発祥となったインターネットを飛び越え一般に、“強さ” “完璧さ” を表す慣用句とさえなっている。
ファンによって作成された無数のポール・バニヤン(北米で最も有名で人気のある民間伝承の英雄の一人)・タイプの作り事の「真実」は100万種類(ジョージ・ブッシュ大統領・図書館財団のサイトでは2009年の時点で60万種類と記述されていた)と推定され、その数は日々インターネットを循環し今もなお増え続けており、チャック・ノリス・ファクトのサイトのアクセス数は、1ヶ月あたり1800万ものアクセスを記録している[1][2][3]。
現在はチャック自身の公式ウェブサイトにおいてファクトの投稿、閲覧、採点が行われており、チャック・ノリス・ファクトの公式グッズ(公式本、Tシャツ、カードケース等)も販売されている。最新のサービスとしては、投稿されているファクトから気に入ったファクトを選び、クリックすることにより、そのファクトがプリントされたオリジナルTシャツを購入することも可能になった(ただし現在、発送先はアメリカ国内の他は、カナダ、イギリスに限られている)。ベースになるチャック・ノリスをモチーフにしたグラフィカルなイラストも多数用意されており、組み合わせも自由である(売り上げは彼が創設したボランティア財団、KickStart Kids(1990年創設)の運営資金に充てられている)。
現象の始まりカリフォルニア州クラマスの公園にそびえる、超人ポール・バニヤン像。温和な表情ながら、強靭な身体と屈強な筋肉、そしてチャック・ノリスのトレードマークである顎髭と剛毛な胸毛までが類似する。
これらの現象は、2005年頃からインターネット上で発生し、2006年にはワールド・オブ・ウォークラフトなどのオンラインゲーム・プレーヤーのチャット等で流行り始め、その後、高校生、大学生を中心に爆発的な広がりを見せてインターネットを席捲、熱狂的な大流行となった。
現在は、英語圏だけではなく、あらゆる言語に訳され、欧米、南米など、世界中の国や地域で一般にも(日本、韓国という東アジアを除き)広く浸透している。親しんでいる層も男女問わず子供から壮年層と世代をも横断しており、まさに大衆文化と言っても過言ではないポピュラリティーを獲得している。発祥の地・北米では、ファクトをまとめた書籍やグッズがメイン・ターゲットである大学生ら若者層だけでなく、小中学生の子供にせがまれた親が買い求めるプレゼントとしてクリスマス商戦のヒット商品にもなった。
タイム誌は2006年3月20日号で、彼を「オンラインカルトの英雄」と呼んで、チャック・ノリスへのインタビューを行った。彼は、チャック・ノリス・ファクトを「奇妙な、しかし、非常に人気があることわざ」と呼び、次のファクトを引用した。
Chuck Norris can divide by zero.(チャック・ノリスはゼロ除算ができる)
これらはテレビの人気トーク番組にも取り上げられ、チャック本人が数々の「真実」を読み上げ笑い飛ばすことで、お茶の間でも話題となる。2009年10月には、チャック本人厳選によるオフィシャル・ファクトブックも発売され好調な売れ行きを示した。各局のニュース番組には、オフィシャル・ファクトブックを手にしたチャックが出演し、「余りにも大げさな『真実』の数々に気分を害することはありませんでしたか?」とのアンカーマンからの質問に対して彼は即座に「ノーノーノー」と笑顔で否定し、続け「『真実』のなかには、本当に可笑しくてファニーなものがあります。読んで私も笑います」と理解を示し「とても光栄に思う」と述べ、「これを、きっかけに本当の私をもっと知って貰うきっかけになればいいね」と続けた。そのさい、最もユーモアがあり気に入っている「真実」として、次のファクトをあげた。
When the Boogeyman goes to sleep every night, he checks his closet for Chuck Norris.(毎晩、ブギーマンは寝る前に自宅のクローゼットにチャック・ノリスが潜んでいないかチェックするんだ)注:ブギーマンとはクローゼットに潜むお化けのことである。
When Chuck Norris does pushups, he doesn’t lift himself up. He pushes the world down.(チャック・ノリスは、腕立て伏せをするとき、自分の身体を押し上げるのではない。世界を押し下げるのだ)
この「腕立て伏せの真実」は現実にチャックが子供とともに実演する動画[4] も公開もされ、腕立て伏せをするチャックのイラストがプリントされたオフィシャルTシャツが発売され人気商品となっている。
知名度の上昇Chuck Norris Approved(チャック・ノリスが承認する)2011年、プロクター・アンド・ギャンブル、チャック・ノリス・ファクト・全米シンボルマーク。オレゴン州ノースポートランドにそびえ立つ、チャック・ノリス・ファクトの源流となった、アメリカ人の英雄ポール・バニヤン記念碑像。
2008年のアメリカ合衆国大統領選挙において、共和党候補者のマイク・ハッカビーが“ハック・チャック・ファクト”(Huck Chuck Facts)と題してチャック・ノリスと共演のうえでチャック・ノリス・ファクトをパロディ化したTVCM[5][6] を選挙広告に活用することで大躍進を遂げた(“ハック・チャック・ファクト”のハックとは、ハッカビーの愛称を指す)。