チキンラーメン
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日清 チキンラーメン
販売会社日清食品
種類中華風即席麺
販売開始年1958年(袋麺)
1991年(カップ麺)
完成国 日本
関係する人物安藤百福
外部リンク ⇒http://www.chickenramen.jp
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チキンラーメンは、日清食品が販売しているインスタントラーメンの銘柄。親会社である日清食品ホールディングス登録商標(第2685160号ほか)。「日清チキンラーメン」ともいう。商業的に成功した最初の即席麺である。
特徴

袋入りインスタントラーメンで、調理方法は(どんぶり)などの容器に入れてお湯をかけ、蓋をするか密閉するだけである。容器を別に用意する必要があるほかはカップ麺とほぼ同様の調理方法で、必ずしもで煮る必要がない点が他の袋入りインスタントラーメンと大きく異なる(派生商品のカップ麺もある)。

もう一つの特徴は、麺自体につけられた味がお湯に溶けてスープの役割を果たすことである。そのため粉末スープ袋などの別添がなく、お湯をかけないまま食べることも可能である。
概要中央にやや大きめの凹み(たまごポケット)がついた味付け麺。湯を入れることで麺からスープがしみ出して湯がスープになる。具は入っておらず、他のインスタントラーメンにあるようなスープや具などの小袋類はない。

日清食品創業者の安藤百福が、太平洋戦争終戦直後の大阪梅田闇市でラーメン屋台に並ぶ行列を見て、「もっと手軽にラーメンを」と開発した。

チキンラーメンは、安藤が大阪府池田市の自宅の敷地内に建てた研究小屋で試行錯誤した末に生まれた。ある日、妻が作っていた天ぷらを見た印象や食感をヒントに「油の熱で乾かす」こと(瞬間油熱乾燥法)を思いつき、採用した。池田市にある「安藤百福発明記念館 大阪池田」(カップヌードルミュージアム 大阪池田)には、チキンラーメンを開発した作業小屋が復元・展示されている。また日清食品がチキンラーメン60周年記念として2017年(平成29年)10月から営業を始めた「チキンラーメン屋台」は、この研究小屋をイメージして製作した[1]

チキンラーメンの「チキン」はを意味する英語"chicken"であるが、本商品はローマ字表記で"Chikin"と綴られている。
歴史

1958年昭和33年)8月25日 - 販売開始[2]、85グラム入り35円(当時の物価参考:大卒者初任給13,467円、国鉄初乗り10円、入浴料16円)で販売された。価格が高かったために受け入れられなかったが、大阪市福島区のある問屋がこれはいいと8月25日に納入を決定。安藤は大層喜び、これを記念して8月25日は日本即席食品工業協会により「即席ラーメン記念日」とされている。ちなみに福島区にある日清の看板はそれを記念している。チキンラーメンの発売により、それまでの「支那そば」「中華そば」にかわり、「ラーメン」という呼び名が全国的に広まった。初代キャラクターは「チーちゃん」と「キン坊」。

1960年(昭和35年)より厚生省の「特殊栄養食品」のマークがパッケージに付けられた[3]。またこの年、初の即席日本そば「千金蕎麦」(チキンそば)を発売。ただし味付きそばではなく、ゆでた麺を冷やして別添のつゆで食べる方式[4]

1962年(昭和37年) - 初のノンフライ・冷し中華・スープ別途ラーメン「チキンラーメン ニュータッチ冷麺」を発売。付属の粉末スープを水溶きしてタレにする[5]

1966年(昭和41年) - スープ別添・醤油味の「和風チキンラーメン」を発売[4]

1967年(昭和42年)より外袋に描かれたキャラクターを「ちびっこ」に変更。同時に初代パッケージから使用されている透明の窓が小さくなった[6]

1970年(昭和45年) - 「チキンラーメンデラックス」を発売。鶏肉とネギのかやく入り[4]

1978年(昭和53年) - 箱入りタイプのチキンラーメン発売。CM千昌夫を起用。

1983年(昭和58年) - 品質維持のためおよび、即席めんが認知されて中身の説明が不要になったため、パッケージから透明の窓が消滅[6]

1984年(昭和59年)に南伸坊を起用したCM「すぐおいしい、すごくおいしい篇」からアレンジを変えつつ使用されているCMソングは鈴木さえ子の曲である。

1987年(昭和62年)11月 - チキンラーメン5食パック発売。

1990年平成2年)より外袋に描かれたキャラクターは「ひよこちゃん」。同年、「すぐおいしい、すごくおいしい」のキャッチフレーズも制定[6]

1991年(平成3年) - 丼型の発泡スチロールカップ容器に入ったカップ麺「チキンラーメンどんぶり」(略称チキどん)も発売された。こちらには具としてフリーズドライ鶏ささみほぐし肉と、かき玉子とネギが入っている。同時に、ミニサイズのどんぶり「チキンラーメンどんぶりミニ」も発売。

1994年(平成6年)3月 - 「チキンラーメンMini」発売。20g入りが3袋セットのパック。丼ではなく、マグカップ等で作ることができる。

2001年(平成13年)8月 - チキンラーメン初のバケツ型容器を用いた大盛りカップ版「チキンラーメン ダイナカップ 焦がしねぎチャーシュー入り」を発売。

2003年(平成15年)

乾燥麺の中央部に、たまごポケットと称するくぼみを付けて卵を載せ易くする改良が加えられた。国分太一仲間由紀恵が出演するCMで宣伝し、売り上げを伸ばした。この「たまごポケット」は2004年8月に「チキンラーメンどんぶり」、2007年9月に「どん兵衛 特盛天ぷらそば」にそれぞれ採用されることとなる(ただし「どん兵衛 特盛天ぷらそば」は2013年のリニューアルでたまごポケットが廃止された)。

NHK連続テレビ小説てるてる家族』で、開発に関する話がドラマ化された。


2004年(平成16年)8月16日 - チキンラーメンの誕生日(1958年8月25日)に合わせて、チキンラーメン1袋と白いフタ付き丼がセットになった、「チキンラーメン付きどんぶり」を数量限定で販売した。

2005年(平成17年)

4月25日 - チキンラーメンMini1パックと、ひよこちゃんの絵入りマグカップ1個がセットになった「チキンラーメンMini付きひよこちゃんフタつきマグカップ」を限定で販売。マグカップは陶器、フタはプラスチックだった。フタの無いセットも販売された模様。

8月 - フリーズドライのキムチが入った「チキンラーメンどんぶり プラスキムチ」と縦型ラージカップを用いた大盛サイズのカップ麺「チキンラーメン ビッグ」がそれぞれ発売。その後「チキンラーメン ビッグ」は毎年8月に限定で発売されることに。

11月21日 - チキンラーメン1袋とひよこちゃんの絵入り土鍋がセットになった「チキンラーメン&土鍋セット」を期間限定で販売した。


2006年(平成18年)10月16日 - チキンラーメン1袋と白いフタ付き丼(たち吉製)がセットになった、「チキンラーメン&どんぶりセット」を数量限定で販売した。

2007年(平成19年)

1月5日 - チキンラーメンの生みの親・安藤百福が96歳で逝去。

2月 - 野菜などの具が追加された「国分太一流鶏だんご鍋風チキンラーメンどんぶり」「仲間由紀恵流野菜チャンプルー風チキンラーメンどんぶり」が発売された。

4月2日 - 「チキンラーメン&どんぶりセット」の縮小サイズの丼(たち吉製)、がセットになった「チキンラーメンMini & ひよこちゃんミニどんぶりセット」が数量限定で発売された。

7月17日 - オイスターソースを隠し味に加え、フライパンで焼きそばにして食べるのに適した「日清焼チキン」が発売された。ソース味ではないので、ラーメンにして食べることも可能。塩分が少ないため、ラーメンとして調理する場合は通常のチキンラーメンより味は若干薄め。

8月6日 - 袋入りのチキンラーメン2食にフタと丼各2つをまとめて包装した「チキンラーメン ツインズ」がコンビニエンスストア限定で発売された。

8月13日 - 縦長のカップ入りで、具として炭火焼きの鶏肉、卵、ネギ、赤ピーマンを入れた「炭火焼チキンたっぷりのチキンビッグカップ」が発売された。

8月20日 - 具としてタマネギニンジンキャベツアスパラガスを加え、カレー風味を加えた「チキンラーメンどんぶり プラス野菜カレー」が発売された。「たまごポケット」未採用。


2008年(平成20年)

1月7日 - レトルトパックのが入った「チキンラーメンどんぶり プラス杵つきもち」と煮込み専用の「ふわふわたまごの素付き チキンラーメン」が発売された。

2月12日 - 「日清焼チキン」のカップ焼きそば版「日清焼チキン カップ」発売。調理に使ったお湯は捨てずにスープになる。

3月 - チキンラーメン発売開始50周年を迎えるのを記念して、日清食品の海外現地法人がチキンラーメンの製造を開始。 ⇒[1] 日本以外でチキンラーメンが製造される国は以下の通り(カッコ内は現地での名称)。アメリカ(Oodles of Noodles)ブラジル(LAMEN GALINHA)ハンガリー(CHICKEN RAMEN)インド(Top Ramen)インドネシア(CHICKEN RAMEN)中国広東省(鶏湯拉麺)※香港でも販売されるが、日本語の(チキンラーメン)という名称で販売される。

リフィル」(詰め替え用)発売開始

5月 - 2003年よりついていたたまごポケットを、白身用、黄身用の2段構成としたWたまごポケットにリニューアル ⇒[2]

8月25日 - チキンラーメン誕生50周年。「特製金のオイル」付きの50周年記念限定版を袋・カップで発売。


2009年(平成21年)

4月27日 - 「チキンラーメン ダイナカップ」以来8年ぶりの採用となるバケツ型容器を用いた大盛りカップ版「日清でかっ! チキンラーメンカップ」を発売。麺の質量は同社のソース焼そばを除く「デカ王」シリーズと同等の120gとなっている[注釈 1]

7月21日 - 幼児向けの2袋入りのミニサイズ袋麺「日清 おやつチキンラーメン」を発売。なお、この商品はデザイナーの中野シロウを中心としたチームによって生まれた手塚プロダクションの監修によるキャラクターブランド「TEZUKA MODERNO」とのコラボレーション商品となっている。


2010年(平成22年)

3月1日 - 日清食品の創業者で、インスタントラーメンの発明者である安藤百福の生誕100年にちなみ「チキンラーメン 生誕百年記念パッケージ」を期間限定で発売。発売当時(1958年)の価格35円、5食パック175円(税込・メーカー希望小売価格)で販売される[7]

7月28日 - イメージキャラクター「ひよこちゃん」のデザイン変更を発表[8]。新デザインは、「プレイセットプロダクツ」によって製作された。

8月 - 日清食品が“全麺革命”の一環として進めている太めん製法を取り入れた「チキンラーメン 太めんどんぶり」及び「チキンラーメン 太めんBIGカップ」「焼チキン 太めんカップ」を限定発売。


2011年(平成23年)

2月28日 - 「日清チキンラーメン&フタつきどんぶりセット」を全国で発売開始。

8月4日 - 新CMキャラクターに子役芦田愛菜を起用することを発表。芦田は「ひよこちゃん」の着ぐるみを着て出演する。CMは2011年8月13日から放送が開始された。


2012年(平成24年)

11月26日 - 日本を代表するフレンチシェフ・坂井宏行監修レシピによる「チキンラーメンどんぶり バター香るクリームスープ仕立て」を限定発売。


2013年(平成25年)

春頃 - この年限定であるが、袋が55周年記念パッケージとなる。

8月 - 55周年記念商品として「KINGチキンラーメン」が発売された。

11月 - 袋麺のパッケージがアルミ包装に切り替わる[注釈 2]


2018年(平成30年)

8月 - 担々麺風にアレンジし、『出前一丁』のごまラー油を付属させた「チキンラーメン 担々ごまラー油」を発売。蓋にはひよこちゃんの他、『出前一丁』の「出前坊や」が記載された。

9月 - 講談社の幼児向け雑誌『おともだち』10月号の付録に、「ちゅるちゅる チキンラーメンごっこ」が登場した[9]

10月 - 安藤夫婦をモデルにしたNHK連続テレビ小説『まんぷく』放送開始。

秋 - サントリービール第三のビール金麦」とコラボレーション、「金麦」と似合う鍋料理の〆としてチキンラーメンを加え、「〆は、チ金麦鍋」と宣伝。


2019年令和元年)

8月12日 - 期間限定商品として、どんぶり型カップ麺「チキンラーメンどんぶり チキぎゅー」と、縦型カップ麺「チキンラーメンBIGカップ チキとん」を発売。

8月19日 - 期間限定商品として、牛ガラスープを使った「ビーフラーメン」と、豚骨スープを使った「ポークラーメン」を発売。また、これと同時に3食パック専売の「具入りチキンラーメン アクマのタンタン」を発売。


2020年(令和2年)


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