チオシアン酸カリウム
[Wikipedia|▼Menu]

チオシアン酸カリウム
IUPAC名チオシアン酸カリウム
別名ロダンカリ
組成式KSCN
式量97.18 g/mol
形状無色結晶
CAS登録番号[333-20-0]
密度1.9 g/cm3, 固体
水への溶解度230 g/100 mL (20 °C)
融点173 °C
沸点500 °C(分解)
出典ICSC 1088

チオシアン酸カリウム(—さん—、potassium thiocyanate)は化学式 KSCN で表される、チオシアン酸カリウム塩である。
性質

常温では潮解性のある結晶性の固体。水に良く溶け、そのときの吸熱によってできる水溶液は非常に冷たくなる。エタノールアセトンにも溶ける。
反応・用途

シアン化カリウムと単体硫黄を溶融するか、チオシアン酸アンモニウム水酸化カリウムを反応させると得られる。 KCN   + 1 8 S 8 ⟶ KSCN {\displaystyle {\ce {KCN\ +{\tfrac {1}{8}}S8->KSCN}}} NH 4 SCN   + KOH ⟶ KSCN   + NH 4 OH {\displaystyle {\ce {NH4SCN\ + KOH -> KSCN\ + NH4OH}}}

チオシアン酸アンモニウムは二硫化炭素アンモニアを加圧下で熱することによって合成できる。 CS 2   + 2 NH 3 ⟶ NH 4 SCN   + H 2 S {\displaystyle {\ce {CS2\ + 2 NH3 -> NH4SCN\ + H2S}}}

3価のイオン (Fe3+) と反応して [ Fe ( SCN ) ( H 2 O ) 5 ] 2 + {\displaystyle {\ce {[Fe(SCN)(H2O)5]^{2+}}}} の血赤色溶液を生じるので、その検出に用いられる。 Fe 3 +   + SCN −   + 5 H 2 O ⟶   [ Fe ( SCN ) ( H 2 O ) 5 ] 2 + {\displaystyle {\ce {Fe^{3+}\ + SCN^{-}\ + 5H2O ->\ [Fe(SCN)(H2O)5]^{2+}}}}

他の用途として寒剤、殺虫剤や合成樹脂の原料、金属イオンの除去(ピックリング)が挙げられる。
関連項目

チオシアン酸ナトリウム










カリウムの化合物
二元化合物

K3As

KBr

K2C2

KCl

KF

KH

KI

KI3

KN3

K3N

KO2


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:11 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:undef