チェロソナタ第1番(チェロソナタだいいちばん)ホ短調 作品38は、ヨハネス・ブラームスが作曲した1番目のチェロソナタ。 ブラームスは生涯で2曲のチェロソナタを残している。第1番より以前にブラームスが18歳前後に作曲したチェロソナタが2曲存在する。最初のチェロソナタ(Anh.IIa-10)は1851年頃に作曲され、同年の7月5日にハンブルクで行なわれた演奏会で演奏されたが、ブラームスの自己批判によって完全に破棄された。更にもう一つのチェロソナタ(Anh.IIa-9)は、第1番の緩徐楽章として1862年に作曲されたが頭を悩ませた末に削除され、その後第2番で再び用いられたという。結果的に第1番と第2番が今日に伝えられている。 第1番は1865年の夏に完成されている。作曲が始められたのは3年ほども前のことで、1862年には第1楽章が完成していたようである。更にそれより前の1857年頃から、ブラームスは「ドイツ・レクイエム」の作曲を進めており、そのためもあって第1番の完成にはすぐにこぎ着けなかったという。第2楽章は1865年の2月に完成し、ついで第3楽章は同年の夏に書き上げられ、全曲の完成を見た。ただしブラームスは、本来このチェロソナタを全4楽章の作品として構想していたが、上記の通り緩徐楽章を削除したため、全3楽章の作品となった。緩徐楽章を置かなかったことは、大先輩のベートーヴェンに倣ったと思われる。 全3楽章の構成で、演奏時間は約27分。 第1楽章 第3楽章
概要
構成
第1楽章 アレグロ・ノン・トロッポ
ホ短調、4分の4拍子、ソナタ形式。ホ長調で終わる。
第2楽章 アレグレット・クワジ・メヌエット
イ短調、4分の3拍子、三部形式。
第3楽章 アレグロ
ホ短調、4分の4拍子。自由なフーガによる楽章。主題はバッハのフーガの技法から、コントラプンクトゥス]Vを引用している。
外部リンク
チェロソナタ第1番の楽譜 - 国際楽譜ライブラリープロジェクト
国立図書館
フランス
BnF data
⇒イスラエル
アメリカ
その他
MusicBrainz作品
表
話
編
歴
ヨハネス・ブラームスの室内楽曲
二重奏曲
チェロソナタ第1番 ホ短調 作品38 - チェロソナタ第2番 ヘ長調 作品99 - クラリネットソナタ第1番 ヘ短調 作品120-1 - クラリネットソナタ第2番 変ホ長調 作品120-2 - ヴァイオリンソナタ第1番 ト長調 作品78『雨の歌』 - ヴァイオリンソナタ第2番 イ長調 作品100 - ヴァイオリンソナタ第3番 ニ短調 作品108 - スケルツォ(F.A.E.ソナタ)
三重奏曲
クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114 - ホルン三重奏曲 変ホ長調 作品40 - ピアノ三重奏曲第1番 ロ長調 作品8 - ピアノ三重奏曲第2番 ハ長調 作品87 - ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 作品101 - ピアノ三重奏曲 イ長調 WoO Anh. 4/5(英語版)
四重奏曲
ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 作品25 - ピアノ四重奏曲第2番 イ長調 作品26 - ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 作品60 - 弦楽四重奏曲第1番 ハ短調 作品51-1 - 弦楽四重奏曲第2番 イ短調 作品51-2 - 弦楽四重奏曲第3番 変ロ長調 作品67
五重奏曲
クラリネット五重奏曲 ロ短調 作品115 - ピアノ五重奏曲 ヘ短調 作品34 - 弦楽五重奏曲第1番 ヘ長調 作品88 - 弦楽五重奏曲第2番 ト長調 作品111
六重奏曲
弦楽六重奏曲第1番 変ロ長調 作品18 - 弦楽六重奏曲第2番 ト長調 作品36