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ダンプカー(和製英語: dump car)、ダンプトラック(英語: dump truck)は、荷台を傾けて積荷を一度に下ろすための機械装置を備えたトラック。主に土砂や産業廃棄物などを運搬するために用いられる。ダンプとも略される。
ダンプ(dump)とは、「(荷物などを)どさっと下ろす」という意味の英語であり、土砂を排出する様子がこれに合致することからこの名がついている。なお、英語の dump car は主に鉄道車両を意味し[1]、自動車は dump truck と呼ぶことが多い。「ダンプ」も参照
鉄道の貨車でダンプカーのように荷台を傾けることができ、土砂を輸送することを主目的にした車両は土運車と呼ばれる。 荷台を油圧シリンダの伸長する動作で傾け、重力により土砂を排出する構造になっている。様々な分類方法がある。以下に各種の分類方法を示す。なお、荷物を積む箱状の部分を「ベッセル」という。 一般公道を走行可能な「普通ダンプトラック」と、鉱山やダム建設などの大規模工事現場など向けの「重ダンプトラック」に分かれる。 一般公道を走行することを前提として、トラックのシャシに荷台を架装し、平坦地での走行性能を保つ形態に設計されている。 街中で一般的に見かけるダンプトラックの最大積載量は、小型が概ね850kg - 4,9トン、中型が概ね3 - 8トン、大型でGVW20トンクラスが9トン程度、GVW22トンクラスで11トン程度、少数派ではあるがGVW25tクラスで13トン程度である。GVW20トンクラスでもシャシ自体が軽量な中型ベースの3軸車(FQ/GK/FVZ/PW)で最大積載量12トンを超える車両もある。また、更に小さな、軽自動車の規格に合致する最大積載量350kg以下の車両もある。普通ダンプトラックの場合、荷台容積が最大積載量÷1.6を超える場合は土砂の運搬ができない(この場合土砂禁ダンプとなり、自動車検査証には「積載物品:土砂以外」と記載される)。土砂運搬ダンプに固定された「差し枠」を取り付けることは違法行為である。なお、1999年の規制緩和により土砂運搬型で牽引タイプのダンプトレーラー(最大積載量28トン程度)が法律上認められる事となった。 「オフロードダンプトラック」とも。一般公道を走行せず、専らダム建設等の大規模土木工事現場内や鉱山などの作業用として用いる。積載量は20トンから300トンを超えるものもある。全長に対してホイールベースが短く、タイヤ径も非常に大きい。 なお、「ダンプトラック」という用語はマイニング業界およびメーカーの間では一般的ではない。この種のオフロード車両は米国では「ホウルトラック」(haul truck)、また欧州では「ダンパー」(dumper)と呼び、一般道路を走行する「ダンプトラック」とは明確に区別している。 業界最大級のオフロードダンプトラックとしては、「ベラーズ・75710
機構
形態による分類
普通ダンプトラック
重ダンプトラック詳細は「ホウルトラック」を参照
上記以外にオフロードダンプトラックを製作するメーカーとしては、日本の小松製作所や日立建機、ボルボ建設機械、DAC(Romanグループ、ルーマニア)などがある。 荷台を後方に傾ける方式のものが一般的である。これをリヤダンプという。このほかに、荷台を左右側面に傾ける方式のサイドダンプや、ピンの組み換え等で後方にも左右にも傾けることのできる三転ダンプ、高所へ積荷を下ろせるリフトダンプもある。 また、アオリ(ゲート)の形状により、一般的な下開き形のほか、開口面積の大きい上開き形などがある。特殊な形状事例ではアオリがなく、後部に傾斜がつけられたスクープエンド形もある。 普通、ダンプトラックではリンク機構併用の油圧シリンダーで荷台を上下させるのが一般的であるが、重ダンプトラックの場合はリンク機構がなく、シリンダーで直接荷台を操作する。動力はPTO経由で供給される(軽トラックベースのダンプは電動油圧式が多い。ダイハツ・ハイゼットのダンプは、軽ダンプでは唯一PTO方式がラインナップされている)。 荷役以外では、空荷で駐車する場合、荷台に雨水や雪が溜まらないよう、持ち上げたままエンジンを切ることもできる。
荷台の構造による分類