ダンス
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「dance」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「ダンス (曖昧さ回避)」をご覧ください。

「舞踏」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「舞踏 (曖昧さ回避)」をご覧ください。
ワルツを踊るカップル」エドワード・マイブリッジによるフェナキストスコープ 作品(1893年)モダンダンスチアダンスブレイクダンス古代エジプト紀元前1400年。インドネシア、スマトラのサマンダンス(英語版)中東のダンスのひとつベリーダンストルコスーフィーダンススーフィズムのダンス)ウェルズの民族的な踊りモリスダンス(en:Morris dance)イギリス、ウェルズ教会(en:Wells Cathedral)の庭にて。社交ダンスの競技会の一場面ハバナのトロピカーナクラブのプロたちのダンストゥワーク盆踊り

ダンス(: dans、: danse.、西: danza、: dance)は、伴奏に合わせて演じられる一連の動作のことで[1]、その様式は極めて多様であるため厳密な定義づけは容易でないが、遊戯的でリズミカルな動きの連続によってコミュニケーションや表現を行う文化をいう[2]

ダンスはソロ、デュエットあるいは集団で演じられ、祭りや儀式の場においても行われる[3]。太古から神々への礼拝、国事の祝い、歴史の伝承、言葉を用いない権力への抵抗、戦闘前の行事といった役割から身体を動かして自己を表現し、感情的、精神的、肉体的に自らを称賛したり、労働の際に共同体の協力を得る手段としても、またあるものは長い年月を経て洗練された舞台芸術となっている[3]。その歴史的背景からダンスは「諸芸術の母」とも称される[2]
概要

すべての民族は固有のダンスを持っているといわれ、ダンスの歴史は人類の歴史と同様に古いものである[2]。さらに動物(特に鳥類)にも特有のダンスが見られることから、ダンスは生命に内在する根源的な活動といわれることもある[2]

人類史では旧石器時代のアルタミラ洞窟の壁画に人々が踊る様子が描かれている[2]。日本の古事記天岩屋戸神話では岩戸に身を隠した天照大御神(アマテラス)が天宇受売命(アメノウズメ)の踊りを見て再び身を現したとされておりダンスが生命活動を表すものとして描かれている[2]

ダンスは人間の祈りや願いを神に伝える手段とされ呪術的な意味を持ち、宗教的儀礼のほか、労働や戦闘での意識高揚、成年の通過儀礼などに用いられてきた[2]。一方でダンスはレクリエーションやレジャー、芸術やスポーツの分野でも固有の文化的意味を持つジャンルとして発展した[2]

あるテーマを持った一定の時間・空間での身体の動きの集積(結果)を踊跡といい、身体の高さ、方向、体形、位置などによってそれぞれ特有の表出をもたらす[4]。一般に直線、三角、四角、ジグザグなど直線的な踊跡をもつ動きは、強い、鋭い、硬いといったスッキリした印象を与える[4]。反対に円、楕円、半円、波形など曲線的な踊跡をもつ動きは、弱い、鈍い、軟らかいといった印象を与えるとされている[4]

ダンスの伴奏形式には打楽器伴奏や音楽伴奏などのほか、身体の動きそのものが伴奏として機能している無音楽舞踊もある[5]。もともと古典舞踊などでは足で踏んで拍子をとっていたのであり、これがドラや太鼓のような打楽器の誕生のきっかけとなったとする説がある[6]

英語のダンス(dance)は古ラテン語のdeanteが語源とされ、その原義は「緊張と解緊の連続」を意味する[2]。日本語では舞踏(ぶとう)と訳されていたが、坪内逍遥が「舞踊」と訳してからはこちらが一般化した[2]。坪内逍遥は「新楽劇論」(1904年(明治37年))で舞踊(ぶよう)という訳を当てたが、これは坪内逍遥と福地桜痴による造語である。戦後は、マンボ、ルンバ、チャチャチャなどのラテンリズムのダンスがアメリカを中心に流行し、その後ジルバ、ゴーゴー、ツイストもブームになった[7]。また1970年代には世界的なディスコブームとなり、バンプ、ウォーターゲイト、ハッスル、バスストップ、スパンクなどが流行した[8]
詳細
人数

ダンスには一人によるもの(ソロ)と群舞のように多人数によるものがある[9]。一人によるダンスもソロの形式としてそれ自体が一つのまとまりを持ちうるものであるため、単にそれを沢山集めても集団舞踊にすぎず群舞とは言わない[9]。群舞とは二人以上によって二つ以上の異なる複合したリズムにのせて行う踊りのことで[10]、特に複合リズムによって表現すべきモチーフを内在しているものをいう[11]
伴奏処理

ダンスは伴奏処理により打楽器伴奏、音楽伴奏、無音楽(無音楽舞踊)などに分類される[5]。無音楽舞踊は音やリズムとは無関係な音楽を伴わない舞踊形式という意味ではなく、伴奏を舞踊そのものが担っているような形式をいい、楽器を使っていても演奏のためではなく効果楽器として用いられている場合も含む[5]
志向性とスタイル

ダンスは志向性により、ソーシャルダンスのように交流が重要な意味を持つコミュニケーション系と、モダンダンスのようにイメージやテーマの表現が重要な意味を持つ表現系に分けられる[2]。また、ダンスはスタイルにより、民族舞踊(民族ダンス)のように一連のリズミカルな動きが定式化されていて踊り手がそのフレームに従うことで成立しているものと、ブレイクダンスのように踊り手がリズムと動きを自在に工夫する自由性の高いものがある[2]

ダンスは志向性を縦軸にスタイルを横軸にして、リズムダンス系、ソーシャルダンス系、民族ダンス系、モダンダンス系の4つに分けられる[2]
世界/地域別ダンス
アフリカ

セガダンス
(英語版)

中東

ベリーダンス

北米

アフリカやヨーロッパのダンスやの影響を受けつつも、アメリカで生まれた独自のポピュラー音楽とともに踊られる独自のダンス・スタイルが発展した。

スウィング・ダンス

マンボ

ルンバ

チャチャチャ

ファッド・ダンス - ツイスト、ゴーゴー、ジッターバッグ

ソウルダンス/ディスコダンス - バンプ、ウォーターゲイト、ハッスル、バスストップ、スパンク

ジャズダンス

ストリートダンス


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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