ダイヤルMを廻せ!
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ダイヤルMを廻せ!
Dial M for Murder

監督アルフレッド・ヒッチコック
脚本フレデリック・ノット(英語版)
原作フレデリック・ノット
『Dial M for Murder』
製作アルフレッド・ヒッチコック
出演者グレース・ケリー
レイ・ミランド
音楽ディミトリ・ティオムキン
撮影ロバート・バークス(英語版)
編集ルーディ・ファー(英語版)
製作会社ワーナー・ブラザース
配給ワーナー・ブラザース
公開 1954年5月29日
1954年10月27日
上映時間105分
製作国 アメリカ合衆国
言語英語
製作費$1,400,000[1]
興行収入 $6,000,000[2]
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グレース・ケリーの登場シーン

『ダイヤルMを廻せ!』(ダイヤルエムをまわせ!、Dial M for Murder)は、1954年アメリカ合衆国サスペンスミステリ映画。監督はアルフレッド・ヒッチコック、出演はレイ・ミランドグレース・ケリーなど。原作はフレデリック・ノット(英語版)による同じタイトルの舞台劇で、ノットは本作の脚本も手がけている。立体映画(3D映画)として制作された。配給はワーナー・ブラザース
ストーリー

プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディスは、資産家である妻のマーゴとロンドンのアパートに住んでいる。トニーはテニスのツアーのために自宅を留守にしがちだったので、それが不満だったマーゴとの夫婦仲は冷え込んでいた。夫の留守中にアメリカ人の推理作家マーク・ハリディとの浮気に走ったマーゴは、トニーと別れてマークと一緒になる気持ちに傾いていた。しかし、妻の浮気に気づいたトニーは、妻と別れるよりも、妻を殺害して資産を手に入れようと考え、緻密な殺害計画を練り上げる。

ある晩、トニーは自宅でひとりになると、大学の同窓生のスワンを電話で呼び寄せる。スワンは在学当時から手癖の悪さで有名で、刑務所暮らしも経験していた悪党だった。トニーは彼にマーゴとの経緯を語って聞かせ、1000ポンドの報酬で妻の殺害を持ちかける。調べあげた彼の悪行を並べ立てて脅しもかける。乗り気になったスワンにトニーは計画を説明する。

明日の晩、トニーがマークを連れてパーティに出かけ、マーゴをひとりにする。出かける際にマーゴのハンドバッグから鍵を盗んで玄関前の階段に隠しておくので、それを使って部屋に忍び込む。隣の寝室にいるマーゴに気づかれないように、フランス窓のカーテンの陰に隠れ、電話が鳴るのを待つ。午後11時にトニーが出先から電話をかける。マーゴが起きてきて電話に応じている間に彼女を襲う。その後、金目のものを適当に取り散らして物盗りに見せかけ、玄関から出て行く。その際に鍵を元の隠し場所に戻しておく。警察には、強盗が盗み目的でフランス窓から侵入したが、マーゴを殺してしまい、慌てて何も盗らずに窓から逃げていったと思わせる。

スワンは自ら手順を確認した後、手付金の100ポンドを懐に収める。

次の日の晩、スワンは約束の時刻に部屋に侵入し、カーテンの陰に隠れる。電話が鳴ってマーゴが電話に出ると、スワンが背後から彼女の首にマフラーを巻き付けて締め上げる。ところが、マーゴはもがきながら手を伸ばしてデスクの上のハサミを掴み、それをスワンの背に突き刺したので、スワンは床に倒れて死んでしまう。マーゴが恐怖におののきながら再び受話器を取ると相手はトニーと分かり、男に首を絞められたが、その男は死んだと話す。トニーは自分が戻るまで何も触らず、誰にも話さないように約束させると、急いでアパートに戻る。

部屋に戻ったトニーは、マーゴの目を盗んでスワンのコートから鍵を探り出し、彼女のハンドバッグに入れる。スワンが凶器に使ったマフラーを焼却して、マーゴの裁縫箱からストッキングを出しておく。さらに以前手に入れていたマークからマーゴに宛てた手紙をスワンのポケットに忍ばせる。それらのことを済ませると、トニーは警察が来るのを待った。

翌朝ハバード警部が訪ねてくる。警部は細かい質問をしながら、しだいにマーゴを追い詰めていく。昨夜は地面が濡れていて、スワンの靴に表戸口のマットで泥を拭った形跡があったから、スワンは玄関から入ってきたと思われる。スワンの死体から鍵が見つからなかったので、マーゴが部屋の中からドアを開けたとしか考えられない。さらにスワンがマークの手紙を持っていたことから、彼は浮気相手からの手紙を見せてマーゴを恐喝するつもりだったと推定される。したがって彼がマーゴに不意に襲いかかるとは考えにくく、マーゴが部屋を訪れたスワンと会っているうちに、故意に彼を刺したのだろう…警部はそう判断した。マーゴは首もとに絞められた痕のあざがあると主張するが、現場に彼女のストッキングしかなかったことから、自分であざをつけて襲われたように偽装したのかも知れないとして取り合わない。マーゴは殺人容疑で逮捕され、裁判にかけられ、死刑が確定してしまう。

死刑が執行される前日になって、ハバード警部がトニーを訪ねて来る。用件を済ませると、警部は帰りぎわにコートをわざと間違えてトニーの鍵を持って出て行く。トニーが出かけた後にこっそり戻ってトニーの鍵でドアを開けて部屋に入る。そこに外で様子をうかがっていたマークも加わる。警部が電話で合図すると、マーゴが拘置場所から車に乗せられてきて、アパートの外で降ろされる。マーゴは渡された自分のハンドバッグから鍵を出して部屋に入ろうとするが、鍵が合わない。


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