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出典検索?: "ターミナル駅"
ターミナル駅(ターミナルえき)とは、鉄道路線の末端に位置する鉄道駅である。終点・終端・端末を意味する単語「ターミナル」(terminal) が語源。 路線及び列車運行の発着点であり、本来は駅から路線が片方にだけ伸びる形であるため、頭端式ホーム(行止まり式ホーム)が用いられることが特徴である。世界最大のターミナル駅として、ニューヨークのグランド・セントラル駅が知られる。欧米の大都市では、数ヶ所にそれぞれ別方向に向かう都市間路線のターミナル駅があり、市内中心部においては路線バスや路面電車、地下鉄等がそれらの間を結ぶ方式が良く見られる。鉄道が陸上交通の主役であった時代には、ターミナル駅は都市の玄関口としての役割を果たしたが、特に都市間を連絡する長距離列車を主体とすることが多かったヨーロッパの鉄道では壮麗な歴史主義様式の駅舎が建ち、ホーム上には巨大な屋根(トレイン・シェッド)がかけられ、乗降客に強い印象を与えた。映画や絵画の題材ともなり、タイトルにも使用される(イタリア映画『Stazione Termini』、日本語題『終着駅』)など、芸術で叙情的に語られる対象ともなって来た。歴史的な駅舎は低層建築であることが多々あるため、近年の再開発により、文化財が失われたり周辺の商業機能を衰退させたりすることが問題となっている。 これに対して日本の大都市では、特にJRの場合、路線の起点・終点であっても他の路線に接続するため行止まり式駅は少ないが、後述するように、そうした両方に路線が伸びる形の駅あるいは路線の中間に位置する駅であっても列車等の集積点となる駅、各種交通機関の結節点(轂: ハブ)となる主要駅を「ターミナル駅」と呼ぶのが一般的である。 駅設備としては、地下鉄、路線バス等の各種交通機関が多数乗り入れるため、駅前広場や連絡改札といった乗り換え施設が整備される。特に主要都市の中心となる駅は、多方面から集まる旅客・荷物をその目的地に応じて円滑に振り分けるハブ機能が求められ、旅客の待合設備、荷物の保管機能、荷役設備、列車やバスの車庫機能などターミナル(ハブ)駅として充実した機能を有している。 本来は終着駅と同義語であったが、日本の大都市ではJRを中心に行止まり式主要駅は少なく、さらに私鉄でも地下鉄との相互乗入などによりその数を減らして来ている。ただし、終着駅としてのターミナルはまた列車等の起・終点であると言う性質から、前述の通り列車等の集積点ともなり、これが転じて、今日の日本の都市部では、線区若しくは営業運行上の起終点駅、終着点で無くても営業列車等の集積が見られる駅を指して「ターミナル駅」という語を用いるのが一般的である[注釈 1]。路線上は中間駅であっても営業上起終点となる駅の例として、函館本線札幌駅、東北本線仙台駅・大宮駅、常磐線北千住駅、山手線池袋駅・新宿駅・渋谷駅、東海道本線横浜駅・名古屋駅・京都駅・大阪駅・三ノ宮駅、山陽本線岡山駅・広島駅、鹿児島本線博多駅等がある。 なお、貨物駅の一部には、「○○貨物ターミナル駅」と称する(日本の鉄道駅#貨物駅を参照)駅が存在する。貨物駅は荷役作業を必要とするため、行止まり式駅が一般的であったが、着発線荷役方式登場に伴って、神戸貨物ターミナル駅や新座貨物ターミナル駅のような鉄道路線が駅を貫く貨物ターミナル駅も増加している。 ターミナル駅の駅舎は、駅舎を大規模化し百貨店や商業施設など駅機能以外の機能を持たせていることがある。このような駅舎は、駅ビル、ターミナルビル、ステーションデパートなどと呼ばれ、郊外の沿線住民を集め、消費を拡大し、収益増加を図る仕掛けとなっている。阪急電鉄梅田駅の阪急百貨店うめだ本店がターミナルデパートの第一号である。
概要
日本のターミナル駅
日本のターミナル駅の例
代表的な旅客ターミナル駅
東京駅東京都千代田区丸の内一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)、東海旅客鉄道(JR東海)、東京地下鉄(東京メトロ)の駅である。日本の首都としての中心ターミナル駅であり、丸の内側は皇居へと通じる。駅周辺は、国内外大手企業・金融機関等の本社や大型オフィスビル、省庁などが並ぶ超オフィス街である一方、住宅地は少数で夜間人口は極めて少ない。東海道本線・東北本線・総武本線と3線の在来線本線、さらに京葉線、東海道新幹線、東北新幹線の起点となる駅で、以前は中央本線も書類上の起点としていた。運転上は、新幹線(東海道新幹線・山陽新幹線の東海道系統、東北新幹線・北海道新幹線・山形新幹線・秋田新幹線の東北系統、上越新幹線・北陸新幹線の上越系統)、及び山手線、京浜東北線、東海道線、宇都宮線(東北線)、高崎線、常磐線、京葉線、武蔵野線、中央線快速、総武快速線、横須賀線の発着点(運行系統上の起点)となるが、東海道線と上野駅以北を接続する上野東京ライン、総武快速線と横須賀線、山手線、京浜東北線の大多数の列車が当駅を挟み直通運転が行われている。1日あたり4,000本と言う発着列車本数は日本最多である。また、東京メトロ丸ノ内線も当駅を発着し、東京メトロ東西線大手町駅・千代田線二重橋前駅が至近に位置する。「首都の玄関口」という位置づけで設置された駅だが、通過する交通の利便を考慮し、欧米のターミナル駅で多用される頭端式ホームを持つ行き止まり型の駅とはされなかった。かつて東京駅へ乗り入れていた東北本線の線路は新幹線建設の際に一部が撤去されたが、新幹線高架の直上に線路を新設し、上野東京ラインとして、大宮駅方面の宇都宮線及び高崎線と横浜駅方面の東海道線が相互直通運転、また常磐線の東京駅・東海道線経由品川駅乗り入れが実現した。