ターボチャージャー
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「ターボ」はこの項目へ転送されています。その他の用法については「ターボ (曖昧さ回避)」をご覧ください。

この項目では、排気タービン式過給器について説明しています。過給機全般については「過給機」をご覧ください。
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出典検索?: "ターボチャージャー" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2009年4月)
ギャレット製自動車用ターボチャージャーのコンプレッサー側

ターボチャージャー(: turbocharger)は、排気の流れを利用してコンプレッサ(圧縮機)を駆動して内燃機関が吸入する空気の密度を高くする過給機である。
概要ターボチャージャーのカットモデル。赤い部分に排気が導入され、青い部分で吸気が圧縮される。

ターボチャージャーは主に、排気の流れを受けて回転するタービン(: turbine)と、タービンの回転力を伝達するシャフト(: shaft)、伝達されたタービンの回転力で空気を取り込んで圧縮するコンプレッサー(: compressor)、そして、タービンとコンプレッサーの周辺の流れを制御するハウジング(: housing)で構成される。コンプレッサーには遠心式圧縮機が利用され、タービンとコンプレッサーは1本のシャフトの両端に固定されていて、タービンとコンプレッサーは同じ回転速度で回転する。

エンジンが吸入する空気密度を高めて、より多くの酸素燃焼室に送り、より高い燃焼エネルギーを得るのが過給機であるが、コンプレッサーの動力をエンジンの出力軸から得る機械式過給機に比べ、通常は廃棄される排気の運動エネルギーを回収して駆動されるため効率が高い。

タービンの回転速度は自動車用など小型のものの場合、20万 rpmを超えるものもあり[1]、高温の排気(800 - 900[1]を直接受ける。軸受エンジンオイルで潤滑される場合が多く、エンジンには高温環境に耐える性能が求められる。また、エンジンを停止するとオイルポンプによる循環が止まるため、高負荷運転によって高温になった状態でエンジンを停止すると軸受の焼きつきや、滞留したオイルがスラッジを発生する原因となる。これを防ぐために自動車の取扱説明書などではエンジンを停止する前に、アイドリングを続けて熱を冷ますことが推奨されている。
歴史

スイスの蒸気タービン技術者であるアルフレート・ビュッヒによって発明され[注 1]1905年に特許が取得された。1912年ドイツルドルフ・ディーゼルディーゼル機関車の低回転域のトルクを向上させるために、ビュッヒの在籍していたスルザー社と提携し、ターボチャージャーを導入しようと試みた[2]。ビュッヒのターボディーゼルエンジンは1925年には完成し、船舶を中心に広く普及した[3]

アメリカでは第一次大戦末期という早い時期に飛行機用発動機用のものが開発されて高高度飛行が行われるなど、他国に先駆けた研究が行われ、1930年代中頃には次世代型軍用機用のパワーアップ用機材として本格的な量産化が進められ、1930年代後半には量産が可能な体制が整えられて、第二次世界大戦における連合国側の航空戦略の優勢に寄与した。

一方、大日本帝国ではアメリカに習って航空機用の研究も進められていたが、船舶用エンジン用のものも怠り無く研究が進められ、1942年日本で初めて2ストロークディーゼルエンジンにターボチャージャーが導入された[3]。MAN社製ユニフロー掃気式ディーゼルエンジンをベースに三菱重工業が軍用船舶向けに開発したもので、ルーツブロワにターボチャージャーを直列接続された。開発当初はルーツブロワを中心に過給を行っていたが、次第にターボチャージャーに過給の比率を移行させていき、最終的にはターボチャージャーのみでの駆動に成功し、1944年に特許を取得した[3]。しかし、大日本帝國海軍の軍用船舶への導入は終戦までには間に合わず、船舶への初採用は戦後の旅客船「舞子丸」であった[3]

一方、航空用では試作レベルのものが雷電五式戦闘機に搭載された例があるが、耐熱合金などを含む技術的難題を克服しきれず、実装に問題がありすぎて実用化はできなかった[4]

市販のガソリン自動車用としては、1962年にアメリカのゼネラルモーターズ(GM)が「オールズモビル・F85」と「シボレー・コルヴェア」にオプションで設定したのが最初であった。欧州車では1973年BMW・2002ターボで初採用された。1978年にはB&Wが舶用2ストロークディーゼルエンジンに静圧過給方式のターボチャージャーを導入して熱効率が向上した[2]日本車では1979年日産・セドリック / グロリアに初採用された。

日本において、1980年代の後半は普通乗用車(3ナンバー)と小型乗用車(5ナンバー)の自動車税の差が大きく(5ナンバー39,500円、3ナンバー3000cc未満81,500円)、小型乗用車の排気量上限である2,000ccのエンジンにターボチャージャーを搭載する車種が高級車やスポーツカーを中心に増えた。また、当時日本同様に大排気量車に対して高額の課税を行っていた国としてイタリアが挙げられ、フェラーリもイタリア向けのみフェラーリ・308の排気量を縮小した208GTSが設定され、それにはターボ搭載車が設定された。また当時のターボ搭載エンジンにおいては、ノッキング対策のため意図的に混合気に含まれるガソリンの割合を高めており、それも燃費悪化の要因となった。またディーゼルエンジンはノッキング対策が不要なことなどでターボとの相性が良いため、ディーゼル車ではターボ搭載は積極的に続けられている。2005年以降、フォルクスワーゲンはエンジンを小排気量化してターボチャージャーによりトルクや馬力を補うダウンサイジングコンセプトを採用する車種を増やし、他の欧州メーカーも追随している。旧来のターボチャージャ付エンジンではノッキングを低減するために空燃比を濃くしていたため燃費の向上が難しかったが、ダウンサイジングコンセプトを採用する近年の車種では燃料供給装置の直噴化によって空燃比を濃くすることなくノッキング対策を行っている。


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