この項目では、ターナ文字について説明しています。
中国雲南省徳宏タイ族チンポー族自治州の言語表記体系については「タイ・ナ文字」をご覧ください。
Unicodeのブロックについては「ターナ文字 (Unicodeのブロック)」をご覧ください。
ターナ文字
dhivehi(右から左へ)
類型:アブギダ
言語:ディベヒ語
親の文字体系:アラビア文字の数字、インド数字
ターナ文字
Unicode範囲:U+0780-U+07BF
音素文字の歴史
青銅器時代中期-原シナイ
前19-15世紀
ウガリット 前15世紀
原カナン 前14世紀
フェニキア 前11世紀
古ヘブライ 前10世紀
サマリア 前6世紀
アラム 前9世紀
ブラーフミー 前6世紀
(インド系)
チベット 7世紀
クメール 7世紀
ジャワ 9世紀
他多数
ヘブライ 前3世紀
シリア 前2世紀
ナバテア 前2世紀
アラビア 4世紀
ペルシア 7世紀
ウルドゥ 11世紀
ターナ 18世紀
パフラヴィ 前2世紀
アヴェスタ 4世紀
ソグド
突厥 5世紀
ウイグル 8世紀
(契丹小字 10世紀)
(女真小字 12世紀)
モンゴル 13世紀
満洲 16世紀
シベ 20世紀
トド 17世紀
ワキンダラー 20世紀
ギリシア 前9世紀
エトルリア 前8世紀
ラテン 前7世紀
ルーン 2世紀
オガム 4世紀
ゴート 4世紀
コプト 300年
グルジア 4世紀
アルメニア 405年
グラゴル 862年
キリル 10世紀
イベリア 前6世紀
南アラビア 前9世紀
ゲエズ 前5–6世紀
メロエ 前3世紀
カナダ先住民 1840年
注音 1913年
ターナ文字 (ތާނަ ; Thaana) はモルディブで話されているディベヒ語の表記に用いられる文字である。アブギダの一種ではあるが、その母音字はアブジャド系であるアラビア文字の母音記号から派生したものである。ターナ文字は非常に表音的な文字である。多少のまれな例を除いて、綴りと発音は相互に予測可能である。ディベヒ語のローマ字表記と単純に対応づけられている。
ターナ文字の起源は、世界の文字の中で独特である。最初の9文字 (h - v) はアラビア語の数字を起源としており(インド数字参照)、次の9文字 (m - d) は現地で使用されるインド系の数字を起源としている(アラビア数字参照)。借用語の表記とアラビア語転記用に用いるための文字 (z - ch) は、ディベヒ語で用いられる類似の子音にダイアクリティカルマークを付け加えたものである。例外はただ1文字で、y のみは起源が不明である。これは、ターナ文字は原シナイ文字を図形的に継承していないごく少数のアルファベットの1つであることを意味する。ただしインド数字を除く(ブラーフミー文字参照)。
アラビア文字と同様、右から左に書かれる。アラビア文字に由来するダイアクリティカルマークにより母音を表す。各文字には1個の母音か、母音が存在しないことを表すスクンをつけなければならない。文字アリフには3つの異なる用法がある: (1)前に子音がつかない母音を表すために使う、(2)スクーンを伴って、促音を表す。(3)アリフ+スクーンが単語の末尾に来たときは、その単語が /eh/ で終わることを表す。
Unicode では U+0780 - U+07BF (ހ - ޿)。U+07B1は Unicode 3.2、それ以外は Unicode 3.0 で収録されている。
ターナ文字一覧 (母音は親文字alifuとともに示す)文字Unicode名前ローマ字転写IPAの音価
ހU+0780HAAh[h]
ށU+0781SHAVIYANIsh[ʂ]
ނU+0782NOONUn[n]
ރU+0783RAAr[r]
ބU+0784BAAb[b]
ޅU+0785LHAVIYANIlh[ɭ]
ކU+0786KAAFUk[k]
އU+0787ALIFU(色々)(本文参照)
ވU+0788VAAVUv[v]
މU+0789MEEMUm[m]
ފU+078aFAAFUf[f]
ދU+078bDHAALUdh[d]
ތU+078cTHAAth[t]
ލU+078dLAAMUl[l]
ގU+078eGAAFUg[g]
ޏU+078fGNAVIYANIgn[ɲ]
ސU+0790SEENUs[s]
ޑU+0791DAVIYANId[ɖ]
ޒU+0792ZAVIYANIz[z]
ޓU+0793TAVIYANIt[ʈ]
ޔU+0794YAAy[j]
ޕU+0795PAVIYANIp[p]
ޖU+0796JAVIYANIj[ɟ]
ޗU+0797CHAVIYANIch[c]
ޘU+0798TTAAアラビア語からの転写に使用[θ]
ޙU+0799HHAA[?]
ޚU+079aKHAA[x]
ޛU+079bTHAALU[d]
ޜU+079cZAA英語からの転写 [ʒ] に使用
ޝU+079dSHEENUアラビア語からの転写に使用[?]
ޞU+079eSAADHU[s?]
ޟU+079fDAADHU[d?]
ޠU+07a0TO[t?]
ޡU+07a1ZO[d?]
ޢU+07a2AINU[?]
ޣU+07a3GHAINU[?]
ޤU+07a4QAAFU[q]
ޥU+07a5WAAVU[w]
އަU+07a6ABAFILIa[a]
އާU+07a7AABAAFILIaa[aː]
އިU+07a8IBIFILIi[i]
އީU+07a9EEBEEFILIee[iː]
އުU+07aaUBUFILIu[u]
އޫU+07abOOBOOFILIoo[uː]
އެU+07acEBEFILIe[e]
އޭU+07adEYBEYFILIey[eː]
އޮU+07aeOBOFILIo[o]
އޯU+07afOABOAFILIoa[oː]
އްU+07b0SUKUN(色々)(本文参照)
ޱU+07b1NAA(アッドゥ方言)?[?]
参考文献
Ager, Simon. “Thaana (Maldivian) script”. Omniglot, writing systems & languages of the world. 2006年9月12日閲覧。
外部リンク
Dhivehi thaana - reading and writing the Maldivian language ターナ文字の簡単な説明。
Omniglot thaana - ターナ文字解説
表
話
編
歴
文字体系
ピクトグラム
アステカ文字
絵文字
象形文字
漢字
ヒエログリフ
アナトリア・ヒエログリフ
クレタ聖刻文字