タンデム自転車
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タンデム自転車 タンデム形式のリカンベント 二輪駆動式(二輪駆動自転車 10人乗りのタンデム自転車 タンデム三輪車

タンデム自転車(タンデムじてんしゃ、: tandem bicycle、: 協力車)は、複数のサドルペダルを装備し、複数人が前後に並んで乗り同時に駆動することができる自転車。タンデム(tandem)とは英語で「座席が前後に二つ(以上)並んだ」という意味の形容詞で、オートバイの二人乗りや小型航空機の座席配置を指す際にもこの語が使われる。通常2人乗りだが、3人、4人、5人乗りのためのものもある。日本産業規格 JIS D 9111:2010(自転車?分類及び諸元)や道路標識などではタンデム車と表記される。タンデム自転車に複数人が乗るサイクリングを特にタンデムサイクリングと呼ぶ。それぞれがペダルを踏むため、1人乗りよりも強い力が出る。2人以上でペダルを回すことで合計の出力は倍になり、かつ後ろ側に乗車した人は空気抵抗を受けにくいために、1人乗りの自転車よりも高速走行に有利である。

サドルが左右に並んだサイド・バイ・サイドの自転車はSociableと呼ばれる。目次

1 歴史

2 一般の自転車との相違点

2.1 クランクセット

2.2 チェーン

2.3 ブレーキ

2.4 ホイール


3 競技

4 日本国内での扱い

4.1 法令上の扱い

4.2 都道府県別の状況

4.3 東京都のタンデム自転車


5 タンデム自転車で世界一周した夫妻

6 関連書籍

7 脚注

8 関連項目

9 外部リンク

歴史

19世紀に一時爆発的に流行したことがあったが、第一次及び第二次世界大戦をはさんで、すたれていった。しかし技術の進歩により、構成部品の性能が著しく向上したこともあり、さまざまな車種で登場している。ランドナーマウンテンバイクロードバイクはもとよりリカンベントなどにも存在する。
一般の自転車との相違点

最前部に乗車する人はキャプテンまたはパイロット、それ以外の後部に乗車する人はストーカー: Stoker)またはコパイロット: co-pilot)と呼ばれる。キャプテン・コパイの呼称関係は飛行機と同じ(機長・副操縦士。機長が主導権を握り、副操縦士は支援に回る)。

2人乗りのタンデム自転車は、2人で漕ぐことにより出力が2倍になる一方で空気抵抗はあまり増えないので、1人乗り自転車と比較して高速での走行が可能となる。一方、2人分の体重や脚力に対応するために丈夫な構造が求められるために車重は重く、登坂などは軽量な素材が使われた1人用自転車に劣る。また長いホイルベースにより高速での安定性に優れるが、低速走行や小回りは不安定で苦手である。
クランクセット

クランクは搭乗者の数と同じ数だけ取り付けられており、2人乗りのタンデムでは2組のクランクが用いられている。クランク間を結合するチェーンのかけ方によって2種類に分けられている。

パラレル(シングルサイド)ドライブ - キャプテン、ストーカーのクランク間が車体右側で連動する構造。

クロスオーバードライブ - キャプテン、ストーカーのクランク間が車体左側で連動する構造。左右両側に歯車があるクランクと、片側に歯車があるクランクを、組み合わせて用いる。

クロスオーバードライブ用のクランクは、ストロングライトなどのメーカーより製造販売がされている。
チェーン

一般の自転車ではチェーンのゆるみを取るために、後輪軸の位置を移動できるようにし、チェーン引きというねじで張力を調整する。タンデムの場合もストーカー側のチェーンの張りはこの方法で調整できるが、キャプテン―ストーカー間のチェーンの張りの調整ができない。そのためチェーンテンショナーというばねの付いた部品で張力を調整するか、キャプテン側のクランク取り付け部にエキセントリックハンガーという位置調整のできる特殊な部品を使って張力を調整する。
ブレーキ

一般の自転車より重いタンデム車ではブレーキも特殊であり、搭乗者分の積載重量を考慮したタンデム専用ブレーキを用いる。例えば、前後二つのブレーキを一つのブレーキレバーで操作できるようにした2本引きのブレーキレバーと、前輪用のブレーキレバーと組み合わせて使った3本ワイヤー式のもの[1]や、ドラッグブレーキといったものを使うことがある。


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