タングステン酸
別称オルトタングステン酸
識別情報
CAS登録番号7783-03-1
100 ℃ (分解)
水への溶解度不溶
溶解度フッ化水素酸、アンモニア
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。
タングステン酸(たんぐすてんさん)とは、三酸化タングステン(酸化タングステン(VI)、WO3)の水和物の形をとる、+6価のタングステン化合物の総称であり、タングステンを含むオキソ酸に当たる。1水和物(WO3・H2OあるいはH2WO4)、2水和物(WO3・2H2OあるいはH4WO5)などがある。 固体の結晶構造は、タングステン原子に酸素原子が八面体配位した形を基本単位とする。さらに一部の酸素が単位間で共有され、あるいは水分子が挿入されて結晶構造を作る。基本的には水に不溶だが、液性が塩基性だと、WO42?イオンを形成して水溶液になる。WO42?は、アルカリ金属などと塩(タングステン酸ナトリウムなど)を作る。 タングステンは質量数の大きな元素であり、天然に産出するタングステン酸に関連した鉱物の和名には、しばしば「重」の文字が付く。 鉱物の例として、灰重石(タングステン酸カルシウム、CaWO4)や、鉄重石(タングステン酸鉄)などのタングステン酸塩鉱物が存在する。また、それらの風化産物として、重石華(WO3・H2O)、メイマカイト タングステン酸は、繊維製品における媒染剤として使用される。 灰重石は、耐久性が低いものの、透明度の高い石は、好事家が宝石として保存する場合も見られる[1]。
反応
鉱物
利用
出典^ 松原 聰(監修)『鉱物の不思議がわかる本』 成美堂出版 2006年12月20日発行 ISBN 4-415-03570-1
関連項目
カール・ヴィルヘルム・シェーレ - 1781年にスウェーデンの化学者シェーレが灰重石から酸化タングステン(VI)の分離に成功し、タングステン酸と命名した。
酸化タングステン(III)
酸化タングステン(IV)
パラタングステン酸アンモニウム
表
話
編
歴
水素の化合物
二元化合物
CH4
SiH4
GeH4
SnH4
PbH4
HAt
HBr
HCl
HF
HI
HN3
H2O
H2O2
H2O3
H2S
H2S2
H2Se
H2Te
NH3
PH3
AsH3
SbH3
BiH3
多元化合物
H[AuCl4]
HBF4
HCN
H2CS3
H[CuCl2]
H2[CuCl4]
HNC
H2[PtCl4]
H2[PtCl6]
HSCN
H2SiF6
HSNC
オキソ酸
H3AsO4
H5As3O10
HBiO3
HBO2
H3BO3
HBrO
HBrO2
HBrO3
HBrO4
HClO
HClO2
HClO3
HClO4
HClO5
H2CrO4
H2Cr2O7
H2CO3
H2CO4
HFO
HIO
HIO3
HIO4
H5IO6
HMnO4
H2MoO4
HNCO
HNO2
HNO3
HNO4
H2N2O2
HOCN
HCNO
HPH2O2
H2PHO3
H3PO3
H3PO4
H3PO5
H4P2O7
H4P2O8
H5P3O10
HReO4
HRuO4
H2RuO4
H2SeO3
H2SeO4
H2SeO5
H2SiO3
H4SiO4
H2Si2O5
H2SO4
H2SO5
H2S2O3
H2S2O4
H2S2O6
H2S2O7
H2S2O8
HTcO4
H2TeO3
H6TeO6
HVO3
H3VO4
H4V2O7
H2WO4
H2XeO4
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