タフな米国を取り戻せ: アメリカを再び偉大な国家にするために
Time to Get Tough: Making America #1 Again
著者ドナルド・トランプ
ウィントン・ホール
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『タフな米国を取り戻せ: アメリカを再び偉大な国家にするために』(Time to Get Tough: Making America #1 Again)は、ドナルド・トランプによるノンフィクション本である。2011年にレグネリー・パブリッシング(英語版)よりハードカバーで出版され、その後2015年にとトランプの2016年大統領選挙のスローガンに合せて『Time to Get Tough: Make America Great Again!』と改題されて再出版された[1][2]。トランプは以前に2000年アメリカ合衆国大統領選挙にポピュリズムを掲げて出馬するための準備として『The America We Deserve』(2000年)を発表していた[3]。それとは対照的に『タフな米国を取り戻せ』は保守主義を掲げた2012年アメリカ合衆国大統領選挙の先駆けとなった[3]。
本書の中でトランプは自分がアメリカの有能な指導者になるだろうと主張している[3]。個人的なエピソードとアメリカの政策に対する処方箋を織り交ぜながらトランプは『The Celebrity Apprentice』の司会者として学んだ教訓や、2011年のホワイトハウス記者協会晩餐会で風刺された経験を語っている[4]。国内政策においてトランプは法人税(英語版)の廃止と定年年齢の引き上げを提言している[3]。外交政策において彼は中国とOPECがアメリカに与える悪影響を批判している[3][5]。トランプはロシアの指導者のウラジーミル・プーチンを賞賛し、「私はプーチンとロシア人を尊敬している」と述べた[6]。『タフな米国を取り戻せ』ではビジネスの経験は政府の成功に転化することができ、グローバルな金融取引の経験は政府の合意交渉に役立つと論じられている[7]。
『ブライトバート・ニュース』の寄稿者であるウィントン・ホール(英語版)とピーター・シュワイツァー(英語版)が執筆に協力し、またメレディス・マカイヴァー(英語版)も参加した[8][1]。本書は『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーリストで初登場27位であった[9]。『On the Issues』による書評は批判的であり、トランプが以前の政策本から政治的見解を翻していることが指摘された[3]。『The New York Review of Books』は本書の国内政策の文章表現が退屈であると評した[7]。『ワシントン・ポスト』の書評家のカルロス・ロサダ(英語版)はトランプが自身の選挙運動で『ニューヨーク・タイムズ』をこき下ろしながら同時にこの本を『ニューヨーク・タイムズ』のベストセラーとして宣伝したことを指摘した[2]。『エンターテインメント・ウィークリー』は本書を「オバマ政権(英語版)、不法移民、そして彼をあえて批判してきた人々やメディアに対する中傷」であると評した[4]。 『タフな米国を取り戻せ』は2011年のアメリカの状況に対するトランプの見解が記述され、彼の理想をアメリカ人に知らせることが意図されている[3]。本書は彼がなぜアメリカ経済が苦境に陥っていると考えているのかを説明し、当時の大統領のバラク・オバマを批判し、もしも自分がアメリカを率いるならどのような理想を抱くかを述べている[3]。本書の中で彼はアメリカを「世界が知る限り最も偉大な国」と呼んでいる[10]。
内容