タッチ_(漫画)
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この項目では、漫画作品について説明しています。その他の用法については「タッチ」をご覧ください。

タッチ
ジャンルスポーツ漫画野球)・ラブコメ
漫画
作者あだち充
出版社小学館

その他の出版社
大然文化青文出版社(新装版)
天下出版
天津人民美?出版社

掲載誌週刊少年サンデー
レーベル少年サンデーコミックス
発表期間1981年8月5日 - 1986年11月12日
巻数全26巻
その他ワイド版:全11巻
文庫版:全14巻
完全版:全12巻
完全復刻版:26巻
アニメ
総監督杉井ギサブロー
監督ときたひろこ
シリーズ構成高星由美子→並木敏
音楽芹澤廣明
アニメーション制作グループ・タック
製作旭通信社東宝株式会社
グループ・タック
放送局フジテレビ系列
放送期間1985年3月24日 - 1987年3月22日
話数101話
映画:タッチ 背番号のないエース
監督杉井ギサブロー
制作グループ・タック(アニメーション制作)
封切日1986年4月12日
上映時間93分
映画:タッチ2 さよならの贈り物
監督はしもとなおと
杉井ギサブロー(総監督)
制作グループ・タック(アニメーション制作)
封切日1986年12月13日
上映時間80分
映画:タッチ3 君が通り過ぎたあとに
監督永丘昭典
杉井ギサブロー(総監督)
制作グループ・タック(アニメーション制作)
封切日1987年4月11日
上映時間83分
アニメ:タッチ Miss Lonely Yesterday あれから君は…
総監督杉井ギサブロー
監督永丘昭典
アニメーション制作グループ・タック
製作日本テレビ放送網、東宝株式会社
小学館、バップ
グループ・タック
放送局日本テレビ系列
放送期間1998年12月11日 - (スペシャル)
アニメ:タッチ CROSS ROAD?風のゆくえ?
総監督杉井ギサブロー
監督永丘昭典
アニメーション制作グループ・タック
製作日本テレビ放送網、東宝株式会社
小学館、バップ
グループ・タック
放送局日本テレビ系列
放送期間2001年2月9日 - (スペシャル)
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画アニメ
ポータル漫画アニメ

『タッチ』は、あだち充による日本漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)にて、1981年36号から1986年50号まで連載された。高校野球を題材に、双子の兄弟である上杉達也・和也と幼馴染の浅倉南の3人を軸にした恋愛を絡めて描いている。

連載時の単行本の初版は200万部に達し[1]、その後のロングセラーによって単行本文庫本などを合計したコミックスの総売上は2004年12月時点で1億部を突破し、あだち充にとって最大のヒット作となった[2]。第28回(1982年度)小学館漫画賞受賞。

テレビアニメ劇場用アニメとしてアニメ化もされ、実写テレビドラマ映画も製作された。
作品解説
連載前

本作は野球漫画に分類され、高校野球ラブコメディの2本を軸にしているが、基本的にはキャラクター間の三角関係の積み重ねにより物語は展開される[3]。こうした作風は、作者のあだちが過去に手掛けた『ナイン』や『みゆき』の路線を踏襲したものである[3][4]

あだち充の出世作のように語られるが、実際は『週刊少年サンデー増刊号』連載でミリオンの『ナイン』と『少年ビッグコミック』連載でダブルミリオンの『みゆき』[5] に続く、満を持しての『週刊少年サンデー』本刊での連載となった。それまでは原作者を立てたりオリジナルであっても隔週での連載であったあだちにとって、本作はオリジナルでの初の週刊連載[6][7]。しかもその連載期間の多くは先行していた『みゆき』と重複しており、この時期あだちは週刊の『タッチ』と隔週の『みゆき』を同時進行で描いていた[6]

なお、当初の発想は「『ナイン』のような話を週刊誌のペースでやれば、形も変わるだろう」[7]、「『ナイン』の担当からの引継ぎだったし、『週刊少年サンデー』なんで、野球マンガにしようかなというぐらい。で、あとはヒロインの南をかわいく描きたいなあという、いつものアレです(笑)」[6] というものだった。
タイトルとバトンタッチに至る経緯

タイトルの『タッチ』は、『ナイン』や『みゆき』を踏襲する3文字の単語かつ野球用語であることにより着想を得ている。ほとんどの作品でタイトルをひらめいた後に意味をこじつけて展開をつくるあだちは、連載のごく初期に、立ち上げ時からの担当編集者との打ち合わせで和也を死亡させる展開を決定。弟の夢を兄が受け継いでいく主題から『タッチ』にバトンタッチの意味を込めることが確定された[8][9][10][11][12][13][14][15][注 1]

編集長をはじめとする当時の編集部は和也を死亡させることに強硬に反対し、配置替えでの後任担当編集者にも和也を殺すなと伝えるように命令する。だがはじめは板挟みになっていたその担当も、あだちの側に付くことを徐々に決意していく。展開を訝しがる編集長をやり過ごし、和也の死亡が確定する第67話の原稿を受け取った担当は、隠れて校了を終わらせ編集部から逃亡した[注 2][16][17]

当初に構想したバトンタッチ劇となる7巻以後、重くなるストーリー展開をなるべく軽妙にしようとあだちが参考にしたのは西田敏行主演のテレビドラマ『池中玄太80キロ』だった[19]。このドラマは子持ちの女性と結婚した主人公が、妻と死に別れた後、男手一つで義理の娘を育てるといった内容だが、あだちは「テーマは重いが、軽い話で泣かせた。あの雰囲気がいいなと思っていた」と語っている[19]

本作での主人公の兄弟関係の設定は、あだち充と兄の漫画家・あだち勉の関係の反映という見方も存在する[15][20]。序盤においては表面上は賢弟愚兄の物語だが、ストーリーの進行につれて弟への遠慮もあって隠していた才能を兄が開花させていく。終盤では、柏葉英二郎監督代行と兄・柏葉英一郎との確執がほのめかされ、上杉兄弟との対比を通じて、英二郎と達也の気持ちの交錯も描かれた[3]
熱血の否定と再構築

本作品では、1970年代まで主流だった野球漫画やスポ根ものの定石を否定、あるいはパロディ化するような面も見られる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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