タイムズカー
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東京都渋谷区のステーション。タイムズのコインパーキングの敷地内に専用枠を設けて車両を配置しており、識別に路面の標示と看板を用いる。砂利の平駐車場使用

タイムズカーとは、タイムズモビリティ株式会社が運営するカーシェアリング事業及びそのブランド名である。2021年4月1日に、旧名称「タイムズカーシェア」から名称変更された[1]
概要

貸出拠点数13,524箇所、車両台数35,817台、会員数約175万人(2021年12月現在)で、業界内で過半数のシェアを擁する。

一般的なカーシェアリングサービスでは、特定の地域を中心に展開していることが多いが、タイムズカーは首都圏をはじめ全国の主要都市で高密度に車両を配置している。2017年9月7日に佐賀県佐賀市へステーションを設置したことにより、全国47都道府県すべてにステーションの設置を完了した[2]
歴史カーシェア24時代(東京都台東区タイムズプラス時代(東京都中野区

自動車メーカーマツダのグループ会社で、レンタカー事業を運営するマツダレンタカーが、2005年2月から「カーシェア24」の名称で広島市西区でカーシェアリング事業を開始した。そして2009年、時間貸駐車場「Times(タイムズ)」を運営するパーク24が、カーシェアリング事業への参入を目的としてマツダレンタカーを子会社とし、自社駐車場「タイムズ」の敷地を利用して積極的にカーシェアリングの全国展開を図る。

2010年6月よりカーシェアリング事業のブランド名を「タイムズプラス」に変更。パーク24の持株会社化に伴い、2011年5月1日にカーシェアリング事業はパーク24の駐車場運営部門が分離して設立されたタイムズ24株式会社に移管。残ったレンタカー事業は「マツダレンタカー」ブランドのまま2011年6月5日に社名を「タイムズモビリティネットワークス株式会社」に変更した。

2013年4月1日からは「タイムズ」ブランドの浸透を図るため、タイムズ24株式会社の運営するカーシェアリング事業のブランド名を「Times Car PLUS(タイムズカープラス)」、タイムズモビリティネットワークス株式会社の運営するレンタカー事業のブランド名を「Times Car RENTAL(タイムズカーレンタル)」へと変更した。

2019年5月1日よりパーク24のBI(ブランドアイデンティティ)変更に伴い、サービス名称を「タイムズカーシェア」へ変更した。

2019年11月1日より運営会社がタイムズ24からタイムズモビリティ(同日よりタイムズモビリティネットワークスから商号変更)へ移管された[3]

2021年4月1日よりサービス名称が「タイムズカーシェア」から「タイムズカー」へと変更された[1][4]。名称変更と同時に最大時間料金の改定が行われている[1]
料金

サービス開始以来、値上げは2011年5月1日に各種ナイトパックで[5]2014年4月1日に消費税増税に伴う改定が全プランで一斉に行われ、2019年10月1日の消費税増税に伴う大幅な料金プランの改定と同時に行われた[6]。2021年4月1日、最大時間料金の価格改定によって値下げが行われた[1][7]
補償制度

何らかの理由で車両が使用できなくなった場合、NOC(ノンオペレーションチャージ、営業補償料)として20,000円(自走可能な場合)ないし50,000円(自走不能な場合)[補足 1]。が請求される。

また、事故の内容や運転者の責任割合に関係なく、対人、対物、車両、人身の各補償の利用者免責額は0円となり、NOCのみの負担でよい。ただしこれは警察やコールセンターに適切な届け出をした場合のみで、手続きに不備があった場合はこの限りではない。駐禁区域での当て逃げや無施錠盗難、車内装備の破損など、悪質な利用や利用者の重大な過失に起因するものの場合はNOCに加え実費が請求される[8]

会員でないものが運転している際に事故を起こした場合、上記の補償は一切適用されず、実費負担となる[9]
安心保証サービス

2015年4月に開始され、同年10月に現在のサービス内容となった。レンタカーの補償制度と同様の形式で、1回の利用につき330円を追加で払うことにより、事故時のNOCやタイヤ損傷時の実費負担を免除できる[補足 2]
カード発行手数料

会員登録する場合には、事前にインターネットや店頭で手続きを取り、カード発行手数料として1枚につき個人会員は1,650円[補足 3]、法人会員は660円がかかる。デポジット等はない。

かつてタイムズクラブカード会員であったとしても、タイムズカーに入会すると自動的に同カードのプレミアムサービスへ移行されることとタイムズクラブカードにはICカード機能が備わっていないため、カード交換扱い(会員番号も当然変わる)となって発行手数料が必要となる。[補足 4]
月額基本料金

月間利用料金が月額基本料金未満となった場合には月額基本料金のみが請求される。すなわち、月額利用料金のうち880円分までは月間基本料金の無料利用分として充当される。

個人プラン - 880円

家族プラン - 880円(家族全員で880円で利用可能。会員カードは人数分発行)

学生プラン - 無料(登録後4年間
[補足 5]

法人プラン - 無料

貸出料金

予約する際には予約開始時間と予約終了時間を15分刻みで指定する。延長手続きを取らずに予約時間を越えて利用(無断延長)した場合、所定の予約終了時間から実際の利用終了時間まで利用した分は「ペナルティ料金」となり通常の2倍の料金となる。

2021年4月1日からの利用料金(税込)ベーシッククラスミドルクラスプレミアムクラス
時間料金(15分あたり)220円330円440円
最大時間料金6時間まで4,290円6,490円8,690円
12時間まで5,500円7,700円9,900円
24時間まで6,600円8,800円12,100円
36時間まで8,800円11,000円17,600円
48時間まで9,900円13,200円20,900円
72時間まで14,300円18,700円27,500円
以降1日毎5,500円6,600円7,700円
ナイトパック

(18:00?翌朝9:00)2,640円3,960円5,280円
ミニマムチャージ
[10]1,760円2,640円3,520円

6時間超過の利用とナイトパックの場合、距離料金が利用開始時からの走行距離に対し16円/km課金される。(全クラス共通[補足 6])

72時間以上の利用は対象となるステーションが限られる[1]。最大30日間まで利用可能である[1]

なお、キャンペーンとして、「アーリーナイトパック」が複数回行われている。これは、車両のクラスを問わず、18時から翌0時までの6時間を990円(税込)で利用できるものである。ナイトパックと同様に、総走行距離に対して距離料金16円/qが課金される。

事前点検の時間確保を目的に予約開始時間の約15分前から解錠・利用開始が出来[11]、利用開始から予約開始までの利用分は課金対象に含まれない。また、予約終了時間前に返却した場合には、実際に利用した時間分のみが請求される[例 1]

予約開始時間前に利用開始から返却まで完了した場合、24時間を超えない予約の場合は、利用料金は発生しない。またこの場合、安心保障サービスに加入していても、その料金は課金されない。ただし、24時間を超える予約の場合は、最低料金として2時間分の料金が課金される。
利用料金の割引

時間料金で利用中、20リットル以上の給油または洗車をした場合には、それぞれ30分相当[補足 7]の利用料金が値引きされる[補足 8]。給油は自動検知により自動的に割引が適用されるが、洗車は予約登録完了メールまたは、利用開始10分前に送付される予約確認メールに記載のURLリンクへアクセスの上報告する形となる[補足 9]

また、タイムズポイントと交換できる「カーシェアeチケット」を用いて利用料金を割り引くことも出来る。
オプション料金

一部ステーションでは、チャイルドシートやスタッドレスタイヤなどのオプション利用が可能である。[12]

チャイルドシート:1,100円/個(税込)

4WD:無料

スタッドレスタイヤ:4,400円/回(税込)

乗り捨て:空港と一部のステーション(ST)間でのみ利用可能なサービスである。乗り捨て料金は利用する車両の料金クラスによって異なり、ベーシック/3,300円(税込)、ミドル/3,850円(税込)、プレミアム/4,400円(税込)となっている。

車内清掃:利用前に車内の清掃及び除菌を行うサービスである。220円(税込)。

地域によっては無料の標準装備となる他、装備料金が半額になるキャンペーンが実施されることもある。


利用方法

利用には、まずタイムズカーの会員になる必要がある。これはタイムズクラブの会員とは異なるもので、その会員であっても別途登録が必要である。

登録はWebサイトで入会手続きを済ませてタイムズカーレンタル店舗などでの簡易的な確認と手続きで受け取り(運転免許証提示と必要事項を伝えるだけで早ければ5分程度で終わる)、サイト上での申し込み、無人入会機、説明会への出席といった方法[補足 10]がある。タイムズクラブ会員でない場合は、会員登録も行う。専用カード(タイムズクラブプレミアム会員資格付帯)を受け取ると、その時からこのサービスが使用可能となる。

タイムズカーでは、貸出拠点のことを「ステーション」と称している。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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