ルロイ・アンダーソンの楽曲については「タイプライター (アンダーソン)」をご覧ください。
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ブラザー タイプライター 昭和40年代
タイプライター(英語: typewriter)とは、文字盤を打鍵することで活字を紙に打ち付け、文字を印字する機械。筆記業務の高速化、各種原稿の清書といった目的で使用され、カーボン紙を挟んで複数枚の紙に同時に印字することで文書の複写もできたことから、会社での事務や個人の文章作成などに幅広く使われた。 タイプライターの登場以前は、著者が手書きした原稿や口述筆記を秘書や書記などが清書して完成させていた。活字とするにはさらに活版印刷の職人が活版を作成する必要があり、個人の文章ではコストの面から活字化が難しかった。 個人でも使用できるタイプライターが登場すると、著者が記述した文章がそのまま活字による清書となり効率が向上した。また速記を使用しなくても口述筆記をかなりの速度で記述できるようになった。 タイプライターの登場によりタイピスト (typist) と呼ばれるオペレータが新たな職業として誕生した。秘書との兼業もあったが需要の増大に伴い専業のタイピストを養成する学校も登場した。タイピストは秘書や交換手と並び女性の代表的な職業となり、女性の社会進出に貢献した。 英語圏では視覚障害者が文章を書く上で強力な助けにもなった(タッチタイピング)。 手動式、電動式、電子式とタイプライターも進歩し、日本語用の和文タイプライター(和文タイプ)も登場したが、文書作成のための機械としてはワープロ専用機、コンピュータ上でのワープロソフトへと移行した。
目次
1 概要
2 英文タイプライター
3 手動式タイプライター
4 電動式・電子式タイプライター
5 歴史
5.1 初期の発明・改良
5.2 商業生産された初のタイプライター
5.3 商業的に成功を収めた最初のタイプライター
5.4 標準化
5.5 電動式
5.6 電子式
6 後世への影響
6.1 キーボード配列: "QWERTY" とそれ以外
6.2 QWERTY配列についての諸説
6.3 キーの省略
6.4 言語による配列の違い
6.5 コンピュータ関連への影響
7 タイプライターを使っていた作家
7.1 初期の使用者
7.2 その他
7.3 その後のユーザー
8 タイプライターが登場する作品
8.1 音楽
8.2 映画
8.3 テレビ
8.4 ゲーム
8.5 アニメ
9 タイプライターの法科学的識別
10 ギャラリー
11 主な製造会社
12 脚注
12.1 特許
13 関連項目
14 外部リンク
概要
英文タイプライター 標準タイプライターの盤面と使用指を示す
英文タイプのキーの文字配列は前後4列、左右12字程度。一番手前にスペースバーが横長に取り付けられていた。今日のコンピュータのキーボードに採用されている、いわゆるQWERTY配列とほぼ同じである。誤字を消すには、ホワイト(修正液。現在こそ専用の製品があるが、20世紀初頭までは白の絵具を流用するのが一般的だった)を塗るか、訂正用紙をはさんで同じ活字を上からもう一度打ち込むなどする必要があった。