タイタンA.E.
Titan A.E.
監督ドン・ブルース
ゲイリー・ゴールドマン
『タイタンA.E.』(Titan A.E.)は、2000年のアメリカ合衆国のアニメーション映画である。
日本では、2000年8月12日に20世紀フォックスとして劇場公開され、20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンとして、同年11月16日に、特別編(DVD)が、同年12月16日に、字幕版・吹替版(VHS)がそれぞれ発売された。その後、2022年10月21日にDisney+(「スター」ブランド)として配信された。そのため、松岡裕紀がウォルト・ディズニー・カンパニー(ウォルト・ディズニー・スタジオ)の傘下による20世紀スタジオにおいて、ファミリー向け以外のアニメ作品の吹替演出を担当するのは本作のみとなる。 西暦3028年
ストーリー
15年後。母星を持たないことを理由に他エイリアン種族から差別される屈辱の日々を送っていたケール。そんな彼の下に突如現れた父・サムの仲間を名乗る男、ジョセフ・コルソに誘われケールは地球復活の鍵を握る宇宙船タイタン号を探す冒険に巻き込まれていく。 役名種俳優日本語吹替
声の出演
ケール人間マット・デイモン平田広明
コルソ人間ビル・プルマン金田明夫
アキーマ人間ドリュー・バリモア赤間麻里子
ブリードアクレニアンネイサン・レイン鈴置洋孝
グーングレポーンジョン・レグイザモ梅津秀行
スティスソゴワンジャニーン・ガロファロー小宮和枝
サム・タッカー人間ロン・パールマン大塚芳忠
テック不明トーン・ロック
幼いケール人間アレックス・D・リンツ渡辺悠
用語
タイタン
超高出力エネルギーを行使し惑星の創造をも引き起こす全高2kmもの大きさを持つ超巨大宇宙船。巨大な球状をしており膨大なエネルギーを扱うために内部はほぼ空洞に近い設計となっている。船体最上部の窓に見える部分は実は展望室で、コントロールブリッジはその遥か下方にある。本来、末期的環境汚染にあった地球に代わる新たな人類の故郷を創造する「タイタン・プロジェクト」に基づきサム・タッカー博士主導のもと設計されたが、ドレッジが偵察を通じ本船に隠された秘密とその可能性から自分らの地位を脅かす大きな脅威として狙われることとなり、図らずも地球消滅の間接的要因にもなってしまった。船内には全地球生物の遺伝子が保管されておりそこから生体再現が可能な施設も設置されているもようで、アキーマは本船を「ノアの方舟」と称した。地球を離れた本船はアンダリ星雲内の暗礁宙域・ティグリンの氷の輪に隠され、氷の結晶を周囲に取り込む形で隠蔽されていた。「物質変換シークエンス」における機器の不調、さらにドレッジの襲撃に見舞われ万事休すかと思われたが、ケールたちの奮闘に感化され再起したコルソがケールたちに加勢し、命を賭して最後の接続を繋いだことでシークエンスは修復した。純粋エネルギー体であったドレッジを取り込み必要なエネルギーを賄うことにも成功し、新たな人類の故郷を7日で作り上げ、本船の本来の役目は果たされることとなった。新たな惑星の丘に立つケールとアキーマの後ろに着陸しているシーン後の本船の動向は不明。
ドレッジ
タイタンを生み出した地球人類の可能性を恐れ、地球人絶滅を企むエイリアン。有機的肉体を持たない純粋エネルギー体の身体を持ち、周辺環境にエネルギーが存在すれば多少の肉体の損傷は自然に治癒する。女王サスクェハナを中心としたハチのような社会性を持ち、女王とそれ以外の平民は感覚を共有しているとされる。映画本編では語られないものの実は地球消滅以前に幾度か地球を偵察に訪れており、偵察兵を通じサム・タッカー博士らによる後の「タイタン・プロジェクト」の基幹となる無限エネルギー生成技術の誕生の瞬間を目の当たりにしてしまう。本来自分たちにのみ許された”聖域”であった無限エネルギー生成技術を用いる生命体が新たに生まれてしまったことから(さらに偵察兵はサムたちに発見されコルソによりその場で射殺された)地球人類を危険分子と判断、地球を破壊することとなった。結果的にタッチの差で逃げられてしまったタイタン号を破壊すべく、それ以降も執拗に追跡し続けていた。最後の戦いにおいて母艦アラヘネナからの砲撃をタイタンに命中させ勝利を確信するが、ケールが間一髪「物質変換シークエンス」を作動させ形勢が逆転。母艦諸共タイタンのエネルギーとして逆変換され、消滅した。だが小説版では「少なくとも当分の間は出現しないだろう」とも語られており、ドレッジ族自体は絶滅には至らず未だ存続しているかもしれないことが示唆されている。
“ボブ”
タイタン号により生み出された新たなる地球型惑星にケールがジョークのつもりで名付けた「名前」。冒険の中で愛を育んだケールとアキーマの二人の”子供”の暗喩とも推測できるが詳細は不明。