タイタニック
Titanic
監督ジェームズ・キャメロン
脚本ジェームズ・キャメロン
製作ジェームズ・キャメロン
ジョン・ランドー
製作総指揮レイ・サンキーニ
出演者レオナルド・ディカプリオ
ケイト・ウィンスレット
ビリー・ゼイン
キャシー・ベイツ
フランシス・フィッシャー
ジョナサン・ハイド
ヴィクター・ガーバー
マーク・リンゼイ・チャップマン
ユアン・スチュワート
『タイタニック』(原題: Titanic)は、ジェームズ・キャメロンが監督・脚本・共同製作・共同編集した、1997年のアメリカ合衆国のロマンス映画。レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼイン、キャシー・ベイツ、フランシス・フィッシャー、バーナード・ヒル、ジョナサン・ハイドらが出演する。 1912年の処女航海中に氷山に衝突し、当時世界最悪の犠牲者を出したタイタニック号沈没事故をモデルに、地位も境遇も異なる一組の男女のラブストーリーを描いた映画である。 監督を務めたジェームズ・キャメロンは、難破船に魅了されたことからこの映画のインスピレーションを得、歴史的海難事故の感情的なインパクトを伝えるためには、人間の喪失感を織り交ぜたラブストーリーが不可欠だと考えた。観客にタイタニックの悲劇を当時の乗客と同様に体験してもらうため、徹底した時代考証によって作中のタイタニックの様子は完全再現に近い出来となっており、ラブストーリーを演じる主人公2人が案内役にもなっているほか、映画の冒頭と終盤にある現代のシーンとエンドロールの上映時間を除くと、タイタニックが氷山に衝突してから完全に沈没するまでにかかった2時間40分の上映時間となるように構成されている。 製作は1995年に開始され、キャメロンは実際に沈没したタイタニック号の映像を撮影した。調査船での現代的なシーンは、キャメロンが沈没船の撮影時に拠点としていた海洋観測船「アカデミーク・ムスチスラフ・ケルディシュ
概要
パラマウント・ピクチャーズと20世紀フォックスが共同で出資し、パラマウント・ピクチャーズが北米で、20世紀フォックスがその他の地域で配給した。製作費は2億ドルと、当時の映画界で最も高額な作品となった。
制作当時、ウォーターワールドという海を舞台とした映画が興行的に失敗したばかりであったほか、本作の公開以前からタイタニック号沈没事故は有名で、何度も映画化されたテーマでもあったため、マスコミからは「内容も興行収入も期待できない」として容赦ない批判が寄せられていた[3]。しかし、本作は公開されるやいなや商業的に大きな成功を収め、後に多くの称賛を受けた。アカデミー賞では14部門にノミネートされ、『イヴの総て』(1950年)と並ぶ最多ノミネート作品となり、作品賞と監督賞を含む11部門を受賞し、『ベン・ハー』(1959年)と並ぶ単一作品での最多受賞作品となった。
全世界での初動興行収入は18億4,000万ドルを超え、10億ドルの大台に乗った史上初の映画となった。2010年にキャメロンが監督を務めた『アバター』がこれを超えるまで、興行収入の史上最高記録を保持していた。
タイタニック号の沈没100年を記念して2012年4月4日に公開された3D版『タイタニック』は、全世界でさらに3億4360万ドルを稼ぎ出し、映画の世界累計興行収入は21億9500万ドルに達し、全世界で20億ドルを超えた2番目の映画となった(『アバター』に続く)。2017年には20周年を記念して再公開され、アメリカ国立フィルム登録簿に保存されることになった。2023年2月10日には「ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」版が日米同日公開された。
日本においては、オリジナル版と3D上映版の配給は20世紀フォックス日本支社が担当していたのに対し、「ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」版の配給はウォルト・ディズニー・ジャパンが担当しているため、配給会社が異なる[注 2]。また、オリジナル版の上映と同様、「ジェームズ・キャメロン25周年3Dリマスター」版の上映は字幕版のみとなる。 映画制作会社からの上映権の取得が難しいことと上映時間の長さを理由に、本作は映画館からは敬遠される傾向にあり、映画館における再上映の機会も貴重なものとなっている。特に、日本においてはタイタニックの全国的な再上映は過去2回しか行われていない。再上映が行われるとしても、ミニシアター系などの小規模な映画館では再上映の許可が下りにくく、シネコン限定の再上映が大半となっている。
再上映の難しさ