タイタニアの登場人物
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以下、登場人物名の下部に記載した「声:名前」はアニメ版における声優。原作に無い設定については個別に標記する。
タイタニア一族
五家族当主

タイタニア一族の宗家といえる五家それぞれの当主。第2代の無地藩王(ラントレス・クランナー)ヌーリィ・タイタニアの5人の息子をそれぞれの先祖としており、この5人の嫡流子孫をメンバーとする五家の同族会議がタイタニアの最高意志決定機関である。

この5人のうちの1人が一族の総帥でもある無地藩王に選ばれ、他の4人はヴァルダナ帝国公爵の身分を有する。物語開始時点での当主は、壮年の藩王といずれも20代の四公爵であり、四公爵および無地藩王の嫡子のうちの1人が次期藩王になるものと目されていた。四公爵はいずれも独身で、ザーリッシュ以外は子を持たない。また、当主の子は作中には登場せず、その存在が言及されるにとどまる。
アジュマーン・タイタニア
声 -
三宅健太[1]40歳。第8代無地藩王。銀灰色の髪をした彫刻のような容姿を持つ。第3代以降の歴代藩王には際立って優れた人物はいなかったが、アジュマーンは久々に登場した傑物であり、第2代当主ヌーリィの再来と呼ばれる冷徹な切れ者である。物語開始から5年前の星暦441年に藩王に指名される。異母兄にヴァルダナ帝国軍務大臣を務めるエストラード侯爵。正妻との間に6歳の息子テオフィルスがいる他、幾人かの庶子が存在する。四公爵を互いに競わせつつタイタニアの安泰を図り深謀遠慮を巡らせ(あるいはそのように装い)、それでいながら真意を容易に覗かせず、四公爵にとっても畏怖の対象となっている。「天空の城」(ウラニボルグ)内で謎の刺客の襲撃を受けて負傷すると、事態の収拾をイドリスに任せ、自身は治療を理由に姿を隠して面会をイドリスにさえ制限する。そして、イドリス公爵がアリアバート公爵やジュスラン公爵と決裂してタイタニア同士の内戦となるに任せる。アリアバートの指揮によるウラニボルグ攻略が成功する目前で姿を現して停戦を命じるが、姦計を用いてアリアバートを謀殺する。終盤で直接アジュマーンと対面したドクター・リーは、受け継いだだけのタイタニア総帥の地位に満足できず、自身が英雄となることを欲し、そのためにタイタニアを弱体化させ窮地に立たせ、自身が中興の祖となるべく策を弄したと喝破した。またジュスランは最終的に、周囲の状況に合わせて冷徹なタイタニア当主の仮面をはじめ、さまざまな仮面を被ってその役割を演じてきた空虚な人物と評している。ジュスランに首を斬り落とされて死亡するが、自身の死亡に合わせてウラニボルグが爆破されるよう仕組んでいた。
アリアバート・タイタニア
声 - 近藤隆[1]27歳。上将。主に軍事を担当している。世間では次期藩王候補の筆頭に名が挙がる。四公爵の中ではリディアから好意的に、イドリスから悪意を込めて「いい人」「善人」と評される温厚な性格。白っぽい光沢をおびた金髪、青灰色の瞳、端正ではあるが没個性と評される容姿の持ち主。五家族当主に相応しい才幹を備えており、「軍事のアリアバート」と呼ばれるほどの、軍事面で四公爵中随一の実績を有する。また、ジュスランやイドリスには劣るものの事務や政務も過不足無く処理できる能力を持つ。人格、能力共に均整が整いすぎているため、五家族当主内では「欠点の無い優等生」として映ってしまうのか過小評価される傾向があった。しかしファン・ヒューリックに対する2度の敗北をきっかけに柔軟性、器量といった次期藩王に相応しい才覚を示し始める。乗艦は『ゴールデン・シープ』。かつて、エドナ・フレデリックスと恋愛関係にあったが、エドナが軍務を優先したために関係は自然消滅していた。その後、エドナがジュスランの座乗艦『アウストラ』艦長に就き、再会したことから再び関係を持つようになる。四公爵の中では最もジュスランと仲が良く、彼に意見を求めることが多い。ジュスランとは、表向きは母親同士が姉妹の従兄弟であるが実は異母兄弟でもあり、ジュスランの父が密かにアリアバートの母と肉体関係を結んだ結果、ジュスランと同年同月に生まれている。戦力を充分に整え、教本とまで言われるような隙の無い兵法に則った戦い方をする。また堂々とした布陣で臨み、極力民間施設に被害が出さないよう努める。その愚直なまでの正道を貫く姿勢により常勝を重ねてきたが、当時無名であったファン・ヒューリックの邪道ともいえる奇策により、「完全武装のハイキング」とまで称したケルベロス星域会戦で完敗する。その後、シラクサ星域会戦で失地回復の機会を与えられた際はジュスランの助言を聞き入れ、ファン・ヒューリックの奇策を用いた戦術で敵艦隊を圧勝、汚名返上を果たす。しかしザーリッシュの敗死後、ポニー(いんちき)戦争におけるファン・ヒューリックとの2度目の対戦ではまたも奇策に陥ってしまい再度の敗北を喫する。その際、星間航行に支障をきたす重傷を負い、それを理由に軍籍を返上し、責任を取る形で全ての公務を辞職、最高意思決定機関である五家族会議からも辞任を表明する。この辞任をきっかけに、ウラニボルグではアリアバートを擁護するジュスランと責任を問うイドリスの対立が表面化する。そんな中、ジュスランが自身の後任として惑星バルガッシュに出立直後、藩王アジュマーンの暗殺未遂事件が発生、ジュスランがその首謀者にされる。事の真偽を確かめるべくアリアバートはイドリスに画面越しで会談するが、この両者も即時に決裂、ジュスランと合流後イドリスを首謀者に仕立て上げる形でウラニボルグと敵対することになる。旗下の全艦をもってウラニボルグの艦隊と対峙し、満足に指揮の執れないファン・ヒューリック、ウラニボルグから指揮するイドリスの艦隊を完膚なきまでに打ち破る。その直後、アジュマーンの特使として乗艦したゼルファに射殺される。アリアバートの死は、彼を藩王にすることを望んでいたジュスランにとって大きな衝撃であり、その後のジュスランの動向に大きな影響を与えることになる。
ジュスラン・タイタニア
声 - 岸尾だいすけ[1]27歳。上将。主に政治・外交を担当している(謀略や恫喝といった負の面も司る)。アリアバートとザーリッシュが軍事を担当しているため実戦経験は乏しいが、その知略と洞察力により「政治のジュスラン」と評されている。乗艦は『アウストラ』。小説では髪と瞳は褐色で、他の当主たちに比べればやや劣る平凡な容姿だが美男子の範囲には入り、また瞳が強い印象を与えるためアリアバート以上の美男子に思われることもある、とされる。本人にそのつもりは全くないが、四公爵中、敵味方や内外問わず抜きん出た存在感を示しており、他の公爵たちからも常に意識されている。世間からはその容姿や人柄から「タイタニアの良識派」と思われがちだが、タイタニア一族らしく底意地の悪い一面も見せる。また、必要とあらばイドリスやザーリッシュさえ蒼白にさせるほどの苛烈な行いが出来ると自覚している。次の藩王にはジュスランが相応しいと考える者も存在するが、本人はタイタニアの一員として責務を果たし才幹を発揮しながらも、自身がタイタニア当主であることに全く誇りを抱かず、タイタニアそのものも絶対視していない。次期藩王争いからも一歩引いた姿勢をとっており、他の公爵の長所、短所を観察し、誰が相応しいかを常に考えている。イドリスが露骨に敵対意識を向けるため、世間からは公爵の中でイドリスとの不仲が囁かれる。イドリスの弟ラドモーズとリディア、バルアミー子爵とのトラブルや、反タイタニア勢力が流したイドリスを陥れる嘘情報をジュスランが五家族会議で報告したことから、敵意は一層強まり、ウラニボルグ内の派閥抗争に発展する。アリアバートが軍の指揮権を返上したため、惑星バルガシュへ赴き軍を撤退させる任に就いたジュスランが出発した直後、藩王アジュマーンの暗殺未遂事件が発生し、その主犯としてジュスランの名前が挙がったためウラニボルグを追われる立場となり、やむなくイドリスを主犯格に仕立て上げる形でウラニボルグと敵対する道を選ぶ。ウラニボルグとの決着をつけた後は、アジュマーンを退位させてアリアバートを藩王とした後、彼の補佐となり、タイタニアの権益を少しずつ廃していき、かつてのようなささやかな一貴族に戻すことを望むが、アリアバートを亡くし目的を見失う。アジュマーンと直接対決をすべく乗り込んだウラニボルグ内で、アジュマーンの電磁鞭を受け、失明する。アジュマーンを殺すことには成功するも、その後のウラニボルグ崩壊時に膝から下を失い、フランシアと共に表舞台からは姿を消す。タイタニア傍流の娘フランシアを侍女かつ愛人にしている。また、エルビング王国の王女リディアの庇護者となる。アジュマーンらには意図的に誤解させているが、ジュスランは自分自身には見出し難い未来を彼女に見出しただけで、リディアに対して恋愛感情はない。アニメ版では声の出演の一番上にクレジットされており、タイタニア側の主人公的役割が強い。
ザーリッシュ・タイタニア
声 - 武虎[1]26歳。主に軍事を担当している。タイタニア屈指の猛将で、配下に謀略家がいれば国家を打ち建てる能力の持ち主と言われるが、実際には粗野で思慮の足りない猛将タイプの軍人ばかりが配下に揃っていて、それが弱点とされる。顎ひげのせいでジュスランやアリアバートよりも年長に見えるが実際は1歳年下である。乗艦は『タイフーン』。多数の美女を愛人として乗艦させており、戦場へも連れて行く(アニメ版では愛人を乗艦させることはなく、戦闘訓練でもほとんど男性である)。部下からは英雄的なふるまいの一つと解釈され、羨望や尊敬の対象となっている。戦闘では、敵を正面から押し潰すことにこだわっている。猪突猛進型の典型のように思われているが、実際の戦闘では突撃に最大限の効果が出るよう戦力を配置し、状況の変化に合わせてこまめに配置転換を行うなど尋常ならざる指揮を執っている。勇猛な戦いぶりから初代藩王ネヴィルの再来と言われ、本人もそう呼ばれることに喜びを感じている。極力民間施設に被害が出さないよう努めるアリアバートとは違い、タイタニアの敵と判断すれば一般人相手でも苛烈な攻撃を加える性格の持ち主であり、他国の主権侵害に対する抗議がきても軍事行動で黙らせるという手段をとる。アニメ版では感情に任せた攻撃をとることも多く、エスタールがヒューリックの引き渡しに正当な手続きを求めた際には、大統領への威嚇として市街地を艦隊攻撃で焼き払うという暴挙に出ている。その後もエスタールの監獄衛星を艦隊で攻撃するなど、確実に政治問題に発展するような行動も起こしており、後にジュスランが対応に追われることになる。バルガシュの主権を無視した軍事行動を行った際、バルガシュ艦隊から正式な使者が訪れた際にも会う必要がないと判断して砲撃で追い払ってしまう。さらに艦隊の降下を阻止しようとしたバルガシュ艦隊の駆逐艦を問答無用で砲撃したことで、バルガシュ艦隊に反撃する口実と自衛権の行使という大義まで与えてしまう(ザーリッシュ自身は勝利を確信していたので問題にはならないと判断した)。ザーリッシュに仕えている軍人たちは彼を絶対的存在と考えており、忠誠心に厚い反面主体的な判断力に欠ける者が多い。バルガシュ正規軍との砂漠での戦闘中に旗艦タイフーンが撃沈された時、ザーリッシュを護るため自らの船を盾にしようとした艦が続出して隊列が乱れたことと、ザーリッシュに代わる人材がおらず指揮官を欠き統制を失ったことで、ザーリッシュ艦隊は壊滅する。弟アルセスを嫌いぬいているものの母テリーザには甘く、アルセスの死に取り乱すテリーザをなだめるためファン・ヒューリックの逮捕に全力を注ぐようになる。ヒューリックを追ううちに次第に感情の起伏が激しく理性と自制心に乏しいという短所が露となり、さらに家庭の不和に由来する判断ミスなどが重なり、そこを突かれて敗死する。一方で胆力は非常時でも失われることがなく、旗艦撃沈時も倒れている部下たちを自ら担いで救助に当たり、皆の安全を確認しつつ自身が脱出するのは後回しにするなど、臆病という言葉とは無縁でもある(アルセスの場合はヒューリックたちの攻撃が本格化すると指揮を投げ出して旗艦の自室にあるベッドの中へ逃げ込み、戦況をより一層悪化させてしまっている)。愛人との間に何人か庶子がいるが、その幼い子らを含めてザーリッシュの死後に当主の座を継ぐ者なく終わる。アニメ版ではアルセスを嫌ってはいるが、不仲というほどではない。また、短慮で粗雑な言動が目立つ。
イドリス・タイタニア
声 - 吉野裕行[1]24歳。上将。ヴァルダナ帝国近衛軍団司令官であり、エストラードの死後は軍務大臣を兼任する。ウラニボルグで主に内政を担当してきたため実戦経験は乏しい。四公爵の中で最も上昇志向が強く、次期藩王の座を狙っていることを隠そうともせず他の三公爵を露骨に敵視しているが、最年少ということもあり次期藩王候補としては最後に名が挙がる。乗艦は、アニメ版では『ファイアー・バード』。小説版ではウラニボルグ内から指揮を執っており、乗艦していない。容姿はアリアバート以上の秀麗さであり才気も備えているが、常に傲岸不遜な態度で何かといえば他人相手に波風を立て、ヴァルダナ皇帝からも憎悪されている。この性格は、前当主の父(アニメ版ではセオドアという名前)が宇宙船事故による傷の痛みを紛らすため阿片中毒者になった状況を見ながら育ったことで形成された(アニメ版では、事故の後遺症で衰弱していく父を見ながら育ったこと、年齢を理由に当主の交代が認められなかったこと、またそれらをばねに現在の地位に伸し上がった経験などによるものとなっている)。イドリスは華々しい武勲を挙げているアリアバートとザーリッシュを藩王争いのライバルと見ているが、ジュスランは藩王位争いのライバルとは努めて意識していない。しかし、会議でアジュマーンが最後に意見を求めるのは必ずジュスランであり、彼の意見をアジュマーンは最も尊重しているように感じており、そのことに苛立ちを覚えている。異母弟ラドモーズとリディア、バルアミーの事件や、反タイタニア勢力が流した嘘情報の件で、ジュスランを敵視するようになる。


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