タイガー_(巡洋戦艦)
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ドライドックに入渠中の「タイガー」。ユトランド沖海戦後から1918年の改装の間に撮影されたと思われる
艦歴
発注ジョン・ブラウンクライドバンク造船所
起工1912年6月20日
進水1913年12月15日
就役1914年10月3日
退役1931年5月15日
その後1932年にスクラップとして売却
前級ライオン級
後級レナウン級
フッド[注釈 1]
性能諸元
排水量基準:28,800トン
満載:33,677トン
全長214.6 m
全幅27.6 m
吃水8.7 m
機関バブコック・アンド・ウィルコックス石炭・重油混焼水管缶39基
+ブラウン・カーチス直結タービン(高速型・低速型二軸並列型)2組4軸推進
最大出力85,000 hp
最大速力28.0 ノット(公試時:28.7 ノット)
航続距離12 ノット/4,600 海里
25ノット/4,650 海里
燃料(満載時)石炭:3,300トン
重油:3,450トン
乗員1,109?1,200 名
兵装Mark 5 34.3cm(45口径)連装砲4基
Mark 7 15.2cm(45口径)単装速射砲12基
Mark 1 7.62cm(45口径)単装高角砲2基
オチキス 4.7cm(43口径)機砲4基
53.3 cm水中魚雷発射管単装4基
装甲舷側:229mm(機関区のみ)、152mm(主砲弾薬庫)、152mm(舷側上部)、76mm?102mm?127mm(艦首尾部)、102mm(前後隔壁)
甲板:25mm(主甲板)、51mm(弾薬庫)
主砲塔:229mm(前盾)、229mm(側盾)、203mm(後盾)、82mm(天蓋傾斜部)、64mm(天蓋平坦部)
主砲バーベット:229mm(甲板上部)、102mm(上甲板)、102?76mm(甲板下部)
副砲ケースメイト:127?152mm
司令塔:254mm(側盾)、76mm(天蓋)

タイガー (HMS Tiger) は[注釈 2]イギリス海軍巡洋戦艦[3]。同時期にヴィッカースが建造した日本海軍むけの巡洋戦艦金剛[注釈 3]と似た外観である[5]。タイガーは金剛型戦艦の改良型と評されたこともあるが[注釈 4]、実際には直接の関係はなく[注釈 5]、完全な同型艦はない(後述)。
概要前級ライオン級の「プリンセス・ロイヤル」。「タイガー」との関連が囁かれた「金剛」、「プリンセス・ロイヤル」と同じ造船所で建造[8]

本艦はイギリス海軍の1911年度計画により1隻が建造された。ジョン・ブラウンクライドバンク造船所にて、1913年12月15日に進水[注釈 6]第一次世界大戦開戦後の1914年10月に竣工した[10]。当初はライオン級巡洋戦艦と全く同型の4番艦となる予定だったが、日本の金剛型巡洋戦艦と比べ主砲塔の配置に遜色があることから、急遽設計を変更して建造された艦である。機関配置が船体中央部に集中した事により、ライオン級において2番・3番煙突により射界が狭められていた3番砲塔が真後ろに射撃が可能となり、後方火力が倍増した。

タイガーの船体設計はアイアン・デューク級戦艦の巡洋戦艦化版であって、金剛型とは直接的には関係がない。またタイガーの装甲配置はライオン級と同じで金剛型とは異なる。よってタイガーを金剛型の改良型とする説は誤りである[注釈 5]。しかしタイガーの設計時に金剛型の機関配置を参考にした可能性はある。さらにタイガーの設計担当はフィリップ・ワッツ卿だが、彼は金剛の建造指導もおこなっている。

金剛型はレシャディエ級戦艦(英語版、トルコ語版)レシャド5世(エリン)[11]を巡洋戦艦化したものであり、レシャド5世(エリン)はキング・ジョージ5世級戦艦 (初代)をタイプシップとしている。タイガーのタイプシップであるアイアン・デューク級はキング・ジョージ5世級の改良型であるため[12]、両者は共通の先祖を持っているとも言える。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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