タイガーモス号
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この項目では、アニメ映画に登場する架空の航空機について説明しています。その他のタイガーモスについては「タイガー・モス」をご覧ください。

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出典検索?: "タイガーモス号" ? ニュース ・ 書籍 ・ スカラー ・ CiNii ・ J-STAGE ・ NDL ・ dlib.jp ・ ジャパンサーチ ・ TWL(2011年2月)

タイガーモス号(タイガーモスごう、英語表記:Tiger Moth)とは、アニメ映画天空の城ラピュタ』に登場する飛行船で、主に海賊ドーラ一家の母船として使用された。設計者はドーラの亡き夫[1]。名称の“タイガーモス(tiger moth)”は蛾の一種である「ヒトリガ(灯盗蛾)」の意。
船体について

小説版の描写によれば、船体構造は、ガス嚢を木造骨格と外皮とで被覆した硬式飛行船[注 1]であり、ガス嚢と主翼先端のメインローターで浮力を制御している。ガス嚢は船体内部に7個あり、3個までなら損傷しても飛行可能である。メインローターと主翼はティルト式になっており、角度を調整することで垂直上昇やホバリング、高速飛行等を自在に行える。動力源は小説版では焼玉エンジンとされ、広い機関室内には駆動系の歯車がむき出しになっている。高速飛行する際には、機関室のレバーでクラッチを操作することで船体後部にある四重反転プロペラを駆動させる。船体後部には大型の垂直尾翼があり、海賊のシンボルマークである髑髏(ジョリー・ロジャー)が描かれている。船体の大部分は木と布で出来ており固定武装や装甲等は無く、もっぱら海賊団の移動及び寝食と、フラップター輸送用の空中母船であり、劇中で飛行戦艦ゴリアテに遭遇した際にもただ逃げるしかなかった。なお速力については、小説版によると軍の最新鋭艦には劣るものの、未だそれに次ぐとされている。

ブリッジは船体から渡り廊下兼用のフレームを介して前方に張り出した位置にあり、横長の筒状。中央には進行方向に向かって円錐状に伸びたノーズコーンがあり、全体的に鳥の顔に似ている。ノーズコーンの左右には円形のガラス窓がはめ込まれ、操縦士は右を、船長は左の窓をそれぞれのぞく形となる。ブリッジ中央には無線装置が設置され、通信の傍受もここで行われる。

メインゴンドラは居住区画となっており、デッキで後部の機関室とつながっている。またメインゴンドラの下部はフラップターの格納庫となっている。各区画間での通信手段は主に伝声管を使用している(内線電話はない)。小型の船体ながら部屋の数はかなり多く、劇中ではドーラの私室(=船長室)、台所、ハンモックを吊った食堂兼船室、機関室等が描かれている。

船体上部とブリッジの上部に見張り台があり、夜間は交代で見張りに就く。船体上部の見張り台へは船体の外側に取り付けられた足場でしか移動出来ない。またこれは分離式となっており、見張り台内部のハンドルを操作して凧の翼を展開した後、ブリッジからの遠隔操作で母船から分離、上昇し、母船よりも高々度からの偵察が出来る様になる。分離すると伝声管が使用出来なくなるため、ブリッジとの通信は船内電話に切り替えられる。分離中は、母船側のウインチから鋼鉄製のワイヤーが伸びて船とつながれているが、一度分離すると悪天候時の収容や再結合は不可能。また見張り台には独立した操縦装置があり、万一ワイヤーが断裂しても、独立したグライダーとして飛行出来る。
母艦機能

船体下部に海賊達の搭乗する飛行機械フラップター専用の格納庫を持ち、空中での発進、収容機能を備えている。着艦時には格納庫内の人間による誘導でフラップターが船体下部後方から接近し、回収用のフックが左右に来る位置でフラップターをつかみ、そのままレール上に乗せて格納庫奥まで押し込む。その後、フックは次のフラップターを回収するために先の位置に戻る。発艦時はレール上を滑らせて後ろ向きに発進させる。
スペック

全長(m)42
全高(m)20
全幅(m)54
巡航速度35ノット(約65km/h)
最高速72ノット(約133km/h)
航続距離(km)3,820 (無風巡航時)

劇中での活躍

物語冒頭にて、シータを乗せた飛行客船を襲撃するべく、手下達を乗せたフラップターを発進させ、その後はパズー達の住む鉱山付近で待機していたと思われる (小説ではアジトの一つが、スラッグ渓谷の東の鉄道でおよそ半日の人里離れた所にあると記載[2]) 。パズーがドーラと共にシータを取り戻した後は、ドーラが二人を船内に迎え入れ、パズーは機関士助手、シータは女中として働くこととなる(台所内は荒れ放題であったがシータが短時間で片付けた)。シータがもたらした情報を元に、船はラピュタに向けて進路を取り、ゴリアテの攻撃をかわしつつ航行を続ける。そして、ラピュタがあるという竜の巣へ突入しようとした矢先に、遭遇したゴリアテの砲撃を受けて大破。船はラピュタに不時着し、乗っていたドーラ一家は捕縛された。最後はラピュタ崩落に伴い、大量の瓦礫と共にタイガーモス号も海に落ちていったが、パズーに拘束を解かれたドーラ (はっきりと映ってはいないが、その後隣のルイがナイフを使っている[3]。小説では (パズーがドーラの縄を切った後) 彼女がシャルルにナイフを渡したと記載[4]) と海賊達はフラップターで脱出。見張り台の凧は、パズーとシータがラピュタからの脱出に使用し、ドーラ一家と合流後の別れ際に二人に譲られ、彼らはそれに乗って帰っていった。
参考文献

『小説 天空の城ラピュタ(前篇)(
アニメージュ文庫)』(徳間書店 1986年5月31日初版、ISBN 4-1966-9556-6

『小説 天空の城ラピュタ(後篇)(アニメージュ文庫)』(徳間書店 1986年7月31日初版、ISBN 4-1966-9557-4

『ロマンアルバム 天空の城ラピュタ』(徳間書店)

『ジブリの教科書2 天空の城ラピュタ』(文藝春秋文春ジブリ文庫)

注釈^ 「ロマンアルバム 天空の城ラピュタ」(徳間書店)や「ジブリの教科書2 天空の城ラピュタ」(文藝春秋文春ジブリ文庫)では半硬式飛行船と記載。










天空の城ラピュタ


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