この項目では、梶原一騎原作・辻なおき作画のプロレス漫画について説明しています。この漫画を基にして生まれた実際のプロレスラーについては「タイガーマスク (プロレスラー)」をご覧ください。
タイガーマスク
ジャンル少年漫画・スポーツ漫画・格闘漫画(プロレス)
漫画
原作・原案など梶原一騎
作画辻なおき
出版社講談社
掲載誌ぼくら
週刊ぼくらマガジン
週刊少年マガジン
レーベル講談社コミックス
発表号1968年1月号 - 1969年10月号
(ぼくら)
1970年1号 - 1971年23号
(週刊ぼくらマガジン)
1971年26号 - 53号
(週刊少年マガジン)
発表期間1968年 - 1971年
話数全125話
アニメ
原作梶原一騎、辻なおき
キャラクターデザイン木村圭市郎
音楽菊池俊輔
アニメーション制作東映動画
製作東映、よみうりテレビ
放送局日本テレビ系列
放送期間1969年10月2日 - 1971年9月30日
話数全105話
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画・アニメ
ポータル漫画・アニメ
『タイガーマスク』は、原作:梶原一騎・作画:辻なおきの1968年の日本の漫画、日本のテレビアニメ。 1968年から1971年にかけて、以下の漫画雑誌に連載された。 知名度の点では、『巨人の星』や『あしたのジョー』と並んで、梶原一騎の代表作に数えられる。 作品の特徴としては、 などが指摘されている[1]。 孤児院「ちびっこハウス」の伊達直人は子供の頃に動物園の虎の檻の前でケンカをして相手を叩きのめしたのがきっかけで、悪役レスラー養成機関「虎の穴」にスカウトされる。 虎の穴での殺人トレーニングをこなす日々の中で、自分と同じような生い立ちを持つ孤児たちに、同じような苦しみを味わわせたくないという想いを抱くようになり、虎の穴を卒業。悪役覆面レスラー「タイガーマスク」としてプロレスデビューをしてからは、収入の一部を孤児院へ寄付するようになった。当初は虎の穴へのファイトマネーの半額という上納金は支払った上で、自分の手取り分の範囲内での援助を考えていたが、自分の出身施設である孤児院「ちびっこハウス」の窮状を知り、虎の穴へ納める分まで寄付せざるを得なくなる。虎の穴はタイガーを裏切り者とみなし、タイガーを倒すための刺客を次々と送って来る。 同じ裏切り者となるなら、せめて後輩となる「ちびっ子ハウス」の子供たちに恥じない戦いをしたいと、悪役からフェアプレーで戦う正統派スタイルへ転向。当初は、身についた悪役ファイトが抜けきれず、また正攻法では大物レスラーを相手に通用しないので、苦闘の連続だった。レフェリーの目を盗んだ喉笛へのトウキックなどの隠し技を使うこともあったが、ジャイアント馬場にあっさりこれを見抜かれ、以後封印する。 やがて、ウルトラ・タイガー・ドロップ、フジヤマ・タイガー・ブリーカー(アニメでは「ウルトラ・タイガー・ブリーカー」)、タイガーVなど、独自の必殺技を開発していく。 しかし、虎の穴が次々と送り込んでくる悪役レスラーたちとの死闘の中、反則に反則で応えてしまうこともしばしばあり、「虎の穴」で身についた悪役スタイルと正統派でありたい意識の中でながく葛藤した。直人がこの苦悩から解放されるのは、ミル・マスカラスの弟、エル・サイケデリコから、正統派のイメージにこだわるあまり、ルールで認められた5カウント内の反則まで否定してしまった兄の苦悩を聞かされてからである。 この助言を受けて、ようやく虎の穴の呪縛から逃れ、テクニックでも反則技でも一流だったルー・テーズの再来を目指すこととなる。ドリー・ファンク・ジュニアとの世界タイトルマッチが実現、ぎりぎりまで追い詰めるものの、ジュニアはセコンド・シニアの指示でレフェリーの沖識名を殴打、苦し紛れの反則負けにもちこまれタイトル奪取ならず。大阪での再戦当日、直人は車にひかれそうになった子供をかばって死亡した。最後の力を振り絞って所持していた虎の覆面を近くの川へ投げ捨てたため、伊達直人の事故死とタイガーマスクの失踪はむすびつけて考えられることはなかった。 実在するプロレスラーも作品内に登場し、タイガーマスクと戦っている。 この中では、ドン・レオ・ジョナサンは、得意技のハイジャック・バックブリーカーでタイガーマスクに勝利した唯一の実在レスラーである。ただし、このエピソードは、2006年5月の時点で読めるほとんどの版で欠番になっている。全体として、前半よりも後半の方が実在レスラーの扱いが良く、ディック・ザ・ブルーザーなどは、前半ではゴリラマンや「赤き死の仮面」の引き立て役として情けない描かれかたをしていたが、後半、久々の登場では別人のように堂々たる強豪レスラーとしてタイガーを苦しめている。
概要
『ぼくら』(1968年1月号から1969年10月号まで)
『週刊ぼくらマガジン』(1970年1号から1971年23号まで)
『週刊少年マガジン』(1971年26号から同年53号まで)
@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}同じ孤児という出自で格闘技の世界に身を投じる『あしたのジョー』の主人公・矢吹丈と、本作の伊達直人の好対照[疑問点 – ノート]
「大金を稼げるようになったのは虎の穴のおかげ、恩知らずは死ね!」と断じる“育ての親”との死闘という、『巨人の星』の星親子よりさらに壮絶さを前面に押し出した物語としての側面
あるいは、孤児に試練を与え、勝ち残ったものだけを育てる虎の穴と、孤児を無条件で支援する伊達直人の「孤児支援への姿勢」に関するイデオロギー対立
梶原一騎の家庭がキリスト教だったので(本人はクリスチャンではない)、キリストの「自己犠牲の愛」を、伊達直人の生き方に反映。
あらすじ
登場した実在外国人レスラー
ジャック・ブリスコ(※アニメ2話でも実名で登場)
バロン・シクルナ
ザ・コンビクト(スタン・フレイジャー)
ミル・マスカラス
エル・サイコデリコ
フレッド・ブラッシー
ドン・レオ・ジョナサン
ディック・ザ・ブルーザー
キラー・コワルスキー
ドリー・ファンク・ジュニア
アブドーラ・ザ・ブッチャー
ザ・デストロイヤー
ボボ・ブラジル
モンスター・ロシモフ名義でアンドレ・ザ・ジャイアントも名前だけ出てくるが、試合のシーンはない。
登場人物
伊達 直人 / タイガーマスク
声 - 富山敬、森功至(第31 - 39話のみ)10年前、ルリ子たちと共に「ちびっこハウス」で育った孤児。中学生3人をやっつけた素質を見込まれてスカウトされ、悪役レスラーの養成機関である「虎の穴」に入るため外国に渡った。過酷な特訓に耐えてタイガーマスクとなって帰国し、ちびっこハウスを度々訪れては援助の手を差し伸べる。子供たちの前では自分がタイガーマスクであることを隠すため、運動音痴で軽薄な成金青年を演じている。子供たちからは“キザ兄ちゃん”と呼ばれている。年齢22歳。身長181cm(タイガーマスク時)。体重87kg。愛車はジャガー・ピラーナ。虎の穴出身レスラーとして反則おかまいなしのファイトスタイルとその無類の強さから“黄色い悪魔”と呼ばれる。だが自身の心の底にある願望と、同じ虎の穴出身レスラーであるブラック・バイソンとの対戦の際に若月ルリ子の「健太に正しい道を示してほしい」という願いを聞き入れてからは、フェアープレーによる正統派レスラーを目指すようになる。しかし、それがきっかけで次々と刺客として送り込まれる強力な虎の穴レスラーとの死闘の中で苦戦を強いられるようになり「正統派レスラーでありたい」とする自分の理想との間で長く苦しむこととなった。また敵対した虎の穴レスラーに対しても「ゴールデン・マスクの素顔を記者が撮影出来ないようにする」など一定の配慮をしており「虎の穴で鍛えられた覆面レスラー」同士の親近感はあった。当初は健太らちびっこハウスの窮状さえよくなればと思い戦っていたが、馬場たちとの巡業先で見た孤児院「希望の家」の窮状を見てこうした施設が全国にあることを知り、すべての孤児たちのため戦うことを決意する。原作漫画では、そのファイトマネー全てを費やし孤児達への無償のテーマパークである「みなしごランド」を設立するのが夢であった。『ぼくら』時代と『ぼくらマガジン』以降の作品、メディアではマスクのデザインが異なる。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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