ゾニサミド
IUPAC命名法による物質名
IUPAC名
benzo[d]isoxazol-3-ylmethanesulfonamide
臨床データ
販売名エクセグラン, トレリーフ, Zonegran
Drugs.com
ゾニサミド(Zonisamide)は、サルファ薬系の神経作用薬であり、小児または成人のてんかん発作(部分発作、全般発作、混合発作)治療薬[2]またはパーキンソン病治療薬[3]として用いられる[4]。抗てんかん薬は商品名エクセグラン、抗パーキンソン病薬トレリーフで知られる。(ともに大日本住友製薬製造販売) ゾニサミドは米国[5]、英国[6]、豪州[7][8]では成人のてんかん部分発作の併用治療薬として、日本では部分発作(単純部分発作、複雑部分発作、二次性全般化強直間代痙攣)、全般発作(強直発作、強直間代発作、非定型欠神発作)、混合発作への併用または単剤治療薬として認められている。てんかんに対しては成人では1日200mg?600mg、小児では1日4?12mg/kgを投与する。血中濃度が15?40μg/mLとなるよう調整する[9][10][11][12]。日本の添付文書では、20μg/mLを一つの目安とするよう記載されている[2]。 7人のパーキンソン病患者にゾニサミドを投与したところ、良好な結果が得られた事が2001年に報告された[13]。その後、他の治療で改善しない振戦について効果が認められた[14]。2005年11月上旬、製造販売承認が申請され[15]、2009年1月に承認を取得した[16]。また、パーキンソン病のWearing-off現象について2013年8月に追加承認(用法・用量の一部変更)された[17]。 製品名トレリーフが、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの適応を取得している。(製品名エクセグラン[18]や後発品[19]は適応を有していない。) 非盲検の臨床試験で遅発性ジスキネジアの軽減が認められた[20]。 肥満治療薬としての研究が進められ[21]、著明な効果が認められた事を受けて、3本の臨床試験が実施された[22][23][24]。ブプロピオンとの合剤として米国で販売されている。 ゾニサミドは片頭痛の予防に用いられるほか、神経因性疼痛の治療に有効であることがある。 適応外使用であるが、精神科領域で双極性障害に対して気分安定剤として用いられる[25][26]。 日本では適応外である。プラセボ、ゾニサミド、トピラマート、レベチラセタムとで比較し、ゾニサミドの有効性と安全性が示唆された[27]。 添付文書に重大な副作用として記載されているものは、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)[28]、紅皮症(剥脱性皮膚炎)、薬剤性過敏症候群、再生不良性貧血、無顆粒球症、赤芽球癆、血小板減少、急性腎不全、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症、腎・尿路結石、発汗減少に伴う熱中症、悪性症候群であり、さらにトレリーフには幻覚、妄想、錯乱、せん妄などの精神症状が記載されている[2][3][1][29][30]。
効能・効果
てんかん
パーキンソン病
レビー小体型認知症
遅発性ジスキネジア
肥満
片頭痛・神経因性疼痛
双極性障害
アルコール依存症
副作用
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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