ゾニサミド
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ゾニサミド

IUPAC命名法による物質名
IUPAC名

benzo[d]isoxazol-3-ylmethanesulfonamide

臨床データ
販売名エクセグラン, トレリーフ, Zonegran
Drugs.commonograph
MedlinePlusa603008
胎児危険度分類

AU: D

US: C




法的規制

AU: 処方箋薬(S4)

CA: ?-only

JP: 劇薬、処方箋医薬品

UK: 処方箋のみ (POM)

US: ?-only

投与経路経口
薬物動態データ
生物学的利用能~100%[1]
血漿タンパク結合40%[1]
代謝肝臓で主に CYP3A4による[1]
半減期63 時間[1]
排泄尿中 (62%); 糞便中 (3%)[1]
識別
CAS番号
68291-97-4 
ATCコードN03AX15 (WHO)
PubChemCID: 5734
DrugBankDB00909 
ChemSpider5532 
UNII459384H98V 
KEGGD00538  
ChEBICHEBI:10127 
ChEMBLCHEMBL750 
PDB ligand IDZON (PDBe, RCSB PDB)
化学的データ
化学式C8H8N2O3S
分子量212.227 g/mol
SMILES

O=S(=O)(N)Cc2noc1ccccc12

InChI

InChI=1S/C8H8N2O3S/c9-14(11,12)5-7-6-3-1-2-4-8(6)13-10-7/h1-4H,5H2,(H2,9,11,12) 

Key:UBQNRHZMVUUOMG-UHFFFAOYSA-N 

物理的データ
融点162 °C (324 °F)
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ゾニサミド(Zonisamide)は、サルファ薬系の神経作用薬であり、小児または成人のてんかん発作(部分発作、全般発作、混合発作)治療薬[2]またはパーキンソン病治療薬[3]として用いられる[4]。抗てんかん薬は商品名エクセグラン、抗パーキンソン病薬トレリーフで知られる。(ともに大日本住友製薬製造販売)
効能・効果
てんかん

ゾニサミドは米国[5]、英国[6]、豪州[7][8]では成人のてんかん部分発作の併用治療薬として、日本では部分発作(単純部分発作、複雑部分発作、二次性全般化強直間代痙攣)、全般発作(強直発作、強直間代発作、非定型欠神発作)、混合発作への併用または単剤治療薬として認められている。てんかんに対しては成人では1日200mg?600mg、小児では1日4?12mg/kgを投与する。血中濃度が15?40μg/mLとなるよう調整する[9][10][11][12]。日本の添付文書では、20μg/mLを一つの目安とするよう記載されている[2]
パーキンソン病

7人のパーキンソン病患者にゾニサミドを投与したところ、良好な結果が得られた事が2001年に報告された[13]。その後、他の治療で改善しない振戦について効果が認められた[14]。2005年11月上旬、製造販売承認が申請され[15]、2009年1月に承認を取得した[16]。また、パーキンソン病のWearing-off現象について2013年8月に追加承認(用法・用量の一部変更)された[17]
レビー小体型認知症

製品名トレリーフが、レビー小体型認知症に伴うパーキンソニズムの適応を取得している。(製品名エクセグラン[18]や後発品[19]は適応を有していない。)
遅発性ジスキネジア

非盲検の臨床試験で遅発性ジスキネジアの軽減が認められた[20]
肥満

肥満治療薬としての研究が進められ[21]、著明な効果が認められた事を受けて、3本の臨床試験が実施された[22][23][24]ブプロピオンとの合剤として米国で販売されている。
片頭痛・神経因性疼痛

ゾニサミドは片頭痛の予防に用いられるほか、神経因性疼痛の治療に有効であることがある。
双極性障害

適応外使用であるが、精神科領域で双極性障害に対して気分安定剤として用いられる[25][26]
アルコール依存症

日本では適応外である。プラセボ、ゾニサミド、トピラマートレベチラセタムとで比較し、ゾニサミドの有効性と安全性が示唆された[27]
副作用

添付文書に重大な副作用として記載されているものは、中毒性表皮壊死症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群[28]紅皮症(剥脱性皮膚炎)、薬剤性過敏症候群、再生不良性貧血無顆粒球症、赤芽球癆、血小板減少、急性腎不全、間質性肺炎、肝機能障害、黄疸、横紋筋融解症、腎・尿路結石、発汗減少に伴う熱中症悪性症候群であり、さらにトレリーフには幻覚妄想錯乱せん妄などの精神症状が記載されている[2][3][1][29][30]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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