ソーシャライト
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ヨーロッパのソーシャライト、ウィンザー公爵夫人ウォリス・シンプソン(1970年)

ソーシャライトないしソーシャライツ(Socialite)は、社交界名士の意。主にアメリカで用いられる用語、アメリカ英語の言葉である。
概要

上流階級富裕層に属するエンターテインメント性に富み、チャリティー活動(あるいはフィランソロピー、慈善事業)に携わったり、社会団体に属している人物やその家族を指す[1]

ほとんどが親や夫など親族が築いた財産により暮らしており、名義上親族企業の一員として名を連ねることもあるが、実務に関わることはほとんどない(実務で手腕を発揮している場合はビジネスマンビジネスウーマンビジネスパーソンと呼ばれることが多い)。「Category:ソーシャライト」も参照
各国事情
ヨーロッパ諸国欧米を股に掛けるソーシャライト、リー・ラジウィル(左、1962年)

ヨーロッパでは、概して「『由緒ある家』に生まれ、裕福な男性と結婚し、社交界で積極的に活動する女性」を指すことが多いとされる[2]
イギリス

イギリスでは男女を問わず、貴族ジェントリ富裕層の一族など、潤沢な不労所得のために基本的に働く必要がなく、社交界で活躍する人々を指す[3]

主な人物については、「Category:イギリス社交界の花形」を参照
フランス

フランスではチャリティに携わったり、ジェット機を乗り回し、スキャンダルに見舞われる、社交界の人物や上流階級(ハイソサエティ)、上層ブルジョワジー資本家)といったその種の人物を指すアメリカ英語の言葉とする。関連する言葉として、フランス語版では、上層ブルジョワジーや、フランスの上層ブルジョワ層("19家族"と括られたりする)に浸透したユグノーを挙げている。あるいは英米のWASPヤッピーハンプトンズ等の言葉を挙げている。

フランス革命7月革命を経て、第三共和政の成立を受けて貴族制度は公式上無くなったが、それら子孫や富裕層の一族などを中心に謂わば「ソーシャライト」が形成されている(「フランス銀行#200家族」等も参照)。

主な人物については、「Category:フランスのソーシャライト」を参照
アメリカ

19世紀以降、エスタブリッシュメント、あるいは生まれ、人種、教育、経済的地位等で括られた著名なファミリーを指している。特に1886年、ドイツ系アメリカ人のルイス・ケラー(英語版)による「"New York Social Register (ニューヨーク紳士録)"」は、ニューヨークを"造った人々"であるニッカボッカーをまとめて編集発行したものとして知られている[4]

しかし、アメリカは国の歴史が浅い上に、貴族制度や華族制度などの階級制度が存在したことがないために、下記「25ans」誌同様に単なる有名人や成金、資産家、またその子供や子孫を「ソーシャライト」と称したりして、「セレブリティ」との区別が曖昧なところがあるとされる[2]。また、資産家の親を持つ女性を指す場合が多いが、稀に男性にも使われる[5]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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