ソルブ語
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ソルブ語

Sorb
話される国
ドイツ
地域ヨーロッパ
話者数2万人
言語系統インド・ヨーロッパ語族

バルト・スラヴ語派

スラヴ語派

西スラヴ語群

ソルブ語




表記体系ラテン文字
公的地位
公用語ドイツ(ザクセン州)
言語コード
ISO 639-2wen
ISO 639-3?

消滅危険度評価
Definitely endangered (Moseley 2010)
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ブディシンにある二言語表記の標識。上がドイツ語、下がソルブ語

ソルブ語(ソルブご、Sorb)は、ドイツ少数民族ソルブ人によって話される言語。ルサチア(ラウジッツ、Lausitz)語(地名から)、ヴェンド語(廃れたドイツ名: Wendisch)、ソルビア語などとも呼ばれる。レヒト諸語と最も近い関係にあり、互いによく通じる。

ザクセン州のブディシン(独語・バウツェン)周辺を中心とする、ウジツァ(ドイツ名: Lausitz, ソルブ語名: ワゥジツァ ?u?ica,?u?yca)と呼ばれるこの地域で公用語として使われ、ソルブ語による教育や文化が保護されている。高地ソルブ語(上ソルブ語、hornjoserbsce)、低地ソルブ語(下ソルブ語、dolnoserbski)の2方言に分かれ、一般的にエルベ川の川上周辺のものを高地ソルブ語、川下周辺のものを低地ソルブ語としている。正書法も高低で若干異なる。ソルブ語はスラヴ語派西スラヴ語群に属する。現代インド・ヨーロッパ語スラヴ語派の中でスロヴェニア語とともに「双数」を保持しており、この点では古代スラブ語に近く珍しい言語である。

作家の多和田葉子は『エクソフォニー』(岩波書店)のなかで、「ドイツ東部のバオツェン付近で話されるソルブ語などはそのよい例だろう。現在ではソルブ語しか知らないというのでは暮らしていかれないので、みんなドイツ語もできるが、ソルブ語の話せる人は恐らく全部で三千人くらいだろう、と聞いた。それでも私はこれまで3人もソルブ語で詩を書いているという詩人に会っている。人口比から確率を割り出すと、アメリカではすでに二十八万人の詩人と逢っていてもおかしくないことになる」(p.88)と書いている。ソルブ語の方言地図1843年にソルブ語が話されていた地域聖書翻訳の最初のタイトルページ。左ページがソルブ語、右ページがドイツ語
言語の特徴

高地ソルブ語には7つの格、低地ソルブ語には6つの格がある。[1][2]人を表す名詞には、格とは別に所有形容詞という形態[3]も存在する[4]
主格

属格

与格

対格

具格

位格

呼格 (高地ソルブ語の男性名詞のみ)

格nan
父?tom
木bom
木wokno

 単数高地ソルブ語低地ソルブ語高地ソルブ語低地ソルブ語高地ソルブ語低地ソルブ語
主格nannan?tombomwoknowokno
属格nananana?tomabomawoknawokna
与格nanejnanoju?tomejbomojuwoknuwoknoju, woknu
対格nananana?tombomwoknowokno
具格z nanomz nanomze ?tomomz bomomz woknomz woknom
位格wo nanjewo nanjena ?tomjena bomjena woknjena woknje
呼格nano??tomo???
 双数高地ソルブ語高地ソルブ語高地ソルブ語
主格nanaj?tomajwokno
属格nanow?tomowwokna
与格nanomaj?tomomajwoknu
対格nanow?tomajwokno
具格z nanomajze ?tomomajz woknom
位格wo nanomajna ?tomomajna woknje
呼格nanaj?tomaj?
複数高地ソルブ語高地ソルブ語高地ソルブ語
主格nanojo?tomywokno
属格nanow?tomowwokna
与格nanam?tomamwoknu
対格nanow?tomywokno
具格z nanamize ?tomamiz woknom


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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