ソメイヨシノ
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楽曲については「ソメイヨシノ (曲)」をご覧ください。

ソメイヨシノ

分類

:植物界 Plantae
:被子植物門 Magnoliophyta
:双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱:バラ亜綱 Rosidae
:バラ目 Rosales
:バラ科 Rosaceae
亜科:サクラ亜科 Amygdaloideae
:サクラ属 Cerasus もしくは
スモモ属サクラ亜属 Prunus subg. Cerasus
:ソメイヨシノ
Cerasus × yedoensis ‘Somei-yoshino’

学名
狭義: Cerasus × yedoensis (Matsum.) Masam. et S.Suzuki 'Somei-yoshino' (2006)[1]

標準: Cerasus × yedoensis (Matsum.) Masam. et S.Suzuki (1936)[2]
シノニム


Prunus × yedoensis Matsum. (1901)[3]

和名
ソメイヨシノ
ソメイヨシノの花

ソメイヨシノ(染井吉野[4]学名: Cerasus × yedoensis ‘Somei-yoshino’[5])は、母をエドヒガン、父を日本固有種オオシマザクラの雑種とする自然交雑もしくは人為的な交配で生まれた日本産の栽培品種サクラ[6]。遺伝子研究の結果、ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑してできた単一の樹を始源とする栽培品種のクローンであることが、1995年に明らかにされた[6][7][8][9][10]

日本では、サクラは固有種を含んだ10もしくは11の基本の野生種を基に[11][12][注釈 1]、これらの変種を合わせて100種以上の自生種がある。さらに古来から改良開発されてきた栽培品種が少なくとも200種以上あり[13]、分類によっては600種以上、または800種とも言われる品種が確認されている[14][15][16][17]

これら多品種のサクラのうち、ソメイヨシノは江戸時代後期に開発され、昭和高度経済成長期にかけて日本全国で圧倒的に多く植えられた。このため今日では気象庁鹿児島県種子島から札幌までの各地のサクラの開花・満開を判断する「標本木」としている[18][19][注釈 2]など、現代の観賞用のサクラの代表種となっており、単に「サクラ」と言えばこの品種を指す事が多い。

なお、ソメイヨシノという表記は、一般的にはエドヒガンとオオシマザクラの種間雑種から生み出された特定の一つの栽培品種(本ページの主題)を指すが、便宜的にエドヒガンとオオシマザクラの種間雑種のサクラ全てを指している場合もある。その場合には、その2種による種間雑種の中から生み出された特定の一つの栽培品種(本ページの主題)については、漢字をシングルクォーテーションで囲んだ '染井吉野' と表記して、両者が混同されないように区別して表記されることが望ましい。(#名称参照)
名称真鍋小学校のサクラ
分類による学名表記詳細は「サクラ#サクラ属(狭義のサクラ属)とスモモ属(広義のサクラ属)」を参照

ソメイヨシノに限らず、サクラ名はスモモ属(Prunus)とする分類と、サクラ属(Cerasus)とするものがある。日本ではスモモ属(Prunus)のサクラ亜属 (subg. Cerasus) とするものが多かったが、1992年の大場秀章の論文をきっかけに近年は後者のサクラ属(Cerasus)が主流となっており、ロシア中国も同様である[20][注釈 3]。しかしCerasusとすることで決着した訳ではなく[22][25]、西欧と北米では現在もPrunusに分類するのが主流であり、両方の分類が並存している[20]

栽培品種であるソメイヨシノの学名が栽培品種名の‘Somei-yoshino’の表記が無しで、単にC.(もしくは P.)× yedoensisと表記されることがある[21][2]。しかしC.(もしくは P.)× yedoensisは、エドヒガンオオシマザクラという違う分類学上のが交わった種間雑種のサクラの全てを表す表記である(×は雑種を表す符号)。ソメイヨシノはエドヒガンとオオシマザクラの雑種が交雑して生まれたサクラの中から特徴のある特定の一本を選び抜いて接ぎ木で増やしていったクローンの栽培品種であるので、この2種による種間雑種の全てのサクラと区別するために、C.(もしくは P.)× yedoensisの後ろにシングルクォーテーションで囲った栽培品種名を表記しなければならず、正しい表記はC.(もしくは P.) × yedoensis ‘Somei-yoshino’である。同様にこの2種の種間雑種から作出された栽培品種であるアメリカ(米国名:Akebono)はC.(もしくは P.) × yedoensis ‘Akebono’と表記される[26]

またソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの種間雑種を代表する栽培品種であるため、この2種による種間雑種の全てのサクラを表す学名C.(もしくは P.)× yedoensisを日本語で一言で表したい場合にも、カタカナで ソメイヨシノ と便宜的に表記される場合がある。ただしその場合には、この2種による種間雑種の全てのサクラと混同されないように、本ページの主題である栽培品種のソメイヨシノ(C.(もしくは P.)× yedoensis ‘Somei-yoshino’)については、漢字をシングルクォーテーションで囲んだ ’染井吉野’ と表記されることが望ましい[26][27]
命名の由来

和名ソメイヨシノの由来は、幕末のころに、江戸の染井村で植木職人らによって売り出され、全国に広がったことにちなむ[28]

江戸時代末期から明治初期に染井村(現在の東京都豊島区駒込巣鴨付近)に集落を作っていた造園師や植木職人達によって育成された。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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