ソウゲンライチョウ
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ソウゲンライチョウ
イリノイ州にて、ディスプレイをするソウゲンライチョウのオス
Tympanuchus cupido
保全状況評価[1]
NEAR THREATENED
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))

分類

ドメイン:真核生物 Eukaryota
:動物界 Animalia
:脊索動物門 Chordata
亜門:脊椎動物亜門 Vertebrata
:鳥綱 Aves
:キジ目 Galliformes
:ライチョウ科 Tetraonidae
:ソウゲンライチョウ属 Tympanuchus
:ソウゲンライチョウ T. cupido

学名
Tympanuchus cupido
(Linnaeus1758)[2]
英名
Greater Prairie-chicken[1]
ソウゲンライチョウの生息図
薄い緑色:過去の生息範囲
濃い緑色: 現在の生息範囲

ソウゲンライチョウ (草原雷鳥[3]、Tympanuchus cupido)は、キジ目ライチョウ科に分類される鳥類の一種。

かつては北アメリカプレーリーに数多く生息していたが、生息地の破壊のため、大部分で非常に希少になったか、または絶滅した[4]。少数の個体数の存続を持続可能なものにするための保護対策が進行中である。ブーミング (booming) と呼ばれる求愛の儀式でよく知られている。
分布

アメリカ固有種
形態

全長41-46センチメートル[5]、体重775-1,000グラム。ずんぐりとした体型。短い尾は先端が丸く、暗い色をしている。オスは、目の上にとさかのようなオレンジ色の羽毛が生えている[6]。また、頸の両側に暗い色の長い羽があり、立ち上がっているか、または首に沿っている。さらに、同じくオレンジ色の丸い毛の生えていない気嚢を持ち、これを求愛行動の際に大きく膨らませる。メスは、他の多くの鳥類の種のように、オスよりも頭の羽は短く、オスのように大きな鶏冠や気嚢は持たない。
生態

手付かずのプレーリーを好み、もともとはトールグラス・プレーリー(長草草原)に生息する。プレーリーと混合された農地にも耐えられるが、農地にはほとんど見られない。渡りは行わない。主に種子や果実を食べるが、夏の間は昆虫や緑の植物も食べる。かつてはオークサバンナとトールグラス・プレーリーの生態系の広範囲に生息していた。
繁殖T. W. Wood作(1874年)、チャールズ・ダーウィン『人間の進化と性淘汰』第2版のために描かれたソウゲンライチョウ

繁殖期は、3月下旬から4月に始まり、5月まで続く。オスたちは、レック (Lek) と呼ばれる集団求愛場に集まって、ブーミング・グラウンドを作り、競う会う。ブーミング・グラウンドとは、彼らがメスを惹きつけるためのディスプレイ(求愛や威嚇などの際、音や動作・姿勢などで誇示する行為)を行う場所のことで、通常とても短い草が生えているか、または何も生えていない土地である。オスは、2か月もの間この場に留まって、求愛のダンスを踊り、大きな鳴き声をあげ、オス同士で戦う。求愛行動の際には、オスは頸の羽毛を逆立てて、オレンジ色の気嚢を膨らませる[7]。メスは、これらのディスプレイを見てオスを選択し、大部分の交尾は、1羽または2羽の優位のオスとの間で行われる。個体数の少なさと生息地の分断から、しばしば近親交配を行うことによりひなの数および生存率の減少が問題になっている。

交尾の後、メスはブーミング・グラウンドから1マイルほど移動し、巣を作り始める。7-17個の卵を産み、抱卵期間は23-26日間[8]。雛は5-10羽が孵る[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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