株式会社ゼンリン
ZENRIN CO., LTD.
ゼンリン本社
種類株式会社
市場情報東証プライム 9474
株式会社ゼンリン(英: ZENRIN CO., LTD.)は、福岡県北九州市戸畑区に本社を置く、地図情報の調査・制作・販売を行う日本の企業。日本国内で4社存在するデジタル地図調製業者のうちの1社で[2][3]、地図情報会社として日本国内最大手[4]。自社で調査した情報を基に住宅地図やGISなどを制作・販売するほか、他社に対してデジタル地図やカーナビゲーション用データなどを供給している。
歴史
創業(1921年6月16日 - 1980年5月23日)が、1948年4月に別府市で友人と創業した観光文化宣伝社を前身とし、この年を創業としている。
別府市内で宣伝や観光案内などの事業を行い、正冨は専務取締役として出版部門を担当したが、翌1949年に独立して華交観光協会を設立。観光客向けに名所旧跡を紹介する小冊子『年刊別府』を制作したところ、巻末付録であった詳細な市街地図が土地勘のない観光客の間で好評で、地図への掲載要望が相次いだ[5]。これに手応えを感じた正冨は、翌1950年に社名を善隣出版社と改め、2冊目となる『観光別府』を制作する。『観光別府』では付録の地図情報が一層充実し、住宅地図に近いものとなった。
社名は正冨が好んだ言葉「善隣友好」から採られた。戦時においては地図は軍事機密となるため「平和でなければ地図づくりは出来ない」という思いが込められている[6]。 これら2冊の成功を受け、1952年6月に『別府市住宅案内図』が販売された。江戸時代の古地図や戦前の町内案内図などから着想を得て、一軒一軒の建物の情報が記載された地図は、商店や官公庁など各方面で評価され、発行地域を広げた。 1954年3月には販路拡大を目指して福岡県小倉市下到津 以降、住宅地図の発行エリアを順次拡大を進め、1980年には47都道府県全てにおいて住宅地図の発行を開始。以後2018年現在に至るまで、住宅地図を全国展開しているのはゼンリンが唯一となっている。住宅地図全国展開の経過は、のち2004年10月にNHKのドキュメンタリー番組プロジェクトX?挑戦者たち?で「列島踏破30万人 執念の住宅地図」として放映・書籍化された。 1952年に大分県別府市で住宅地図の発行を始めてから29年目での全国制覇となったが、同年5月、それを見届けるかのように創業者の正冨が社長在職のまま59歳で病没。後任には正冨の長男である大迫忍が就いた。 その後、2017年には、東京都の島しょ部7村(利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、青ヶ島村、小笠原村)の住宅地図帳を、創業記念日である6月16日に初めて刊行し、北方4島および島根県隠岐郡隠岐の島町の一部(竹島)をのぞく日本全国すべての市区町村(1,741市区町村)の住宅地図データの整備が完了した。 1980年代に入ると2代目社長となった大迫忍の主導により他社に先駆けて地図のデータベース化に着手。1984年に日立製作所と「住宅地図情報利用システム」を開発した。
住宅地図の制作
全国展開
電子化からカーナビへ世界初のGPSカーナビが搭載されたユーノス・コスモ