ゼニガタアザラシ
ゼニガタアザラシ P. vitulina stejnegeri
保全状況評価
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
分類
ゼニガタアザラシ(銭形海豹、学名:Phoca vitulina)はゴマフアザラシ属に属するアザラシの一種。日本沿岸に定住する唯一のアザラシである。 太平洋から大西洋まで広く分布する。日本に定住する唯一のアザラシであり北海道東部の襟裳岬や大黒島・歯舞群島等に生息する。ゼニガタアザラシの分布 ゼニガタアザラシは生息地域に応じて次の5亜種に分けられている。 うちP. v.mellonaeは陸封型で、淡水に生息する。日本に定住する亜種(P. v. stejnegeri)はアリューシャン列島・千島列島・北海道に生息する亜種である。この亜種は他の亜種に比べ体の表面に占める黒色部分が多く、暗色型の亜種である。なおP. vitulina stejnegeriをP. vitulinaとは別種(Phoca kurilensisまたはPhoca insularis) とする説もある。 体長・体重はメスの成獣で120-170cm・50-150kg オスの成獣で150-200cm・70-170kgになる。黒地に白い穴あき銭のような斑紋を持つのでこの名前が付けられた。体の色には暗色型と明色型があるが、日本に生息している個体はほとんどが暗色型である。新生児の産毛は母の胎内で白い産毛が抜けてしまうので、大人と同じ銭型模様で生まれてくる。他のゴマフアザラシ属のアザラシが氷上で出産するのに対し、ゼニガタアザラシは岩場で出産するので大人と同じ銭型模様であるほうが天敵に狙われにくいという利点がある。 日本に生息する亜種は嫌氷性で海氷、流氷の来ない岩場で定住生活をする。北海道の太平洋側のいくつかの岩礁に定住している個体群もある。 回遊魚、底生魚、外洋魚やタコやエビやイカなどを捕食する。 性成熟年齢はメスで4-6歳。一夫多妻と考えられている[1]。岩場で出産し子供は大人と同じ模様で産まれてくる。出産は5?6月。寿命はオスで約20年、メスで約30年[1]。日本国内の水族館で同じゴマフアザラシ属のゴマフアザラシと交雑した記録がある。 個体数は全世界で40-50万頭。アラスカ海域に生息するゼニガタアザラシは約27万頭と推定されている[2]。2008年に発表された国際自然保護連合のレッドリストでは、軽度懸念(Least Concern)と評価されている。
分布
(注:正確には日本では北海道東部のみに分布している)
分類
P. v.concolor Western Atlantic Harbor Seal(西大西洋)
P. v.richardii Eastern Pacific Harbor Seal(東太平洋)
P. v.stejnegeri Western Pacific Harbor Seal(西太平洋)
P. v.vitulina Eastern Atlantic Harbor Seal(東大西洋)
P. v.mellonae Lac Des Loups Marins Seal(カナダのアンガヴァ半島のハドソン湾流域の河川や湖に生息)
形態
生態
保全状態評価
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[3]
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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