「セールスマン」はこの項目へ転送されています。邦題が同名の映画については「セールスマン (2016年の映画)」をご覧ください。
営業職(えいぎょうしょく)は、見込み客に自社の物品・サービスまたは情報、といった財(商品)の購入を促して、売買契約を結ぶ職業である。 販売を主たる業務とするが、ひと口に営業職と言っても、実際にはその仕事内容は様々であり[1]、業界・業種、扱う商品・サービスあるいは会社の規模などによって大きく異なるともされる[2]。ただし、いずれにせよ、営業職の原点は、人と人とのお付き合いであるという点では同じ[3]とも、「コミュニケーション能力」と「意思決定を促す力」が必要とされる点では同じだ[4]ともされる。 切り口により、営業の分類はさまざまである。決まった契約済み顧客を回る「ルートセールス」と「新規開拓営業」[5]、顧客の種別による「法人営業」と「個人営業」[6]、活動地域による「国内営業」と「海外営業」などである。訪問形態による「アポあり」と「アポ無し」などの分類がなされることもある。 営業職に専従する者は俗に「営業マン」、「営業員」と称される。個人消費者の自宅を訪問して営業活動を行う者は、特にセールスマン・セールスウーマンとも呼ばれる。一方、企業、あるいは個人事業主を訪問する法人営業を行う者は、営業マンと呼ばれることが多い。 営業職従事者の主たる業務は自社の商品を販売する事であるが、加えてそれに付随する作業全般も含まれるため、販売だけでなく企画や調査、接待やアフターサービスといった要素を求められることもある。企業によっては、営業職と企画や広告職
目次
1 概説
2 営業職の内容
3 営業職の成立
4 特徴
4.1 労働時間
4.2 勤務形態
5 営業職と精神衛生
6 営業職に対するイメージ
7 営業を専門としない者による営業活動
8 脚注
9 関連項目
概説
営業職の内容
新規客を開拓するセールスマンの多くは、事前のアポイントメント(面会の約束。"アポイント"は誤用。略称アポとも)なしで一方的に訪問する(俗に言う飛び込み)ことが多く、営業活動や取引契約に際して、しばしばトラブルの原因ともなる。また、アポに基づいて訪問するタイプの営業であっても、元のアポ自体はほとんどの場合強引な無差別電話勧誘(テレマーケティングの一部)によるものであり、こちらもトラブルの原因となっている。個人宅への営業活動は押し売りなど消費者とのトラブルも多く、訪問販売の一つの形態として特定商取引に関する法律が適用され、消費者保護が図られている。また、最判平成20年4月11日によれば、飛び込み営業が住居侵入罪に該当する可能性も出てきた。
一般に営業職の行う作業には以下のようなものがある。
顧客の開拓
営業による新規顧客の開拓手法としては、見込み顧客へ営業を掛けて積極的に売り込む方法と、広告を出して顧客からの反応を待つ方法、および両者を併用する方法の3通りがある。それぞれの例を挙げると、売り込み型は事務機器・リフォーム・配置薬・企業間取引、待ち型は注文住宅(住宅展示場)、併用型はマンション販売である。営業先の選定方法は、既存顧客からの紹介や名簿の購入など業種により様々である。約束のない相手に営業活動を掛ける事を「飛び込み営業」という。電話をかけてアポイントメントを取ること、または商品やサービスを売り込むことだけに専念する「電話営業」を行う部署や、それを専門に請け負う会社も存在する(コールセンターのアウトバウンド業務など)。