セントジョンズ川
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セントジョンズ川
St. Johns River
Rio de San Juan
フロリダ州アスター近くでのセントジョンズ川
名前の由来: スペイン語: San Juan del Puerto

アメリカ合衆国
フロリダ州

支流
 - 左支流ミルズクリーク川, イーコンロックハッチー川, ワキバ川, アレクサンダー・スプリングス, ソルトスプリングス・ラン, オックラワハ川, ライス・クリーク/シムズ・クリーク, ブラック・クリーク(クレイ郡), オルテガ川, トラウト川
 - 右支流マーフィ・クリーク/ダンズ・クリーク, ジュリントン・クリーク, ポッツバーグ・クリーク, 沿岸内水路/シスターズ・クリーク
サンフォード, デルトナ, ディランド, パラトカ, グリーンコーブスプリングス, オレンジパーク, ジャクソンビル
ランドマークブルーサイプレス湖, レイクヘルン・ブレイジズ, ソーグラス湖, ワシントン湖, ワインダー湖, ポインセット湖, ハーニー湖, ジェサップ湖, モンロー湖, ベレスフォード湖, ウッドラフ湖, ジョージ湖, ドクターズ湖


源流セントジョンズ沼
 - 所在地ベロビーチ近く, インディアンリバー郡, フロリダ州
 - 標高30ft (9m)
合流地大西洋
 - 所在地ジャクソンビル, デュバル郡, フロリダ州
 - 標高0ft (0m) [1]

長さ310mi (500km)
流域8,840 sq mi (22,900 km2)
流量for メイポート
 - 平均15,000 cu ft/s (400 m3/s)
 - 最大150,000 cu ft/s (4,200 m3/s)

セントジョンズ川と、セントジョンズ川流域管理区が規定する周辺流域: 1. 上流域、2. 中流域、3. ジョージ湖水域 4. 下流域、5. オクラワハ川流域
ウィキメディア・コモンズ: St. Johns River

セントジョンズ川(: St. Johns River、スペイン語: Rio de San Juan、リオ・デ・サンフアン)は、アメリカ合衆国フロリダ州では最長の川であり、商業用途やレクリエーション用途が重要なものになっている。その全長は310マイル (500 km) あり、蛇行して州内12郡を通り、また郡境となっている。その内3郡は州内でも面積の広い郡である。水源から河口までの落差は30フィート (9 m) しかない。フロリダ州にある水路の大半と同様に、流速が0.3マイル/時 (0.13 m/s) と大変遅く、「眠気を誘う」と言われることも多い[2]。世界で川の種類は多いが、北向きに流れる数少ない川の1つだと考えられている[3]。川の途中で多くの湖が形成され、あるいは流れ込んでいるが、川そのものの最も幅が広い地点では3マイル (4.8 km) ある。最も狭い地点は水源であり、インディアンリバー郡の船もいけない沼地である。セントジョンズ川に集まる様々な水流の域内に全体で350万人の人々が住んでいる[4]

セントジョンズ川流域は広さが8,840平方マイル (22,900 km2) あり、その中にはフロリダ州の主要な湿地の幾つかを含んでいる[5][6]。大きく3つの流域に分けられ、さらにジョージ湖とオクラワハ川の2つの水域と接している。これらの全てがセントジョンズ川水質管理地区に依って管理されている。

セントジョンズ川沿いとその近くに様々な人々が住んでいた。パレオ・インディアン、アルカイック時代人、ティムクア族、モカマ族、フランス人スペイン人の開拓者、セミノール族、奴隷や自由人、フロリダ・クラッカーと呼ばれた英米人開拓者、土地開発業者、さらに観光客や退職後の隠遁者である。博物学者ウィリアム・バートラムの日誌、小説家マージョリー・キナン・ローリングスの著作、同じくハリエット・ビーチャー・ストウの故郷への手紙の主題となってきた。

フロリダ州はアメリカ合衆国となった地で、ヨーロッパ諸国による最初の恒久的な植民地ができた場所だが、合衆国の東海岸では最後に開発された所である。20世紀に入っても未開のフロンティアのまま残されていた。しかし、フロリダ州に注意が向けられると、進歩への全国的な熱狂の中で土地の過剰な開発が急速に進んだ。セントジョンズ川はフロリダ州の多くの河川と同様に、農業や住宅地のために変えられた。厳しい汚染や人による干渉があり、川やその周辺で生物の自然の秩序が消滅した。

セントジョンズ川は1988年にアメリカの歴史遺産14河川の1つに指名され、2008年にはアメリカで最も危険性のある10河川のリストに加えられた[7]。フロリダ州は川の周辺での人口増に対応し続けながら、セントジョンズ川周辺流域で修復作業が進行中である。
目次

1 地理と生態系

1.1 上流域

1.2 中流域

1.3 ジョージ湖

1.4 オクラワハ川

1.5 下流域


2 地層と水文学

2.1 地質史

2.2 泉と帯水層

2.3 降水と気候

2.4 流量と水質


3 人類史

3.1 先コロンブス期の人々

3.2 植民地時代

3.3 フロリダ準州とフロリダ州

3.4 土地ブーム

3.5 修復


4 原註

5 脚注

6 参考文献

7 外部リンク

地理と生態系

セントジョンズ川はインディアンリバー郡に始まり、デュバル郡大西洋に出逢う、フロリダ州の主要な商業とレクリエーションに使われる水路である。レイクウェイルズリッジの方向に生まれる水源から北に流れる。水源は海面からわずか30フィート (9 m) 上がっているだけである。このように落差が小さいので、長い背水がある。バリアー島を抜け、水路を昇る潮と共に引いたり流れたりする[8]。並行して流れるキシミー川と同じ地域の地形を共有しているが、キシミー川の方は南流している[2]
上流域

セントジョンズ川はセントジョンズ川水質管理地区が管理する3つの流域と2つの関連流域に分けられる。川が北向きに流れているので、上流域はその南端である水源のある地域にある[9][note 1]。インディアンリバー郡は沼地のネットワークとして川が始まる場所であり、ベロビーチの西にある地点は、中央フロリダのセントジョンズ湿地と名付けられている。セントジョンズ川は背水流であり、すなわちその水はその下にある湿地や沼から供給される。水は砂質の土壌から浸みだし、小さなバレーに集まる[10]。上流域は約2,000平方マイル (5,200 km2) の広さがあり、インディアンリバー郡から1つ北のブレバード郡に入ると船の航行が可能になる。川はオセオラ郡オレンジ郡の郡境に触れ、セミノール郡の南東端を流れる。タイタスビルの北12マイル (19 km) ほどで中流域に変わる[9]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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