セルオートマトン
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セル・オートマトンの一種ライフゲームで、ゴスパー(英語版)のグライダー銃グライダーを放っているところ[1]

セル・オートマトン(: cellular automaton、略称:CA)とは、格子状のセルと単純な規則による、離散的計算モデルである。計算可能性理論数学物理学複雑適応系数理生物学、微小構造モデリングなどの研究で利用される。非常に単純化されたモデルであるが、生命現象、結晶の成長、乱流といった複雑な自然現象を模した、驚くほどに豊かな結果を与えてくれる。

正確な発音に近いセルラ・オートマトンとも呼ばれることがある。セルは「細胞」「小部屋」、セルラは「細胞状の」、オートマトンは「からくり」「自動機械」を意味する。他に「セル空間」「埋め尽くしオートマトン」「homogeneous structure」「tessellation structure」「iterative array」といった呼称もある[2]

有限種類の(多くは2から数十種類の)状態を持つセル(細胞のような単位)によってセル・オートマトンは構成され、離散的な時間で個々のセルの状態が変化する。その変化は、ある時刻 t においてのセルの状態、および近傍のセルの内部状態によって、次の時刻t+1 、すなわち新たな「ジェネレーション」(世代)での各セルの状態が決定される。初期状態(時刻 t=0)は、各セルの状態を設定することで選択される。次の世代(t が1進んだ状態)は、事前に設定された「規則」(一般に何らかの数学的関数)に従って初期状態でのそのセルおよび近傍の状態から決定される。セルの状態を更新する規則は一般にどのセルでも同一であり、途中で変更されず、並んでいる全セルに同時に適用される。ただし確率的セル・オートマトン(英語版)や非同期セル・オートマトンは例外である。

その概念は1940年代、ロスアラモス国立研究所で同僚だったスタニスワフ・ウラムジョン・フォン・ノイマンが発見した。その後細々と研究されていたが、1970年代に2次元セル・オートマトンの一種ライフゲームが登場すると注目されるようになった。1980年代にはスティーブン・ウルフラムが1次元セル・オートマトンまたは基本セル・オートマトン(英語版)を体系的に研究し、一部の規則群がチューリング完全であることを示した。彼が2002年に出版した A New Kind of Science では、セル・オートマトンが様々な科学の領域で応用できると主張している。
概要フォン・ノイマン近傍(DがPの近傍)

2次元の(つまり面状の)セル・オートマトンの例として、無限に広がる方眼紙を考える。方眼紙のひとつのマス目がセルにあたる。それぞれのセルは「黒」と「白」の2つの内部状態をもつ。セルの「近傍」とは、そのセルの周辺のセル群であり、通常は隣接するセルを指す。近傍には、四方を近傍とするフォン・ノイマン近傍(英語版)と八方を近傍とするムーア近傍(英語版)という2種類の典型的な定義がある[3]。前者はセル・オートマトンの考案者の名を冠しており、直交して接する4つのセルを近傍とする[3]。後者はフォン・ノイマン近傍を含み、さらに斜め方向の4つのセルも加えた中心のセルを囲む8つのセルの状態を考慮する[3]。ムーア近傍の場合、それら9つのセルが取ることができる状態は全部で29 = 512個存在する。セル・オートマトンの時間発展の様子を表すルールは表で与えられる。すなわち次の時間ステップ( t+1 )で、中心のセルが「黒」「白」いずれになるかは、現在の時間ステップ( t )でとり得る512個のパターンそれぞれについての一覧表により決定される。ライフゲームはこのモデルの有名な例である。もう1つのよく知られている近傍の定義として「拡張フォン・ノイマン近傍」があり、直交する4方向それぞれの最も近い2つのセルを近傍とし、全部で8つのセルを近傍とする[3]。セルがとりうる状態数を k、次の状態を決定するのに使われる近傍のセル数(自身も含める場合がある)を s とすると、このようなシステムの規則は kks という式で表される[4]。したがって2次元のシステムでムーア近傍の場合、考えられるオートマトンの総数は 229 または 1.34×10154 となる。

例えば1次元セル・オートマトンでは、時刻(ステップ)を t、位置を1次元の i としたとき、セル xit の近傍は {xi?1t?1, xit?1, xi+1t?1} となる。

2次元のセル・オートマトンで最も有名なものがライフゲームである。ライフゲームは以下のようなルールで記述される。

誕生: 死んでいるセル(「白」)の周囲に3つの生きているセル(「黒」)があれば次の時間ステップでは生きる(「黒」になる)。

維持: 生きているセル(「黒」)の周囲に2つか3つの生きているセル(「黒」)があれば次の世代でも生き残る(「黒」のままである)。


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