セリモドキ
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セリモドキ
新潟県柏崎市 2019年9月下旬
分類APG IV

:植物界 Plantae
階級なし:被子植物 Angiosperms
階級なし:真正双子葉類 Eudicots
階級なし:キク上類 Superasterids
階級なし:キク類 Asterids
階級なし:キキョウ類 Campanulids
:セリ目 Apiales
:セリ科 Apiaceae
:セリモドキ属 Dystaenia
:セリモドキ D. ibukiensis

学名
Dystaenia ibukiensis (Y.Yabe) Kitag. (1937)[1]
シノニム


Ligusticum ibukiense Y.Yabe (1902)[2]

Angelica ibukiensis (Y.Yabe) Makino ex H.Hara (1954) [3]

和名
セリモドキ(芹擬)[4]
.mw-parser-output .side-box{margin:4px 0;box-sizing:border-box;border:1px solid #aaa;font-size:88%;line-height:1.25em;background-color:#f9f9f9;display:flow-root}.mw-parser-output .side-box-abovebelow,.mw-parser-output .side-box-text{padding:0.25em 0.9em}.mw-parser-output .side-box-image{padding:2px 0 2px 0.9em;text-align:center}.mw-parser-output .side-box-imageright{padding:2px 0.9em 2px 0;text-align:center}@media(min-width:500px){.mw-parser-output .side-box-flex{display:flex;align-items:center}.mw-parser-output .side-box-text{flex:1}}@media(min-width:720px){.mw-parser-output .side-box{width:238px}.mw-parser-output .side-box-right{clear:right;float:right;margin-left:1em}.mw-parser-output .side-box-left{margin-right:1em}}ウィキメディア・コモンズには、セリモドキに関連するメディアがあります。ウィキスピーシーズにセリモドキに関する情報があります。

セリモドキ(芹擬、学名: Dystaenia ibukiensis)は、セリ科セリモドキ属多年草[4][5][6]。別名、タニセリモドキ[1]
特徴

は直立して、高さは30-90cmになり、上部でを分け、節の下部には白色の毛状突起がある。は三角形で、長さ10-25cmになり、2-3回羽状複葉で、小葉は不規則に切れ込む。小葉は狭卵形または卵形で、長さ2-7cm、幅1.5-4cmになり、先端は鋭突頭または鋭頭、縁は鋭鋸歯と深い切れ込みがあり、鋸歯の縁に短毛が生える。葉の裏面の葉脈上にまばらに上向きの小突起がある。葉柄の下部は鞘状になって広がる[4][5][6]

花期は7-9月。茎先および枝先に複散形花序をつけ、白色の径約2mmのを密につける。花弁は5個で内側に曲がる。複散形花序の下の総苞片は無いかまたは少なく、線形で長さ5-13mm、花柄は10-20個あり、長さ2-4cmになる。小花序の下の小総苞片は約10個あり、線形で長さ7-10mm、小花柄は約20個あり、果時の長さ4-8mmになる。総苞片、小総苞片、花柄および小花柄は細く、微細な毛が生える。雄蕊は5個ある。果実は楕円形で、長さ3.5-8mmになる。分果の背隆条は3脈あり細くて高く互いに広がり、側隆条は広い翼状になる。油管は不規則に多数ある[4][5][6]
分布と生育環境

日本固有種[7]。本州の滋賀県以北の日本海側に分布し、山地のやや湿った場所に生育する[4]。本州南西部にはない[6]。都道府県のレッドデータによると広島県や兵庫県にも分布が確認されている。
名前の由来

和名セリモドキは、「芹擬」の意で、全体がセリに似ているが別の種類であることによる[4]

種小名(種形容語)ibukiensis は、「伊吹山の」の意味[8]タイプ標本牧野富太郎が1893年に伊吹山で採集したものである[2]

なお、シラネニンジン属イブキゼリモドキ(伊吹芹擬)は、従来、伊吹山に産するということから「イブキゼリ」とされたことがあったが、本来の伊吹山の「セリ」は本種のことであることから、現在の名前に改名された[9]
分類

この植物は飯沼慾斎著の「草木図説」にも図解されているものである。1893年に牧野富太郎によって伊吹山でタイプ種が採集され、牧野は Angelica-シシウド属の1種とみなしたが正式な記載発表はなかった。矢部吉禎はこの種を Ligusticum-マルバトウキ属に移し、Ligusticum ibukiense Y.Yabe (1902) とした。また、北川政夫は、本種は、Ligusticum-マルバトウキ属とは全く異なり、Angelica-シシウド属、Ostericum-ヤマゼリ属および Conioselinum-ミヤマセンキュウ属の3属に近縁の独立属とすべきとし、本種が属する属について新属 Dystaenia-セリモドキ属を設立した。それにより新属に組み替え、Dystaenia ibukiensis (Y.Yabe) Kitag. (1937) とした[10]
ギャラリー

小花序の下の小総苞片は約10個あって細く、微細な毛が生える。花は白色の小型の5弁花となる。

複散形花序の下の総苞片は少なく、線形。花柄は10-20個あり、微細な毛が生える。茎の節の下部には白色の毛状突起がある。

葉は2-3回羽状複葉で、小葉は不規則に切れ込む。

葉柄の下部は鞘状になって広がる。

脚注[脚注の使い方]^ a bセリモドキ 「BG Plants 和名?学名インデックス」(YList)
^ a bセリモドキ(シノニム) 「BG Plants 和名?学名インデックス」(YList)
^セリモドキ(シノニム) 「BG Plants 和名?学名インデックス」(YList)
^ a b c d e f 『新分類 牧野日本植物図鑑』』p.1259
^ a b c 『原色日本植物図鑑・草本編II(改訂53刷)』p.4, p.22
^ a b c d 『改訂新版 日本の野生植物 5』pp.394-395
^ 『日本の固有植物』p.100
^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1496
^ 『新分類 牧野日本植物図鑑』p.1250


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